前にも書きましたが、私はずっとひとり暮らしに憧れています。高校まで多いときには12人もいる大家族で暮らしていて、あれこれ言動を制限されるのが煩わしくてたまりませんでした。結婚して以降はずっと誰かの顔色をうかがい、誰かに合わせて生活しています。それが「もう、うんざりだわ」とため息をつくくらいストレスです。
ひとり暮らしの経験は、留学していた1年間と、大学卒業後の会社勤めの1年間のみ。わずか2年間しかないひとり暮らし期間に今はいいことしか思い出せなくて、ああ、またあの頃のようにひとりで思いっきり羽を伸ばしたいなとこの45年間願い続けています。まわりに言わせると、思いっきり羽を伸ばしている、というか好き勝手やっていると見えるでしょうが、いつも重石のようなものを抱えている気分なんですよ。帰宅して、玄関の鍵を開ける前に大きく深呼吸して「さ、頑張ろう、笑顔でただいまを言うんだぞ」と自分に言い聞かせなくてすむ生活がしたいなあ。
でも「ひとりで暮らしたい」というと、それはいっしょに暮らす家族がいるからのないものねだりだって言われるんですよね。とくに男性たちから。
でも、私のまわりのアッパー40歳の女性たちは、ひとり暮らしの人もそうでない人も「ひとりがいいわ〜〜」「もう誰かといっしょに暮らすのは限界」と口をそろえて言う。ひとり暮らしがいい、ひとりでいるのが楽しい、という人は、経済的にそれほど困窮していなくて、健康だからだ、と思われるかもしれないけれど、それはあまりあたらない。お金がないならないなりにひとりで楽しいことを見つけているし、病気持ちでもそれなりに病気とうまくつきあっている……ように見えます。
ひとり暮らし=孤独で、歳をとると不安ばかり、みたいなイメージがありますが、少なくとも私のまわりの女性たちは孤独より自由を感じているみたいで、それなりにひとりを楽しんでいます。老後の不安もそりゃあるけれど、私のように配偶者の老いの不安を抱えることがないだけ、気楽に見えます。
以前に女性の作家さんのインタビューをしたとき、60歳になったとき、配偶者さんと話し合ってお互い別々に暮らして残りの人生、やりたいことをやることにした、と聞いてものすごく羨ましかったことがあります。そのとき私は50代で、子どもたちが家を出ていった時期にあたっており、ひとり暮らしをするなら今だな、と思ったのですが、同居人とは話し合いにもならず機会を逸しました。必要なときには配偶者としてお互い責任を持って面倒を見るけれど、日常生活は別々にしよう、と言ったんですけれど、まったく理解されなかったです。
茨城のり子さんの詩に「一人でいるのは賑やかだ。賑やかな賑やかな海だよ」というのがあって、あまりに私の気持ちにぴたっと当てはまったので、展覧会に出品する作品に書いたことがあります。賞をもらいました。たぶん選考委員の方々もこの詩に共感して賞をくださったんじゃないかな、と思いました。
ひとりでいるのは賑やかです。ひとり暮らしはストレスが少ないです。老後はひとりで暮らすのが一番って人もいることを、もっと知ってもらいたいなあ。
ひとり暮らしの経験は、留学していた1年間と、大学卒業後の会社勤めの1年間のみ。わずか2年間しかないひとり暮らし期間に今はいいことしか思い出せなくて、ああ、またあの頃のようにひとりで思いっきり羽を伸ばしたいなとこの45年間願い続けています。まわりに言わせると、思いっきり羽を伸ばしている、というか好き勝手やっていると見えるでしょうが、いつも重石のようなものを抱えている気分なんですよ。帰宅して、玄関の鍵を開ける前に大きく深呼吸して「さ、頑張ろう、笑顔でただいまを言うんだぞ」と自分に言い聞かせなくてすむ生活がしたいなあ。
でも「ひとりで暮らしたい」というと、それはいっしょに暮らす家族がいるからのないものねだりだって言われるんですよね。とくに男性たちから。
でも、私のまわりのアッパー40歳の女性たちは、ひとり暮らしの人もそうでない人も「ひとりがいいわ〜〜」「もう誰かといっしょに暮らすのは限界」と口をそろえて言う。ひとり暮らしがいい、ひとりでいるのが楽しい、という人は、経済的にそれほど困窮していなくて、健康だからだ、と思われるかもしれないけれど、それはあまりあたらない。お金がないならないなりにひとりで楽しいことを見つけているし、病気持ちでもそれなりに病気とうまくつきあっている……ように見えます。
ひとり暮らし=孤独で、歳をとると不安ばかり、みたいなイメージがありますが、少なくとも私のまわりの女性たちは孤独より自由を感じているみたいで、それなりにひとりを楽しんでいます。老後の不安もそりゃあるけれど、私のように配偶者の老いの不安を抱えることがないだけ、気楽に見えます。
以前に女性の作家さんのインタビューをしたとき、60歳になったとき、配偶者さんと話し合ってお互い別々に暮らして残りの人生、やりたいことをやることにした、と聞いてものすごく羨ましかったことがあります。そのとき私は50代で、子どもたちが家を出ていった時期にあたっており、ひとり暮らしをするなら今だな、と思ったのですが、同居人とは話し合いにもならず機会を逸しました。必要なときには配偶者としてお互い責任を持って面倒を見るけれど、日常生活は別々にしよう、と言ったんですけれど、まったく理解されなかったです。
茨城のり子さんの詩に「一人でいるのは賑やかだ。賑やかな賑やかな海だよ」というのがあって、あまりに私の気持ちにぴたっと当てはまったので、展覧会に出品する作品に書いたことがあります。賞をもらいました。たぶん選考委員の方々もこの詩に共感して賞をくださったんじゃないかな、と思いました。
ひとりでいるのは賑やかです。ひとり暮らしはストレスが少ないです。老後はひとりで暮らすのが一番って人もいることを、もっと知ってもらいたいなあ。