Jリーグが2015年シーズンからJ1の前後期制と、各期優勝クラブや年間最多勝ち点のクラブなどが年間優勝を争うポストシーズン方式を導入することが確実になった。10日、複数の関係者の話で分かった。 11日のJ1、J2合同実行委員会で意見をまとめ、17日の理事会で決定する。 ポストシーズンはまず前期優勝―後期2位と後期優勝―前期2位の組み合わせで行われ、勝ったクラブ同士が対戦する。その勝者が、前後期の合計で最も勝ち点が多かったクラブとチャンピオンシップ(仮称)を戦う。対象クラブが重複した場合の繰り上がりはない。04年までの2ステージ制では同一クラブが両ステージを制した場合、チャンピオンシップは開催されなかったが、今回は必ず年間王者を決める試合がある仕組みとなる。 Jリーグは観客数の回復とスポンサー料や放送権料などの収入増を目指し、大会方式の変更を検討してきた。8月中旬にJリーグと日本サッカー協会の幹部らによる戦略会議で絞り込んだ2案のうち、合同実行委では「前後期制+ポストシーズン」が推薦案として提出され、導入が固まる見通しという。 J1は1993年から04年まで(96年を除く)前後期の各優勝クラブが年間優勝を争う2ステージ制で実施され、05年から現行の1ステージ制となった。 (以上スポニチより) 2シーズン制になるのかもしれない、ということはぼんやりと危惧していたものの、まさかこんなに急に決まっちゃうとは思ってもみませんでした。しかも、Jリーグのファンの意見などまったく無視。私の周辺で熱心にJリーグの試合に通っているファンたちは、誰一人として2シーズン制を歓迎していません。それ以上にポストシーズンには「まったく納得がいかない」と言っています。 私は2シーズン制だった2000年、年間総合勝ち点で「首位」だった柏レイソル(西野さんが率いていた)が、鹿島アントラーズと最終戦で引き分けて後期優勝も逃す、という試合に立ち会いました。当時、熱心な鹿島サポ(しかも小笠原サポ)だった長女と国立競技場で一緒に観戦したのですが、引き分けで後期優勝が決まる鹿島の恥も外聞もない時間稼ぎに、彼女でさえも「何なの? 見苦しい。試合をつまらなくする」と怒っておりました。 その翌年だったでしょうか? 前期優勝した岡田さん率いる横浜Fマリノスが、後期シーズンの入り方がよくなく優勝が狙えないとわかったその時点で、岡田さんが「チャンピオンシップにかける」と公言し、調整に入って試合を恐ろしくつまらなくしてしまったこともありました。 短期決戦で懸念されるのは、若手の出場機会がまた失われること。安心して勝ち点を稼ぐことができるベテラン偏重がますます進んでしまうでしょう。出場機会を求めて、若手の海外流出も加速しそうです。ますます試合が面白くなくなる。 チームの戦い方のスタイルがはっきりしなくなることも懸念されます。スタイル云々言うより先に、勝ち点を稼ぐためだけのサッカーを徹底するチームが増えそう。 年間通して勝ち点を積み上げてきた「強い」チームが、短期決戦で勝ち点を稼ぐことができた「一発屋」チームに負けて優勝を逃す、というおかしい話。反対に、降格は年間勝ち点で計算されてしまうらしい、どうやら。優勝がポストシーズンにかける、というのであれば、降格だって前期16〜18位と、後期16〜18位が入り乱れての試合にしないとおかしくないですか? 今回の2シーズン制は、あくまでもポストシーズンを設けて試合数を増やし、収入を上げることにある、とJリーグは言っています。つまり試合数を増やして放映権料を稼ぐ→そうだ、ポストシーズンを設けよう→2シーズン制、という本末転倒の発想で出てきた決定です。 たしかに、Jリーグの観客動員数は減る一方。熱心なサポは高齢化し、若年層は引きつけられず、ジリ貧なのは確かです。でも、この制度の導入によって、拡大をはかることができるか、というと、ごく限られた範囲と程度でしかないでしょう。 私には詳しい「内情」がよくわからないので、単純に考えて、こういうリーグだったら私ももっと熱心に見に行くかも、という案をあげておきます。 1)プロリーグはJ1、J2まで。J1、J2ともに18クラブに絞り、計36クラブとする。J3はつくらない。理由:J1、J2ともに今は実力が上と下が団子状態。「中堅」が少なくなっている。クラブ数が多すぎて、熱心なファンでも何がなんだかわからなくなっている。リーグ全体を把握できるのは、36まで。本音で言えば、30くらいにして、「中堅」クラブの幅を広げてほしい。 2)Jリーグ内で活躍する「若手」スターを育てる。そのために、日本代表の海外組偏重をやめて、Jリーグで活躍している若手を必ず数名代表に選出するシステムにする。 理由:Jでいくらがんばっても、海外に行かなくては代表に選出されないようでは、ちょっと活躍するとすぐ海外に渡り、ろくに試合も出られないまま朽ちていきかねない。日本代表のブランドは、特にライト層の集客には大きな力がある。J2でさえも、遠藤と今野のおかげでガンバは集客するし、柿谷見たさにセレッソを見に行く客が増えた。 3)ACLをはじめ、海外のチームと「本気」で試合できるチャンスをもっと「クラブ」に与える。たとえばACLで勝ち抜けば欧州のトップチームと試合ができる。そのおかげで知名度が海外でも上がり、海外チームと試合ができるチャンスも増える。もっとACLとCWCに本気で取り組む。 即効性はないかもしれないけれど、少なくとも目先の利益だけでちゃんとした成長の展望のもとに打ち出したとはとても思えない現在の「改革案」よりはましかも。「代表」ではなく、Jの「クラブ」としていかに海外でも知名度を上げていくか。魅力あるリーグ作りは、地道なところから出発するのではないでしょうか。