まずは遠藤さん、今野さん、W杯に向けての日本代表選出おめでとうございます。ほぼ予想通りの代表メンバーだったので(すみません、伊野波さん以外)、特に驚きはなく、たぶん特に驚きのないスターティングメンバーで、特に驚きのない戦い方をしてくるだろうなあ、と期待しています。そう、期待だよ。 ブラジルに行ってみようかなあと思ったけれど、3回くらい抽選に落ちてすっかりやる気をなくし、しかも旅行費用が世界一周できるんじゃないかというくらい高くて挫折しました。 かわりにスウェーデン中部、通称ラップランド、正式にはサーミの街、ウステルスンドで開かれる「裏」ワールドカップ取材にいってきます。それについてはまた後で詳しく。 さてさて、3度目の正直で名古屋戦、内容結果ともいい感じが継続し、連勝しました。今季初の連勝。厳しいことを言うようですが、つぎのFC東京戦に勝たねばまた地獄に堕ちますがね。 徳島戦、名古屋戦がこれまでのグデグデ状態から脱皮できたのは、(いろいろな見方はあるでしょうが)、私の目からは「宇佐美がスタメンに復帰した」ーーこれにつきるように見えました。たった一人の選手がこれだけチームを変えるとはね。もちろん、宇佐美自身のコンディションはたぶん6割程度です。まったく物足りないし、結果も出ていませんが、なんというかな、チーム全体に自信のようなものを与えるみたいなんですね。裏返すと、相手チームには脅威を与える。宇佐美が前に張っているだけで、得点のにおいがするし、現に阿部の1点目も宇佐美の落としからでした。2トップをくんだ倉田が、枠内シュートを打ちまくったのも(入らんかったけれど)、宇佐美の的確なポジショニングによって名古屋DFの穴があいたからです。もちろん技術的にすごくうまいっていうのもあるんだけれど、たとえJ2でもあれだけ得点したことで、彼は自信がつき、そして相手は恐がるようになり、一種の風格さえも漂わせる選手になっています。コンディション60%なのにね。 そして大森!! 何、あの2点目! あんなすごいゴールができる選手やったんや! この試合は途中出場だったけれど、彼が出た瞬間に前線の空気が変わって、いい意味の緊張感が高まった感じがありました。阿部も大森も、とにかく前を向く、前に行く、という姿勢がこの2試合はっきり出ていて、それが得点に結びついたんだと思います。それがこの2人の自信になり、もっと勢いがつきそうな気配。 宇佐美のその自信が、ほかの若手選手にも波及して、彼と阿部、倉田、大森の(私が)名づけて「Gカルテット」が躍動しました。この4人はガンバをRisingさせるはずなので、とにかく試合に出したって、健太さん。 そして、守備もよかった。西野選手ってなんか持っているんですよね。ミスも出るし、闘莉王と永井には負け続けるし、まだまだかぼそいんだけれど、でも、彼も次第に「最後の最後で絶対に勝つオーラ」が出ている。これ、とっても大事。 そして私が(失礼ながら)思ってもみなかった活躍を見せているのが、オ・ジェソク選手です。驚きの右SB。決して器用な選手じゃないし、テクニックやスピードがすごいわけではない。でも、あくまでこの数試合の印象ですが、頭がいい。そして謙虚にプレイする。ミスはするけれど、同じミスを繰り返さない。ポジショニングをはじめとして、試合中にもつねに考えてプレイしているのがわかる。ミスをしないように、というよりも、どうすれば得点できるか、どうすれば失点しないか、試合の流れの中ですごく考えてプレイしている。だから判断力がめざましく向上しているし、判断スピードもあがっている。なかなかそれができる選手っていないんですよね。後半55分頃かな、右サイドでバックパスを名古屋の選手に奪われると、ピッチの中央までその選手の前からプレスをかけ続け、ついに奪って前線につなげたプレイ、あれはしびれました。後ろからタックルしたり、つかんだりしてしまいがちだけれど、相手選手の斜め前までまわってプレスをかけるのってたいへんなんだよね。 藤春、西野、オジェソク、内田をディフェンス陣のRisingGカルテットと名づけておきます。 そして今週末は魔境関東アウェイ、魔境味スタでのFC東京戦です。がくがくぶるぶる。 この勢いをつなげてRisingさせていくのは、2つのカルテットの連動です。