Glamorous Life

グラマラスライフ 実川元子オフィシャルサイト おもしろい本、どきどきする試合や映画、わくわくする服に出会えたら最高に幸せ

2007年12月

なんかもう......といいたくなる忙しさにもかかわらず、映画を2本見てきました。どちらもとてもよかった。ささくれだった気持ちが、海蛇軟膏(沖縄産のこのクリームが我が家の定番)を塗ったみたいになめらかになりました。

「転々」
主演オダギリジョー&三浦友和。
ただ、転々と東京を散歩する映画です。
でも、それがいい。そこがいい。
監督は「小ネタ王」といわれる三木聡。小ネタふりかけに小ネタまぶし。
よぉく考えると、テーマはとても重いし、ある意味悲劇なんだけれど、そこをカバーしてやたらと明るく見せちゃう小ネタ、小細工の数々。
笑わそうとしないところで、思わずくすりと笑えてくる。
くすりと笑ったあとで、死体が出てきたりして。
服が全部ヘンで、全部かわいい。小泉今日子がもっているビニールの買い物かごに緑色のハンカチが結んであったり、三浦友和がかけるメガネがヘンにインテリヤクザの銀行マン風だったり、ほんの1分だけ出てくる品のいいおばあさんのスーツがシャネル風だったり。
どこを歩いているのかな? と目を凝らして、ああ、深大寺、ああ、高円寺だ、あ、そこ吉祥寺なんですけれど......とかたどっていくのも楽しい。
それにしてもオダギリジョー。「ゆれる」ですっかり開眼ですね。「東京タワー」は???だったけれど、「転々」のオダギリはいい。肩の力が抜けている。その分、何をやってもオダギリジョーだけれどね。

「onceダブリンの街角で」
主演グレン・ハンサード&マルケタ・イルグロヴァ
音楽映画です。ミュージカルではない。バンド映画でもない。
恋愛のドラマなんだけれど、恋愛映画ではない。
音楽映画にこういうつくりかたがあるんだ。
どの曲もいいんだけれど、2人がさびしい者同士、魂がふれあう、というか、同調するというときに歌うFalling Slowlyという曲がとてもいい。映画のテーマミュージックでもあります。
主演のグレン・ハンサードは私が愛してやまない「ザ・コミットメンツ」というロディ・ドイル原作の映画でギターをひいていました。本物のストリートミュージシャンです。
主演の2人は名前もない。guyとgirlとしか出てきません。
名もないもの同士が通りで出会い、音楽を通して近づき、そして別れていく。
ただそれだけ。
グレン・ハンサードとマルケタ・イルグロヴァ(チェコのミュージシャン)も同じような出会いだったとか。
いい映画です。こういう映画が好き。

夕飯はブリの照り焼き、大根おろし添え、アンキモ(お寿司屋さんにおそわったやりかたで作ってみました)、ナスとしめじのお味噌汁、ほうれん草のごまあえ、キッシュ・ドゥ・ロレーヌひときれ。
夕飯を食べ終わってから出かけたのですが、いまだにおなかがいっぱいです。ふ?。

おもしろかった本、ほかに3冊ほど。
『生物と無生物のあいだ』福岡伸一著 講談社現代新書
駅構内の書店に平積みされているベストセラーは基本的に読まない(読みたくない)のですが、その日、新幹線新大阪駅で「読む本がない!」ことに気づいて、時間がなかったので大急ぎで買ったのがこの本。
で、たーいへんにおもしろく、2時間あっという間でした。
分子生物学という、私には理解不能なはずの学問を、これだけおもしろく惹きつけて読ませる力量はたいしたもんだ。
生命とは何か?
生きていく、とはどういうことなのか?
それまで考えたことがなかった視点から「生」を考えるヒントを与えられました。
分子生物学を理解したかどうかはともかく、考え方として学ぶ点が多々ありました。

『越境のとき--一九六○年代と在日』鈴木道彦著 集英社新書
この日記にも書いたのですが(2007年6月7日付)、衝撃を受けた本の1冊でした。
フランス文学者で、プルーストの訳者である鈴木氏が、人生の大半にわたってかかわってきた在日の問題を語っていらっしゃいます。
「か かわる」とはどういうことなのか? という命題をつきつけられた本でした。そうか、「かかわる」の反対語は「逃げる」なんだ、と気づきました。「かかわ る」ことのたいせつさと、「逃げる」ことの卑怯さ。自分はそれがちゃんとわかっているのだろうか、としばし問いかけます。
読んでほしい本の一冊。

『ユルスナールの靴』須賀敦子著 河出書房文庫
マルグリット・ユルスナールの評伝ともエッセイともつかない本で、今年読み返した須賀氏の本(アントニオ・タブッキとナタリア・ギンスブルグの訳書もふくめて)のなかで、一番心を打った一冊。
この本を読んだのをきっかけにユルスナールの代表作で傑作『ハドリアヌス帝の回想』を読んでいるところです。

夕飯は肉じゃが、鶏ひき肉団子入り野菜スープ

ところで......がんばっているんだけrど、ぜんぜんやせないよっ!

静かに海を見て暮らしたい、と年末になると逃避気分になるジツカワです。

そんなことはさておき、明日12月4日(火)夕方TBS「イブニング5」という報道番組に、ちらっとウチの娘が登場するかもしれません。18時?18時20分までの枠で、OECDの学力テストでフィンランドがまた一位になったことを受けてコメントをしゃべる、かもしれません。「かもしれません」としかいえないのは残念なのですが、大きなニュースがあると省略されてしまうそうなので。
その時間にテレビをつけている、という方がいらしたら、TBSに合わせて見てやってください。
昨日、我が家で延々2時間以上にわたって撮影、取材されました。長くて3分だそうで、そのために2時間。たいへんだなあ。

「今年は(も)ガンバ大阪の試合をできるかぎり観る」
というのが年間目標でした。(そんなもん、目標にするな、というツッコミはどうぞなしで)。
ゼロックス杯にはじまり、リーグ戦は18試合/34試合、ナビスコは4試合(決勝含む)合計23試合観戦。
ユース(サハラカップ、クラブユース選手権、高円宮杯)の試合も4試合観戦。
ガンバ以外だとU22オリンピック予選もホームゲームを3試合、日本代表戦2試合。
(訂正:合計32試合だと思っていたら「いや、37試合だ」と教えてくださった方が。。。。この1年間、一緒にガンバを追いかけてくださったzaburouさんです。でも、どの試合が抜けているかわからない。たぶんU22と高校選手権が抜けています。あと、ガンバ以外のJチームの試合も実は観ているので、それが抜けていました。)

まだ天皇杯やクラブワールドカップも残っていますが、ほぼ今シーズンは終わりです。っていうか終わった気分。
「ガンバる」というのが「勝負弱く、詰めが甘く、後半失速する」ことの代名詞として定着した感のある2007年Jリーグは、鹿島の劇的・奇跡的優勝で幕を閉じました。
嫉妬まじりで「鹿島は代表が一人もいなくて、浦和とちがってACLもなくて、Jリーグ戦にだけ集中できたから」といういいわけを探すのは簡単ですが、ガンバにカケラもないものを鹿島は持っていたことはたしかで、それが優勝への大きな原動力になったと思います。
それは「チームとしてのまとまり」。
いやー、中学生の部活みたいなこといっちゃってます。
でも終盤怒涛の9連勝で優勝するチームをみていると、前半に負け続けたことも、このチームの結束を固くしたし、むやみに優勝を狙わず、目の前の一つずつ勝つことによって盛り上がってまとまっているな、と強く感じました。
主力選手だけじゃない。サブも若手もスタッフもサポも、一つ勝つごとに、一点入れるごとに、すごくまとまっていった。その力がありました。
ひるがえってガンバは、一つ負けるたびに、一つ引き分けるたびに、どんどんばらばらになっていった。たまに勝っても盛り上がらなかった。すぐに「あといくつ勝ち点を勝てば優勝する」とばかり計算が先行し、それが達成されないことで全員があせって空回りしていました。なまじ個人が傑出した能力をもっている集団なだけに、ちょっと具合が悪くなると「自分でなんとかしよう」とする気持ちが強くなって、ますますまとまりをなくす、という悪循環になってしまう。
チームの状態が悪いときこそ、監督が手を打たねばならないのだけれど、にしのんはそういうタイプじゃないし。

正直、天皇杯に勝ち残れるかは、いまの「チームとしてのまとまりのなさ」ゆえにはなはだあやしいと思っていますが、いまここで踏ん張って「チームのまとまり」を取り戻さないと、来年の厳しい日程はとてもこなせません。
目標、優勝、なんてことはいわないほうがいい。
とにかく一つひとつの試合を大事に、チームとしてまとまることを目標に階段をのぼっていってほしいです。

毎年、シーズンが終了するとすぐに来季構想を考えて、早くシーズンが始まらないかなと楽しみだったのですが、今年は暗いなあ。
明るくなるために、今年の観戦日記なんか書いてみようかなあ。

 いよいよ12月です。
 早いなぁ(ため息)
 心のどこかで、生きることはひまをつぶすことである、などと不埒なことを考えているためか、時間が飛ぶように過ぎていくことにさほど抵抗はないのですが、それにしても1年が過ぎていくのが恐ろしく速くなっていくのには抵抗感があります。
 ふり返ってみて、今年、時間を忘れるほど夢中になって読みふけった本があるだろうかと考え、5冊くらいしかないことに愕然としました。
 5冊あればいいんでしょうけれどね。
 最近では『言葉の海へ』(高田宏 洋泉社)がおもしろかった。古い本の復刻版ですが。『言海』を完成させた大槻文彦の生涯をたどったドキュメンタリー。言葉と国語の関係を考えるうえで、示唆に富んだ本でした。
 『灯台守の話』(ジャネット・ウィンターソン著 岸本佐知子訳 白水社)も一気読み。読み終わってしばらく、自分がどこにいるかがわからなくなっていて、ぼんやり窓の外を眺めていました。いい小説を読んだっ! という満足感あり。英語でも読んでいたのですが、ちょっと私の解釈とちがっていたところがあって、英語を読み返して「ああ、そうだったのか」と納得しなおす訳文でした。
 あと3冊はベッドサイドにあるので、また明日。

夕飯は野菜たっぷりタイカレー、カリフラワーとトマトのサラダ。

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