この一ヵ月、なんだか自分でもどうやって過ごしているのかわからない忙しさで、気づくともうすぐ12月。
J2の最終節でガンバはザスパ群馬と対戦し、しょうもないだらだら凡戦で引き分けましたw
と、試合についてはサクッとこれで終わり、ガンバが今年一年のJ2修行で得たもの、失ったものを振り返ってみたいと思います。
まずは収穫(ただし、つきですが)
1)若手が経験を積めた。ただし、若手が計算できる戦力になったわけではない。
筆頭は、19歳プロ2年目の西野がセンターバックにほぼ定着したことでしょう。ガンバの泣き所=センターバック、右サイドバック、そしてゴールキーパー。その一角にある程度計算できる若手(それも19歳)が経験を積んだことは大きい。それも、誰かが怪我をして、というのではなく、実力で出場できたことがよかった。
そのほか、22歳内田が代表組が不在を想定し3分の2くらいの試合でボランチをつとめ、21歳大森、23歳ルーキーの岡崎が出場機会を増やし、自分でもできること(自信を持っていいこと)足りないところを試合の中で学ぶことができたのは収穫、かな。だが、この若手たちはあくまでJ2だからこそ輝けたし、まあ、なんとかできたんだと思うんだけれど、J1に行ったらどうか......。1、2試合はどうにかなっても、対応されるとむずかしそう。内田には期待、というかやってもらわなくちゃ困る、と思っているんだけれどね。
2)倉田、藤春という中堅が中心選手としての自覚と能力アップをはかることができた。これが実は若手台頭よりも大きい。西野さん(敬称がつく場合は前監督)はあくまでも勝つことだけを考えてメンバーを固定し続けたために、チームを支えるべき中堅どころがガンバではまったく育たなかった。正直、倉田はともかく、藤春がその「中堅の土台となる選手」になれるとは2年前には思ってもみなかったけれど、試合経験って大きい! もちろんまだまだのところはあるけれど、シーズン初めと比べるとこの2人は「引っ張って行く姿勢」がはっきり育った感があります。
3)長谷川監督が力を入れた「守備の構築」(再構築、ではない)が徐々にではあるが根づいて完封が何回かできた。
私もガンバサポなので、5−3の試合が見たいとは思うんだけれど、それよりも1−0、2−0できっちり勝ちきれる試合運びができるようになるほうがいいんだ、と今から自分に言い聞かせています。
4)攻撃のパターンが少しずつではあるが増えてきて、3列目からの追い越す動きでの得点がかなりできるようになった。(できないときもあるけれど)
5)代表組が抜ける、レアンドロと家長が退団する、など危機(?)が乗り越えられた......どころか、危機がそれなりに楽しめたりしたのもJ2のおかげ。(これがJ1だったら、まちがいなく失速→連敗だったね)
シーズンが終わって見えてきた問題点
1)長谷川監督がめざすサッカーがまだよくわからない。
いや、わかってはいるんだけれど、長年染み付いたガンバサポ気質からなかなか脱皮できないために、わかりたくないのが本音。
2)まだまだ守備に不安がいっぱい。攻守の切り替えだけれど、守→攻、はまあまあながら、ハーフウェイラインより低い位置で奪われたときの攻→守の切り替えがちぐはぐ。
3)右サイドは守備も攻撃もあやしい。今年、加地さんがたいして怪我をしなかったことがよかったような悪かったような。オジェソクでも星原でもいいから、しっかり右サイドを育ててほしい。
4)今年はヤットがリーダーだったが、そのせいもあって試合を締めるリーダーが不在でその功罪があった。リーダーシップの柄ではない、と本人は言うが、ぜひとも倉田にリーダーシップを身につけ発揮して、たとえば内田などのヘタレメンタルに喝を入れ、宇佐美や大森の暴走に歯止めをかけ、ベテランのチンタラなめたプレイに厳しく意見してほしい。
5)宇佐美をはじめ、若手の波が激しい。いいときはものすごくいいけれど、悪いときは酷すぎる。波をいかに上方だけにしていくか、それが課題。
6)「誰が出ても同じサッカーができる」のは本当に強みなのだろうか? 「遠藤と今野がいなくても同じサッカーができる」なんて自慢していていいわけ? むしろ「遠藤と今野がいないときには、別のサッカーで勝てる」という姿勢でいてほしかった。
クラブとしての問題点(クラブにとってJ2を戦った収穫はたぶんなし)
1)ガンバノミクスがあったのはアウェイだけだった。ホームでの観客数減はJ2のせいだけか? どうやって2007年レベルまで戻すのか。新スタジアムの建設が始まる今、観客動員をはかる策が急務。
2)補強への不信。藤ヶ谷さんと平井に退団、戦力外通知をどうとらえていいのか、今の私に判断がつきません。補「強」になる補強を進めてほしい。
サポーターとしての収穫
1)地方巡業も結構楽しかった(でも関東では水戸しか勝っていない)。全国的にガンバサポがいるんだとわかった。でも1年で十分。
2)J2チームにだいぶ詳しくなった。toto買ってみようかな、とさえも思った。
3)J1とJ2はそんなに大きな差はないとわかった。J2だから楽勝、ということはまったくなかったので、J2でできたことでJ1でも通用することは多いと自信を持てるのではないか。
4)若手が活躍するのを見るのは本当に楽しかった。
5)なんといってもたくさん得点が見られて、たくさん勝てて、それは満足じゃ。
番外編
これはJ2だからってことじゃなく、単に家庭を持ったからだと思うけれど、二川さんがやたら饒舌になって、インタビューとかでおもしろいことを言ったりするようになったのも今年の収穫。
ま、なんだかんだとおもしろいシーズンでした、個人的にはね。
この経験で、ガンバさんは選手も監督もクラブも「なめたことしてたら降格するぞ」と心したことでありましょう。それが何よりの収穫かもしれませんね。
コメント
コメント一覧 (4)
2回に分けて投稿します。
1年でのJ1復帰、良かったです。
今年はとにかく勝ちグセをつけて欲しいと思ってました。
第40節の京都戦、相手に支配されながら要所を抑え勝ちきったところが昨年とは違い、良くなったところかなと思います。
今シーズン、藤春が凄く良くなったなと嬉しく思ってます。まだまだ伸び代があって(課題もたくさんある)今後のさらなる成長を楽しみにしてます。J2Exciting22にガンバ大阪から遠藤が選出されたのですが、私は藤春(もしくは宇佐美)やろ!と思ってます。
しかし、ガンバが来年J1優勝やACL出場権を目指すなら(目指すべき?)今の彼らでは厳しい。新戦力を獲得して彼らがベンチを暖める機会が増えるくらいなら、J2のチームへレンタル移籍させて公式戦を経験させた方が、この1年の収穫をさらに実りのあるものにでき、将来のガンバに還元されるのではないかと考えます。
私も長谷川監督のサッカーが良いor悪いかよくわかりません。
万博での長崎戦を見ると監督の差で負けた気がしました…
フロントには明確なミッションを監督に与えて欲しいです。
来年、ガンバがJ1でどのような戦いをするのか楽しみです。
そうですね。的確な補強を信じてオフを過ごします。