振り返ってみると、27年くらい紅白歌合戦という番組をまともに見たことがありません。

なぜ27年かというと、子どもが生まれてから年末年始に落ち着いて座っていられたことがないから。

最後に見たのはピンクレディの「UFO」だったような気がする、といったらいかに昔かがおわかりいただけるでしょう。

衣装対決もその瞬間だけちらっと見るか、もしくは再現された映像を見た記憶しかありません。

年末年始は仕事とは別種ながら、忙殺されて人生の半分以上を過ごしてきました。年始の番組もほとんど見たことがなく、せいぜい筋肉番付くらいかな。

年末年始はあまりにもテレビがつまらないから、同じテレビ受像機を使うならDVDを映そうと、映画を何本か借りてきました。選びながら思ったのは、別に年末年始に限らず私はテレビ放送をサッカーの試合とニュース以外ほとんど見ていない、ということでした。前はドラマもよく見ていたんだけれどな。近年では「ハゲタカ」と「相棒」は好きだったかな。でも2007年は本当に見なかった。7時のニュースを見ながらご飯を食べ終わったら、ジムに行くか、仕事をするために部屋に引き揚げるかでした。

今年はもう少しまともな番組を放送してくれい、とTSUTAYAを出るときにテレビ局に対してかすかな憤りをおぼえたのですが、何をもってまともとするのか自分の基準があいまいだし、そもそも「ああ、まともだ」と思ってもそれを見る時間がたぶん今年もないであろうと予測できるので、やっぱりテレビとは無縁の世界で生きていこう、とあっさり憤りは引っ込み、大量のDVDを胸に抱いていそいそ帰りました。

テレビはどこに行くのでしょうね?

たぶんテレビ放送はつぶさねばならない時間が大量にある人(言っちゃ悪いけれど老人と乳幼児)向けの番組をこれからもつくりつづけていくのでしょうが、それって本当にテレビというメディアが果たす役割なのだろうか? などと考えたりしてね。インターネットは「情報」を垂れ流し、テレビ放送は「時間」を垂れ流すのかな。