ガンバ 2-0 ジュビロ

得点者:二川、高木(ガンバ)

 

 前節である意味完敗してしまった試合のあと、どうやって立て直したかなと興味深く見たのですが、変化はつぎの5つ。

1)明神さん(つねに敬称つき)がついに進化の第5段階に突入。

(たくみ。うまい選手)→(つよい選手)→(ひいでた選手)→(ついに単なるサッカー選手を超えた)→(もう別次元に突入)

ちなみに前節の名古屋戦では「超」でした。それが「神」に昇格。

2)ヤットW杯世界レベル意識仕様にアップ。いやいや、この2戦、攻撃では物足りないところが多いヤットですが、大の苦手のスライディングとヘディングをやりまくり。しかも去年までタイミングが悪くてイエローをもらうことが多かったスライディングがあきらかにうまくなっています。名古屋戦のときも「あれ? またヤットがヘディングでクリア」「お、いまのスライディング、ハッシーかと思ったらヤットだ!」と驚いて見ていましたが、きのうは前の試合の3倍ヘディング&スライディングをしていました。W杯のときみたい。そしていつもながら、味方がヘディングで落とすところに確実にいるのがヤットと明神さん。ボールが落ちてくるところがわかっているんですね。

3)平井がヘディングでシュートした! 残念ながら川口GKにとめられちゃったけれど、宇佐美とのあのワンツー&ショーキのヘディングシュートに、私はガンバの明るい未来を見ましたよ! ボールがもっとおさまればいいけれど、ま、それはこれからの課題ってことで。あと3プレイ前からの動き出しができるようになると、得点はもっと量産できるはず。待っていてもボールはこないよぉ!ハーフウェイラインより向こうにボールがあるときから、動き出してボールを引き出してね。

4)高木のGOAL! セットプレイからやっと決まった! 前節までずーっと「なんで相手はセットプレイで得点できるのに、ウチはあかんのや!」と言い続けたかいありました。名古屋戦の前に「今日のGOALはフタ、高木、あきらめ悪くイグノと予想!」とざぶろうさんにメールしたのですが、なぜかそれが一週遅れであたることに! で、ちなみに今週の得点予想は......ナイショ。神通力(?)がうせちゃう。

忘れちゃいけないのがフタの先制点! リーグ後半戦になってなかなかコンディションがあがってこないフタですが、このゴールでなんとか進化のつぎの段階にいってもらいたいです(いまはまだ揺籃期)

5)武井の右SBがだんだんサマになってきた。そりゃ全盛期の加地さんに比べればまだまだですけれど、前半に1回あげたアーリークロスがどんぴしゃで相手DFとGKの真中に落ちるくらいのところに飛んだのはすごかった。ああいうプレイがもっとみたい。それと、後半になるに従ってボール奪取に走り回るタフネスがすばらしい! 武井くんがこれからの中盤を引っ張っていく力をつけることを期待したいな。

 あああ~と頭を抱え、イライラしてストレスがたまり、ひやひやして心臓が止まりそうになることが何回もあったことは勝ったから棚上げしておきます。とくにな......、ミ......、いやいやがんばっているのはわかるんだけれどね。あれではちょっとなぁ。

 それはさておき、長年外国人FWを攻撃の軸に据えてきたガンバですが、今年は外国人がことごとく使いものにならず、ルーカスが長期離脱している現在はスタメンが純国産となることがしばしばです。しかもユース率が高い。きのうもスタメンでは11人中5人。ガンバが今季、悪戦苦闘しているのは、補強が失敗してしかたなくではあっても、若手、ユース、日本人が主軸というJリーグではめずらしい形のチームに挑戦しているせいなのだと思います。だから私はいらいらしながらも、耐えてますよ。

 チームの軸を外国人に任せているのは、ガンバだけじゃなくJリーグのほとんどのチームではないでしょうか? 前節で対戦した名古屋は、帰化した選手もふくめるとスタメンでは4人(ダニルソン、ケネディ、マギヌン、闘莉王)で、しかもDF、MF,サイド、FWの主軸が全部外国人、交代も外国人(ブルサノビッチ、三都主)が入って、なんと一気に6人も外国人プレイヤーがピッチにいました。今年の名古屋はACLもないし、ナビスコもはやばや敗退したので、日程は楽々。これでリーグ優勝しなければ、いったいいつ優勝するんだ? って思います。

 で、名古屋に負けたあと、帰り道に私は同志に言いましたよ。「来年、きっと来年、ガンバはJリーグにかつてなかった新しいスタイルで強くなるから」はい、負け惜しみですけれどね。

 オシムさんがおっしゃっていた「日本らしいサッカー」。もしかすると、ガンバが少しだけでもその一端を示せるかもしれない。そんな期待で純国産、ユース主体のチームを見守っていきますです。