すっかりガンバブログとなっているグラマラスライフではありますが、たまには読んだ本のことも書いておかなくちゃね。 2012年はあまりに忙しくてあまりじっくり本が読めなかったのですが、年末に購入したKindle Fireのおかげ(せい?)で、この1ヵ月は読む読む飛ぶように読む! Kindleで夢中になった作家の本で、電子書籍としては販売されていない本を本屋まで探しに行く、という調子ですっかり読書づいています。昨年買っただけのツンドク本も、ようやく読む時間が出てきました。 というわけで、何冊か印象に残った本を書き留めておきます。 Kindle本では 「スティーブ・ジョブス」ウォルター・アイザックソン著/井口耕二訳 昨年の大ベストセラーだったし、有名すぎちゃうし、私の分野じゃないし......と手を出さなかったのですが、Kindleが届いて一番に目についたのでつい購入。辞書のダウンロードよりも速かった。 ゆっくり読もうと思いつつ、「今すぐ読む」をぽちっとして読み始めたら......あらあら止まりません。ほかの本を購入する前に、本書を読み終えてしまいました。 この本はたしかにビジネス書の分野に入るのでしょうが、読み手によってはエンターテインメントにもなり、びっくり情報本にもなるでしょう。私にとっては「教育」を考えさせられました。ジョブスは天才です。天才にもいろいろあるけれど、なーんちゃって天才が多い中で、彼は押しも押されぬ(って妙な言い方だけれど)正真正銘の天才です。凡人中の凡人の私には、とってもついていけないところが満載。天才には凡人が見えないものが見えて、聞こえないものが聴こえてくるのでしょう。本書は「こんなものが見えるんだよ、こんな声が聴こえるんだよ」ということを教えてくれると同時に、その目と耳を失わずに成長させていくために、周囲は何をしたらいいのかを教えてくれる本でした。ジョブスは時代と地域と環境にある意味恵まれたな.今のアメリカにも、こんな教育風土があるのでしょうか? 「乙嫁語り」森 薫著 年末にお芝居を観に行ったとき、ご一緒した方(腐女子、いや貴腐人だそうです)から勧められました。森薫はヴィクトリア朝時代の英国を舞台に、1人のメイドが幸せをつかむまでのシンデレラストーリー「エマ」を借りて夢中になったこともあり、飛びつくように購入して読みました。Kindleでマンガって予想外に読みやすい。乙嫁語りの舞台は19世紀後半の中央アジア。まだ4巻しか出ていないのでこれからどの方向に向かうかわからないのですが、とりあえず羊を飼って自然の中で暮らしている人たちが、列強の進出で過酷な運命を生き抜くらしい、ということはわかってきました。つぎが楽しみ。 そして2013年に初徹夜して読みふけったのが 「獣の奏者」上橋菜穂子著 全4巻プラス番外編(番外編のみ単行本) 講談社 もうこのシリーズに関しては、ストーリー、構成、登場人物の魅力、すべてに文句のつけどころなし。 上橋さんといえば、「守り人」シリーズ。こちらもすばらしく、もう何年も前に図書館で借りて読んだ記憶があるのですが、獣の奏者シリーズは1冊目だけで終わってしまっていた。悔やまれます。 この本もまた、教育をテーマとして読みました。人間とは何か? 私はなぜこの世に生を受け、なんのために生きているのか? それをとても素直に自然に考えられる本です。生命を輝かせるものは何なのか? 読後、ふーっと息を吐きながら、こんな感想をもらしてもちっとも照れない。すべての中学生以上の課題図書として推薦したいです。 実は2年前から児童文学を読み直して......いや、あらたに読んでいます。 昨年読んだ中でのベストは 「肩甲骨は翼の名残り」 デヴィッド・アーモンド著 泣けました。強くならなくちゃいけない、いい子にならなくちゃいけない、つらい顔をしちゃいけない、そうやって一生懸命がまんしていた子供が出会ったものとは......。これは飛行機の中で読んでいて、思わず涙が出て困りました。2回くらい読み直して、このシリーズの「ミナの物語」が10月に出たときには、ヴォーグで取り上げました。少年と少女の違いかな。女の子の強さだけが目立ってミナにはあまり共感できなかった。 (とここまで書いて、出かけなくてならない時間になったので、つづきはあとで) 読んだ単行本たちとKindleを記念撮影したので、アップしておきます。 th_DSC03780.jpg