もちろん毎日だとまずいのでしょうが、私は「孤食」が好きです。
一人で食べるごはんはおいしい。
自分のことだけを考えて、自分のためにだけつくって、自分の好きなスタイルで食べるのは、実に楽しい。
家族が誰も夕飯がいらないとわかったときは、はりきって6時くらいからごはんを作り始めます。
夜は炭水化物をとらないことにしているので、おかずを彩りよく。
ちょっとだけぜいたくな食材(牛肉ならフィレ、魚なら平目が私のなかではぜいたく)を少しだけ買ってきて、メインには実験的で大胆な料理をやってみます。
平目の刺身用さくを大ぶりに切って酒と塩で下味をつけてカタクリを軽くまぶし、黄ニラときゅうりを中華風に炒めたところにさっと火を通す程度に炒めたものとか。
フィレ肉をあぶってブロッコリなどの温野菜とヴィネガーであえたサラダとか。
このわたとか、ふぐの白子とか、なまことか、山羊系のチーズとか、ほかの家族がけっして口にしない珍味もこの機会に出す。
内緒で上等のワインを開けて、我が家で一番上等のグラスに入れて、うっほっほっとか言いながら食べる。
おいしい。
しあわせ。
というわけで、孤食が何よりもぜいたく、という家のひとりごはんなのでした。
毎日やってたら病気になりそうだけれどね。
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