日本女子代表、ワールドカップ優勝

ほんとにほんとにおめでとう!

 

正直、前半はひー、ふー、ほっの連続で、同志にメールを打つヒマなし。自分のMMSの画面を見たら、「あああああああああ」とか打っている。なんて打ちたかったのだろう、私は。たぶん「あぶない」とか打とうとしていたのだろうな。

前半の終盤にどうにかボールをつないで相手ゴール前まで持ってこられましたって感じで、ハーフタイム中に暗い気持ちになるのを抑えるのが精いっぱいでした。

と思ったら、失点(凹)。ところがですね、ここで落ち込むはずなのですが、かえって日本女子の動きがよくなったような。

私は同志にメールしましたね。

「ここから、これから」

そして宮間選手のゴール! あれはあきらめずにボールを追った永里選手、そのクロスに身体を張った丸山選手もすばらしい。

延長。

前半の早い時間に失点。一番気をつけていたワンバック選手のヘディングでした。ビューティフル......って言ってる場合じゃないよ。たぶん、日本の誰もが「ああ、残念。アメリカ強いなあ」とか思ったことでしょう。

でも、勝利の女神は最後まであきらめない人たちの上に微笑んでくれるのです。

後半終了間際。CKから澤選手のGOAL!

これ、何回見てもどこでどうやって入れたのかわからない。ヒールなんですか?

あきらかにゴールのほうに向いていなくて、相手がびったり背中についているのに、どうやっていれたの?

同志から「泣いてる?」とメール。「まだまだ」とお返事。

 

そしてPK戦へ。日本のGK、海掘選手がすばらしい!!!! もちろんほかの選手たちもすばらしかった。

 

最後に熊谷選手が蹴ったボールが左隅に吸い込まれた瞬間、涙線決壊。私もテレビに駆け寄りましたよ(三歩だけれどね)

優勝トロフィーを掲げる澤穂希選手を見ながらしみじみ喜びをかみしめました。

まさか自分が生きているうちに、ワールドカップで日本代表が優勝トロフィーを掲げる瞬間を見ることができるとは夢にも思いませんでした。

幸せです。

彼女たちにはいろいろなことを教えられました。

第一に、「現実的に考えてそんなの無理」という「(世間の)常識」やら「(大人の)先入観」をきれいさっぱり捨てて、本当に自分が望んでいること、こうなりたいと思っていることを口に出すところからすべては始まる、ということ。そんな「無理」な目標をどうしたら達成できるかを考えるときに、初めて「現実的」になればいいのだと教えられました。

第二に、あきらめないで動くこと。あきらめたら足がとまってしまう。気持ちが途切れたらそこでもっと大きなミスをしてしまう。最後まであきらめない、最後まで動く、それが大事。自分のことにも重ね合わせました。「もうこのトシなんだから」とあきらめていることがいっぱいあったけれど、あきらめずに行動を起こすことが大事なんだな、と勇気づけられましたよ。

第三に、女子力ってすごいってこと。何がすごいって「失うものがない」と開き直れる勇気が持てるところ。(男子のプロサッカー選手のように)失敗したらどうしよう、今後のキャリアに響く、負けたらもう終わりじゃないか、ちゃんとやらないと恥ずかしい、とかそんな「雑念」がない。だから今日、今のことだけを考えて、自分ができることを120%やろうとする。そこが女子力のなせるところ。(期待されていないからね、もともと。大きなお金もついていないし)

日本女子代表の面々の試合を見ていて、何に感動したかっていうと「なんて楽しそうにプレイしているんだろう!」ってこと。今、この場に立てる幸せをかみしめている、ってたしか安藤選手だか鮫島選手だかがスウェーデン戦のあとに言っていたけれど、その気持ちは本当に大事だと思います。

大げさと思われるかもしれないけれど、今日はサッカー界だけでなく、一つの歴史が動いた日だと思います。圧倒的なフィジカルの差、競技人口の厚さ(アメリカでは女子サッカー人口が800万人とか)と経済力(日本女子サッカー選手たちの給料は本当にびっくりするほど低い)、メディアの注目度、そんなものをはねのけて日本代表チームが団体競技で世界の頂点に立ったのです。ここから教えられることは本当にたくさんある。そう思います。