読む快楽

活字中毒患者です。朝15分読まないと起き上がれない。最低1時間読まないと眠れない。夢中になって読んだ本を教えずにいられない。おもしろい本、 常時募集中!

最近はめったにいかなくなりましたが、以前はよく居酒屋で飲んでました。その昔、居酒屋はおじさんのサンクチュアリで、会社の上司につれていってもらうと、周囲が全員真っ黒の背広ばかり、ということがよくありました。そこで繰り広げられる話題は、会社の人事、上司や部下の悪口、世相について、家族のグチ、そしてオヤジギャグ。何がおかしいのかよくわからないけれど、哄笑、という言葉がぴったりの大笑いで転がっているおじさんがいっぱいいる場所でした。

90年代から居酒屋にオンナ連れやオンナひとりの入場も解禁されたおかげで、居酒屋はオヤジの聖域ではなくなりましたが、今でも居酒屋=おじさんのたまり場(象徴的な意味でですが)であることは変わりありません。

そしていま、おじさんの居酒屋話が繰り広げられる場は、居酒屋だけではなくなりました。おじさん独特の「日本論」「世相論」「会社論」が聞けるのは、いまや居酒屋以上に新書とブログです。

新書レビューを新聞で連載している関係で、かなりの数の新書に目を通します。私の担当が「実用書」というジャンルの関係もあるのでしょうが、発行点数が増えるにつれて、新書がオヤジの居酒屋話化しています。

おじさんがだーい好きな三大テーマは、

「健康」(いまはメタボ話花ざかり。その前はボケない脳の話。自分がやっているマイナーな健康法の自慢が多い)

「マネー話」(ちょっと前まで退職金をどう運用するかの話題で盛り上がってました。オレオレ詐欺なみのあやしさぷんぷんするものも結構あって、そういう本にかぎってタイトルが「だまされてはいけない!」とか「あなたの運用方法はまちがっている!」とかで笑った)

「教育話」(日本の教育はなっとらん、に始まり、英語やマネーを勉強しようとか、社員教育や退職後のお勉強のことまで、教育関連はすたれません)

ブログでも、おじさんが書くものって、おじさん的テーマで、居酒屋で話している口調そのままの独演会が繰り広げられていて、ほんとおもしろい。めったに読まないけれど。

でもって、なんでこんな話をするかというと、今回の中山国交大臣辞任のテレビや新聞を見ていて、あ~、ついに政界の公的な場でも、居酒屋話やっちゃうわけねーと溜息をついたからです。居酒屋や新書やブログでやっている分には、しょうがないなあ、ですませられるけれど(いや、新書ではすませられないこともある)、公式見解としていわれちゃうとね。中山氏だけではなくて、ほんと、びっくりするような人が、びっくりするような居酒屋話を独演しちゃうことがあまりにも多くて、ひぇ~となります。酔っ払ってなくても、それ、言っちゃうんだー、という発言が多い。

これ、もしかすると、居酒屋がおじさんの聖域(治外法権区域)でなくなったこととか、ブログと新書の爆発的普及とかと関係してるんでしょうかね?

 

今日の夕飯は、栗ごはん、さんまの塩焼き(もちろん大根おろしとすだちを添えて)、サムラータン(酸味のある野菜中華風スープ)

 

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新刊&セミナーのお知らせ

新刊 「サッカーと独裁者」

アフリカ13か国の
「紛争地帯」を行く
スティーヴ・ブルー
ムフィールド著
実川元子訳
白水社
英国人の著者は
2006年より特派員と
してケニアに在住。ア
フリカ25カ国を取材し
た。多くの宗教、部族
が共存する複雑なア
フリカ事情を理解する
手段として、著者はサ
ッカーを通して取材し、
有力者や市民たちから
多様な本音を聞き出す
ことに成功した。グロー
バル化と民主化運動に
よって生まれ変わろうと
する新生アフリカの深部
に分け入ったルポ。

新刊 「MESH」

「メッシュ
すべてのビジネスは
<シェア>になる」
リサ・ガンスキー著
実川元子訳
モノがあふれて片づけら
れず、使いたいときにす
ぐに出てこない。
最近モノよりコトのほう
が重要になった。
ソーシャル・ネットワー
クもふくめコミュニティ
のつきあいをたいせつ
にしたいと思う。
そういう人にはぜひ読
んでいただきたいのが
この本。
「モノ」より「つながり」、
「使い捨て」より「借りて
まかなう」それが私たち
の生活だけでなく、地球
だって救う。
人間関係から環境問題ま
で、今問題になっているこ
との解決の糸口が見つけ
られ、未来に少しだけでも
希望が持てます。

新刊 「菊とポケモン」

アン・アリスン著
実川元子訳
世界中で人気を集める日本
のアニメやマンガなどのポッ
ップカルチャー。その人気は
どうやってつくられたのか?
米国民族学者が戦後から
現代にいたるまで、子ども
の想像世界を形づくるキャ
ラクターや玩具を歴史的に
追いかけ、グローバルな
人気を獲得した謎に迫る。
米国の大衆文化との比較
が興味深い。

新刊 「サッカーが勝ち取った自由」

チャック・コール著
マービン・クローズ著
実川元子訳
2010年サッカー・ワール
ドカップが開催される南アフ
リカ共和国は長く人種差別
政策、アパルトヘイトが敷か
れていた。圧政と闘い、投獄
された男たちは、生きるため
未来への希望をつなぐため
にサッカーリーグを結成する。
スポーツで自由を勝ち取った
男たちの知られざるノンフィク
ション。W杯のもう一つの真
実が見えてくる。

新刊 人はなぜSEXをするのか?

人はなぜSEXをするのか(小).jpg
「人はなぜSEXをするのか?」
シャロン・モアレム著
実川元子訳
アスペクト
なぜ浮気をしてしまうのか?
絶対不可欠のモテ要素とは?
「生涯の伴侶」を見つけるた
めに必要な感覚は?
私たちの何気ない選択に実
は自然の力が働いている。
気鋭の進化生理学者が遺
伝子、脳、身体、心理のあ
らゆる面から性の謎を解
き明かす。

新刊 英国のダービーマッチ

英国のダービーマッチ(mini).jpg

「英国のダービーマッチ」
ダグラス・ビーティ著
サイモン・クーパー序文
実川元子訳
白水社
英国8都市のライバル関係に
あるサッカークラブ同士で行
なわれるダービーの歴史を背
景に、クラブや市の関係者、
サポーター、ファンから一
般市民のダービーに寄せる
思いを描きだす。ナショナル
ではかれない「ローカル」
の発想を知るうえでも
好著。
motoko
 人生でたいせつなものは本とサッカーと料理とファッションに教えてもらった、などと言ってみたいモノカキの日常

PROFILE

 職業はモノカキ/翻訳業。書いていきたいテーマは「女」「子ども」「衣食住」。得意技はなんでも一晩寝ると忘れること。
since2000.5.19.
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