一日二行動といっておきながら、いきなり一日二投稿。なかなか守れませんな。

なかなか仕事をする気分になれないのと、旅行に行っていたので、3月は読んだ本と観たDVDがふだんよりも多かったです。

メモがわりに書いておきます。まずは本から。

『天国の風 アジア短編ベスト・セレクション』

高樹のぶ子編 新潮社

アジア10カ国の作家の短編集。作品のレベルは?だし、地域の文化風土があらわれた作品を集めた、とも言えないのだけれど、男女や家族の人間模様が描かれていて楽しく読めました。娘のゼミの先生が翻訳されているマレーシアの作家の作品が一番おもしろかったかな。

『文字逍遥』

白川静著 平凡社

パリで読了。西洋絵画を鑑賞しながら、頭の中で「象形文字であり、神聖文字である」漢字が現代まで生き延びていることを考えていました。何回読んでも発見があります。名著だな。

『日本語から考える! 中国語の表現』

こういう時期だからこそ語学のお勉強! 中国語学習を開始してそろそろ1年。なかなか上達はしないけれど、勉強する楽しさは増しています。日本語と似て非なる中国語を知る意味で興味深かった1冊。

『切りとれ、あの祈る手を <本>と<革命>をめぐる五つの夜話』

佐々木中著 河出書房新社

これまたパリで読了。パリで読むと空気が同調して理解しやすくなる......ような気がしました。ルターとルソーのところがとくに。ルターの章を読んでからルーブルのキリスト教絵画を見ると、それまでとちがった構図が浮かび上がってくる......ような気がしました。

『花の下にて春死なん』

『孔雀協奏曲』

2冊とも北森鴻著

ケイコさんにお借りしました。ありがとうございます!(私信)出てくる食べ物がとてもおいしそうで、ついビールを飲みたくなりました。

『マドモアゼル・モーツァルト』

福山庸治選集

モーツァルトが本当は女の子だった、というマンガです。これまたケイコさんからお借りしました。読んでいる間、ずっとピアノコンチェルト25番を聴いてました。(モーツァルトのなかで一番好き! ベタですみません)

『我、言挙げす  髪結い伊三次捕物余話』

宇江佐真理著 文春新書

ひさびさに宇江佐さんの作品を読みました。ちょっと飽きてきたところもあるのだけれど、描かれる深川の街はやはり魅力的。

一番熱心に読んだのが実は以下の5冊。

『唐詩選』(上中下)『宋詩概説』『蘇東波漢詩選』(岩波文庫)

理由は、書道作品で書く詩文を探すため。づらのいい詩文を見つけるためには文字を追いかけて見ていかなくてはならないのだけれど、つい詩の内容を読んでしまってなかなか書くのにいい詩が見つかりません。

観賞DVDは以下に。

『ソーシャル・ネットワーク』

えーっと、この映画で言いたいのはコミュニケーション不全で人とまともな関係を築けない人が世界最大のソーシャル・ネットワークをつくりあげたという皮肉、という解釈でいいのでしょうか? それにしてもハーバード大学って奇人変人俗人の集まりって印象。東大もそうなのかな?(というと怒られる? 東大出身者が一番喜ぶ賛辞は「ほんとあなたって東大の人らしくないよねえ」でしたが、今はどうなの?)

『わたしを離さないで』

あれ? 原作と趣旨がちがわない? 原作は恋愛映画じゃないんですけれど。カズオ・イシグロはこういう映画化に抗議しないのかなあ。原作は別物?  アンドリュー・ガーフィールドは『BOY A』のほうがよかった。

『オーケストラ!』

旧ソ連時代に芸術が国家昂揚施策となっていました、ということが言いたい映画なのかもしれないけれど、編集で失敗しちゃっているので、コミカルになりすぎてその意図があまり伝わりませんでした。でも、最後のチャイコフスキー、バイオリン協奏曲で盛り上げがいい。(途中で「成功したその後のオーケストラ」という映像をはさまなきゃいいのに)諏訪内晶子さんとチェコ・フィルハーモニーの演奏をダウンロードしちゃいましたよ。

『台北に舞う雪』

途中でやめました。あまりのくだらなさと演技の下手さにだんだん怒りがこみあげたもんで。時間の無駄だった。

ついでにメモがわりに今読んでいる本。

『疾走中国』

ピーター・ヘスラー著 栗原泉訳 白水社

実はKindleで英語版を読みました。原題は"Country Driving"。中国在住の著者が車を運転して全土を回って感じた中国の変化です。