4ー1というスコアを見て、しかもパトリックがハットトリック(パットトリックと言いたくてたまらなかった皆様、やっと言えておめでとうございます)という結果だけ見れば、すごい快勝、ガンバつよ〜い、となるのでしょうが、スタンドで観戦していると、はーらはーらひーやひーやでした。ま、それは毎試合同じ。それがサッカー、それもサッカー。 試合終了後、じっくり振り返ってみたところ、この試合のポイントは3つある、と思いました。 ①サイドの攻防----------ガンバの右サイド(鳥栖の左サイド)は攻めでも防御でもSB対決では負けたけれど、CB対決では勝った(丹羽くん、ありがとう!! きみが3点は防いだよ)。でも、ガンバの左サイドは攻防ともにSB、CBともに勝ち。つまり、サイドから豊田にクロスを入れる攻めのパターンで徹底してくる鳥栖に対して、ガンバは右サイドではぎりぎりで「守って」いたが、左サイドでは守りに割に余裕があり、しかも左からすばやい攻めを実行できた。ジェソク、本当にありがとう。きみにはなんかお礼を贈りたいです。米倉選手、きっとまたすばらしく輝く試合がくる! 健太監督に「ふらふら」とか言われてもめげるな、落ち込むな。 ②ヤットを「使う」ことができるようになった----------W杯中断後の全試合をフル出場している遠藤選手と今野選手。タフなベテランです。さすがに清水戦では2人とも消えている時間帯も長かったのだけれど、鳥栖戦では2人の存在感は抜群。でも、ガンバには以前のような(病的とも言える)「ヤット依存症」は見られなくなりました。この試合では、宇佐美選手が中盤までさがってきて、以前ならヤットさんがやっていた散らしやタメや前線へのくさびのパスを入れる仕事を請け負っていました。ヤットさんを前線に走らせる、ヤットさんにサイドで起点を作らせる、といった効果的な攻撃の下準備となる仕事を、宇佐美選手と今野選手ができるようになったのは大きい。(以前はそれをやっていたのは二川選手だけでした。あ、フタ、お子さんの誕生おめでとうございます! 男の子でも女の子でも、ぜひぜひフタ2世に!)「ヤットを効果的に使う」。鳥栖戦でできたこの「戦術」を、ぜひ上位対決でも駆使してもらいたいです。 ③チーム内の競争----------長谷川監督については、少なくとも後半戦に関しては誰も文句のつけようがない結果を出していますが、前半戦で結果が出ていないときでも「メンバーを(ヤット以外)固定しないで、チーム内の競争をモチベーションにする」というやり方を徹底してきました。(前半戦では、調子の上がらない今野選手をスタメンから外すこともやっていましたし)。助っ人外国人選手に対しても同様で、「パトリック大作戦」がワンパターンになってくると、さっと佐藤選手に替えるとか、そんな思い切った起用は西野前監督ではやらなかったことですね。そして、ことパトリックに関しては、このやり方が非常に功を奏しました。だって、「足」でハットトリックを決めたんですよ。頭しかないと思っていたのに、足を使ったシュートは外しまくっていたのに、この試合では足だけで3発! 「監督から、足で決めろと言われて練習した」とヒーローインタビューで言うパトリックも素直で素敵!! パトリックだけでなく、阿部や藤春にしても、競争が激しいからこそ、リードしていてもロスタイムに相手陣内まで走り込めるのだと思います。  万歳三唱後、ピッチから引き上げて行くとき、米倉がオジェソクを、阿部ちゃんが大森をねぎらっている姿を見て、チームの雰囲気はいいんだろうなあと思いました。  さて、いよいよ来週は、恐らく最大の難敵、鹿島アントラーズとの決戦です。  選手、スタッフ、サポーター全員が最高の準備をして、鹿島に乗り込めますように!!