ガンバ大阪 2-0 天津泰達

得点者:遠藤、宇佐美

 

 豪雨の万博。濡れっぷりはハンパではない。カッパ着ても下のシャツ(明神さんと武井くんのシャツを二枚重ねでゲン担ぎ)までびしょぬれ。

 試合が始まる前に、隣の同志が「知らん人がテレビでこの光景を見とったら、この人ら(→この日に集まったサポたち)ええトシしていったい何しとんねん、って思うやろね。びしょぬれになって、雨に打たれながら平日の夜にサッカーの試合を見る。考えられへんほどアホやと思うやろね」と言いました。同感です。この日、あちこちから聞こえたのが「2007年のナビスコで台風のなかで浦和とやった試合よりもすごい雨かもしらん」ということ。ってことはですね、台風にも負けず、警報が出るほどの豪雨にも負けず、ガンバを見たいとやってくるサポが8000人いるってことです。こういう人たちを「アポ」と名付けましょう。

 アポの一人である私は、タオマフで顔にかかるしぶきをぬぐいながらも、メンバー紹介のときからハイテンション。声が上ずっていました。でも、攻めども攻めども一点が遠い。

 ハーフタイムにまた隣の同志が言いました。

「きっとこれは伏線やと思うわ。この雨のなかで辛抱し続けるアホなサポたちを最後の最後に喜ばせようと思って、選手と監督が伏線を敷いてるにちがいない」

 妙にきっぱりしたその口調に心が励まされて頷く私。

 それもしてもあまりに激しい雨に、ついにメガネを外さざるをえなくなってしまいました。でも不思議。雨のカーテンを通してでも、後半6分に投入された宇佐美選手のキレのあるドリブルや、足に吸いつくような二川選手のトラップがはっきり見えるのです。アポの心眼。

 そして同志の予言が見事的中!

 ヤットのFKが決まった瞬間、スタジアムのアポ8000人は全員飛び上がって歓喜のるつぼに!

 それまでいささかヤケクソのハイテンションで歌い続けていたチャントが、このときからスタジアムを揺るがすほどの大合唱に。

 フォルツァ、ヤット~俺たちの夢を乗せ~って、ほんとアポたち全員の夢が雨のなかを飛んでいきそうな勢いでした。

 その後の文字通り肝どころか髪の毛の一筋一筋まで凍えるほどのピンチにも、終了間際の平井選手のカウンターにも、もう頭のなかがしびれたような状態のまま叫び続けるアポたち。

 楽しかった~!

 24日はセレッソとベスト8をかけた戦いです。

 しびれる~! こういう試合のあとがダービーなんて! ACL最高!(去年の低迷期に、ACLなんてどうでもいいって言っていた私を心の中でタコ殴りにする私)