書籍紹介で書きましたが、こちらでも紹介しておきますね。

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ページの関係で本にはあとがきが入っていないので、せっかく書いた(苦笑)苦労のあとがきをここにアップしておきます。

 

「メッシュ? 聞き慣れない言葉だ。何が書いてあるのだろう?」と本書を手に取って、まずこのあとがきを見たかたは、以下にあてはまる項目があるかをまず考えていただきたい。

 

1 整理整頓が苦手で、よく探し物をしている。

2 今すぐどうしても欲しいモノを五秒以内に挙げられない。

3 最近五年の間に、結婚/離婚、就職/転職/退職、子どもが生まれる/独立する、などで生活に変化があった。

4 何をしているというわけでもないのに毎日忙しくて、つくづく自分は「時間貧乏」だと思う。

5 エコに関心があり、自分ができる範囲で何かやっている、もしくはやりたいと思っている。

6 携帯電話やスマートフォンを利用している。

7 モノに縛られないシンプルな生活にあこがれている。

8 人生でたいせつなものは、突き詰めれば家族や友人たちとの良好な関係だと思う。

9 ときどき、わけもなく「このままではダメだ」という焦燥感にかられる。

10 時間的、経済的に余裕があったらやりたいことがある。

 

 もし五つ以上あてはまる項目があれば、今すぐ本書をレジに持って行くことをおすすめする。五つ以下のかたは、あとがきを最後まで読んでいただきたい。

 著者のリサ・ガンスキーはインターネット草創期からウェブでのビジネスを展開してきた起業家(以下ちょっと略)。

執筆の動機には、現在先進国が陥っている経済停滞と、人口増加が引き起こす環境汚染と資源の枯渇、気候変動によって世界各地で起こる災害といった要因により、私たちが感じている閉そく感と危機感をなんとか打開したい、という気持ちがある。つぎからつぎへと新しい(しかもどんどん安価に、つまり安っぽくなっている)モノをつくって売り、流行のデザインでなくなったり、壊れたりしては捨てていく現在の所有型ビジネスモデルは、早晩破綻する(もしくはもう破綻している)と誰もが気づいている。機能的にもデザイン的にも長期間の使用に耐えるようにつくられたモノを、必要なときだけ使えるようにコミュニティの間でシェアし、初期の機能が失われてもリサイクルやアップサイクルでできるだけ環境に負荷をかけないシェア型ビジネスモデルこそ、打開の道を開くはずだ、というのが著者の主張である。

 メッシュ=網、というのは、企業と人、企業と企業、コミュニティ間の人と人、人とモノとが、ウェブ(網)を利用することによって、まるで網の目のようにつながって、シェア型のビジネスが発展していくイメージをあらわしている。インターネット、とくにモバイル通信網とGPS(全地球測位システム)が発達、普及したことによって、遠方のあるモノを取り寄せたり、レストランヤタクシー、娯楽施設などサービスを提供するところを見つけることが容易に安価にできるようになった。またソーシャルネットワークの普及により(世界最大のソーシャルネットワーキング・サービスを展開するフェースブックには二○一一年一月現在五億人の登録者がいるという)、自分が今シェアしたいと思っているモノやサービスを見つけ出し、それに到達することが驚くほど簡単になった。メッシュ・ビジネスはそういった人たちにシェアのためのプラットフォームを提供する。

(以下略)

といったような内容の本です。

17日に書店に並びます。

どうぞよろしく!