ギョーザの皮のメーカーの一社が、この1週間で30%売上げ増だそうだ。
「これまで冷凍ばかりだったんだけれど、手作りもいいかな、と思って」というイカにもタコにもマスコミが喜びそうなことをいう主婦たちがTVのインタビューに答えている。やめろよ、といいたいところ。
このインタビューを見て
「最近の女は料理しない」
という結論を安易に導き出す輩にエサを投げ与えているようなもんだ。
そもそもギョーザはそんなにひんぱんに食卓に並ぶメニューなのか?(そうなのかもしれない。ウチは夏場中心に年10回くらいかな?)
それに、具を作って包むのがそんなにたいそーなことか?
それに「手作り」というからには皮から作ってこそいえることじゃないか?
ま、そんなことはどうだっていい。
やっぱり料理は手作りにかぎるよね、手作り料理のほうが安全だしね、えー!手作りしないなんて失格、やっぱり手作り料理する女が最高......そういうことを安直に言い出す人が増えそうなのがすごくいやだ!
もっといえば、料理は愛情だよね、手作りでない食べ物を食べさせる女は家族に愛情がない、手作りできないなんて女失格......そういう保守反動的風潮が広まりそうなのがもっといやだ!
私はたしかに料理をする。でも1週間7日のうち、4日はため息とともに台所に立つ。
ああ、いやだいやだ。
ああ、面倒くさい。
ああ、でもつくらないわけにはいかないね(ため息)。これは義務だ。これをやらないと私は人間としてダメになる(何がダメになるんだかわからないが)そう自分を叱咤激励して包丁をとる。ときどきあまりにもいやになり、ヒステリーを起して包丁を握りながら涙さえにじむ(最近はないけれど、子供が小さいときで、仕事から疲れ果てて帰ってきたときにはたびたびあった)。
でも3日は結構楽しんでつくっているんですがね。それが自分の首を締めることになっているとも思う。料理好きなんだったらいいじゃないか、とか、ママのつくった料理がおいしい、とかおだてられてその気になる。
家事、とくに炊事は毎日やらないと待ったなしだ。
やっぱり手作りがいいよね。
そう言ってもいいのは、毎日毎日「今日は何をつくろう?」「安全な食べ物はなんだろう?」「栄養のバランスは?」「あたためないとおいしくないものと、冷たくなってもおいしいものはなに?」「残り物をどう使う?」ということを延々と考えつづけて、毎日毎日包丁を握り、食べ終わったらすぐに洗い物をして、レンジをふくまで片付けをしている人だけだ。
だから私は手作りがいい、なんてけっしていわない。
手作りもいいけれど、外食も冷凍もレトルトも安全においしく食べられるようにしてくれ!
いや、それ以上に、たまには私=主婦以外の人が料理をしてくれ!(できればうまいものを頼む)
もっといえば、私が料理をしなくても文句をいわないでくれ!
なんてことを思いながら、ええ、ええ、今日もつくりましたよ。トマト&野菜スープ、肉じゃがをね。
コメント
コメント一覧 (8)
私は新米のくせに甘ちゃんなので嫌なときは手抜きしたり外食のときは前日の残り物を家族に食べて貰ったりするけど。。でも冷めても美味しくて夜中に食べても大丈夫で栄養あるものを毎日考えるのってしんどい。。自分だけならご飯と豆腐だけでいいのに! そして「料理毎日できて楽しいでしょ」って言われた日にはむっとしてしまいます。「楽しくない日もあるわよ」って言ってしまうとよけいつらくなるのでいいませんけども。
ほんとどうしたらこの家事呪縛から抜け出せるのでしょうか?
そうそう、「好きな料理ができるんだから、いいじゃないか?」「ありがとうと感謝して食べているのに、なんで怒る?」「おいしいっていってるだろ。なんでおいしいというたびに不機嫌になる」という「正論」に一番むかつく。
なんだろう、この「理不尽」なむかっぱらがたつのは。自分でも分析不可能です。
で、やりたくないときは放棄していいと思います。
私がほんとに腹が立つのは「日本の食卓が壊れた」とか言ってる人たちね。どこに立ってものを言っているのか?と問いたい。
ああ、わがままな私。