7月12日、天皇杯VS金沢戦、倉田選手のハットトリックで幕を開けた後半戦。
リーグでは7月19日ホーム甲府戦は、甲府にずーっと攻められっぱなしにもかかわらず、宇佐美と倉田のダブルスーパーゴールで勝利しました。このころはまだ、試合後に「なんで勝てたんやろ?」「守備がよかったからかな」「やっぱり個の力って大きい。シュートのうまいストライカーがいるってすごいわ」とか、首をかしげる勝利が続きました。
ところがガンバの「強さ」を訝しみながらも5連勝。新加入のパトリックが試合に出場しだしてすぐに得点を重ね、宇佐美はスーパーゴールを連発。しだいにチームとして「勝ち方」のスタイルが見え始めました。
それは「2トップ以外が辛抱強く守ることで、攻撃のリズムをつくる」というやり方。2列目の倉田、大森、そして今季Most Progressed Player賞まちがいなしの阿部の「攻撃的守備力」がすばらしかった。ハーフウェイラインより前で彼らが奪ってからのショートカウンターは見応えがありました。
またボールを奪ったDFやボランチからのロングボールをFWがおさめて手数をかけずにシュートまで持っていく形、 これもめちゃくちゃはまった。反対にポゼッション率を高めてじわじわとパスを回して穴を見つけようとするこれまでのガンバの攻撃は今ひとつだったかな。奪ってから縦に速く、手数をかけずにシュートを打つ。これができていた試合はほとんど勝利していたのではないでしょうか。
7月、8月、9月と連勝街道をまっしぐらで、リーグ戦だけでなくナビスコも天皇杯も「勝った勝ったまた勝った!」とはしゃいではいたものの、「三冠」 と言われてもピンとは来ていませんでした。
私が「リーグ優勝」を意識し始めたのは、10月5日アウェイ鹿島戦の93分、リンスのゴールから。 この日は雨で、寒くて、試合開始前は「勝てる気せえへん」とかほざいていたのですが、試合が始まるやいなや、寒さも雨もすっかり忘れてピッチに全神経を集中せざるをえないほど。緊迫感あふれる好ゲームでした。いつもはながーく感じられる鹿島からの帰り道も、興奮がさめず、うわごとのように「こんなことがあるんやー」「夢みたいやー」と同志たちとつぶやきつづけてあっという間に東京に帰り着きました。
だから、この試合こそ今季のガンバのベストゲームす。正直、実力としては鹿島のほうがちょっと上だったかな、と今でも思います。そこをロスタイムに逆転できたのは、「勝利を引き寄せる運」です。仕上げのリンスなんて呼ばれたリンス選手には「勝利の神賞」をあげたい。 
勝利、いや、試合を重ねるごとに、チームの結束感が高まっていくのがスタンドからもわかりました。 誰かがMVPというのではなく、ベンチのサブメンバーそしてベンチ入りしないメンバーもみんながMVP級の頑張りでした。だから三冠のMVPは、「結束力」です。
そういう雰囲気をつくったのは、やはり長谷川健太監督のチームマネジメント力でしょうし、スタッフたちのクラブマネジメント力だったのだと思います。
なので、三冠へと導いた一番の立役者は「マネジメント力」ということにします。

さて、来季。厳しい闘いが続くと予想しています。
補強はどうなるのかな? と思っていたら、基本的には今季のメンバーで行く、とのこと。試合数が増えることもあって、仙台から赤嶺選手を獲得するなど選手層をいっそう厚くする、という意図が伺えます。
それとは別に、私がぱんと膝を打ったのが、日本代表でのデータ分析を長年担当していた和田氏の加入です。これは非常にいい! ガンバというクラブが、これからのチーム作り、またクラブとしての基盤をどのように固めようとしているのかがはっきり示したのではないでしょうか。 これからのサッカーは、データ分析力と、それを現場に落とし込むマネジメント力で決まる、と私は見ています。長谷川監督以下の今のスタッフがマネジメント力にますます磨きをかけ、データ分析で実績のあるスタッフが加わることによって、着実に力をつけていくのではないか。
2015年も期待がふくらみます!
それにしても……オフがヒマすぎる! 早くガンバの試合が見たい!