最後の晩餐は、ミシュラン三ツ星の豪華なディナーよりも、自分でつくった一汁三菜にしたい。おいしいものをつくりたい。おいしいものを食べさせたい。
5月に実家に帰ったとき、母がせっせと山椒の実をもいでいた。そういえばいつもこの時期に実山椒の佃煮(というのか?)をつくっていたっけ、とぼんやり見ていたら、今週末帰ったときに、さっそく冷凍された実山椒を「料理に使って」と渡された。
じゃこと一緒に煮たもの、ただ煮たもの、佃煮にしたものの3種類。
今日はさっそく、ただ煮ただけの実山椒をナスといんげんの煮物と、こんにゃくと鶏肉の炊き合わせに入れてみた。
香りが高くて、味がぴりっと引き締まり、ただの煮物がたちまち料亭の味になる。さすが「山椒は小粒で......」というだけのことはある。
じゃこと一緒に煮たものは、ほかほかごはんと一緒に食べるとおいしかった。
母から教わった味はいろいろあるけれど、季節のものはなかなかまねをしてつくることができない。
このトシになって、いまだにそうめんつゆを分けてもらい、いかなごのクギ煮は予約し、小茄子のからし漬けも実山椒は「ウチのもお願い」とねだって2家庭分つくってもらい、まつり寿司は行って食べることにしている。母が「もう面倒でつくれない」と言い出したらどうしよう。




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