新刊出ました!

天才シェフ 危機一髪――世界一流レストランの舞台裏で起きた40の本当のお話」

キンバリー・ウィザースプーン/アンドリュー・フリードマン著

実川元子/松野泰子訳

日経BP社

 

「サウンド・バイツ」につづいて、また食べ物本です。

世界の一流レストランのカリスマシェフたち――<エル・ブジ>フェラン・アドリア、<バッボ>マリオ・バターリ、<レ・アール>アンソニー・ボーディン、<チェントリーレ>ピノ・ルオンゴ、<シドニーズ・ロックプール>ニール・ペリー、<ル・ベルナルディン>エリック・リパートなどなど――が語る、これまで経験した肝を冷やすエピソードの数々を集めたコラム集です。

修行に行った先(たいていフランスの三ツ星レストラン)で言葉ができないために失敗したりイジメられたり、オーナーやホールのスタッフとケンカしたり、超有名人の予約をうっかり断ってしまったり、もちろん料理をこがしたり、予定していた材料が配達されなかったり、といった「ありきたり?」の失敗も数々披露されています。

レストランは舞台のようなものだ、と一人のシェフが言っていますが、まさにそのとおり。でも、舞台に立つのは客です。料理は小道具。それを総合的に演出するのが、シェフ。給仕長が舞台監督。客たちがのびのびと演技して、楽しい数時間を過ごせるように、演出家と舞台監督は見えないところで汗をかきまくる。そんな様子がよくわかります。

40編のどれもが刺激的スパイスがきいていて、それでいてさらりと読めて、後味もよい!

おなかがすいているときにも、満腹のときにも、ちょっとつまみたいなという気分のときにはぜひどうぞ!

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