めったにないのだが、1年に3回くらい「え???? それを私に頼むか?」という仕事のオファーがくる。
この場では具体的に書けないのがもどかしいが、とにかく「あの、私は翻訳とライティングをやっているものなんです」といいたくなるような仕事。知り合いの知り合いからの紹介だったり、昔の知っていた人からだったり。ときにはこのブログからだったりする。ちょっとだけ明かすと、ラジオに定期的に出ろとか、テレビの情報番組の監修をやれとか、なんかよくわからない会社の仕事をしろとか、はてはセールスをしろなんていうのもある。
こういってはなんだが、そういうオファーだかなんだかわからないものにかぎって、「まずはお会いしてから説明したい」といわれる。いずれも「うーんうーん、少し考えさせてください」といって、後日ていねいに電話でお断りするのだが、ていねいすぎてワケがわからないのか、すぐには引き下がってくださらない。
なので、しかたなく会う。交通費を払って、時間をとって、お会いする。会うとますます「これは私の仕事ではない」ことがはっきりするので、そう申し上げる。食いさがられても必死で、汗をかきながら、お断りする。
とにかく必死にお断りし、別れて帰ってくるとぐったりして、その日は仕事(本来の私の仕事)にならない。
基本的に声をかけていただいた仕事は全部やることにしている。声をかけてもらうことがそんなにないのだから、全部引き受けるといってもたいしたことではない。
だが、やっぱり人には向き不向きというのがあって、私にはぜったいに向かないし、できない仕事というのがあるのですよ。私はマルチプレーヤーでもポリバレントでもなく、どっちかといえばとても不器用で不細工な人間なのです。
でもって、そういうときに欲しくなるのがマネージャー。上手に断ってくれて、私にできる仕事だけを伝えてくれる人がほしい。
1年に3回しか出番はないとなれば、他人に頼るわけにはいかないだろうから、声音を変えてやるとかしかないのかなぁ。
ふだんは家事手伝いをしてくれて、そういうときにはマネージャーになる人っていうのはどうかなあ。
あ、自分でやれって? はいはい、一人3役、声音と人格をとっかえっこしながらやりますよ。