Glamorous Life

グラマラスライフ 実川元子オフィシャルサイト おもしろい本、どきどきする試合や映画、わくわくする服に出会えたら最高に幸せ

2008年05月

日本代表特設メッセージボードが設置されたそうだ。

シーズン前の大事な時期に7人も呼ばれていたガンバ勢は、今回2人(遠藤、安田)のみ。

いまのパフォーマンスを見たら、そりゃ呼べないでしょう......といっても、え? それでも呼ぶ? という人も呼ばれていますが。

そんなことはどうでもよくて、すでに常連となっている遠藤ヤットさまの、2010年への意気込みを語るひと言がこれ。

「明日やろうはバカ野郎」

この動画メッセージを聞くと、思わず苦笑いのインタビュアーが必死にフォローしている様子がありあり。

ヤット、困惑と苦笑にも動ぜず、淡々と「一日一日を大切に過ごすことが大事」とか語っている。そりゃそのとおりなんだが、だからって何もこの微妙に韻を踏んだ言い回しを選ばなくても。日本全国の(たぶん)駅貼りポスターになるわけですよ。いいのでしょうか?(いいじゃないか、と思っている私がいる)

ヤット、南アフリカに立ってください。

そのピッチで淡々と叫んでください。

「明日やろうはバカ野郎!」

 

 

小学校高学年から大学2年生くらいまで、私は友達が気になってしかたなかった。

自分に友達がいるか?

その友達は信じられるか?

私を仲間に入れてくれるか?

私は友達と思う人たちに本当に好かれているか?

中高生の特に女子が、友達からケータイの返信がないと不安でたまらなくなる、というニュースを読んで、その気持ちがすごくわかる、と思った。

だからいまの子どもたちは友達づくりがヘタだ、とかとても私にはいえない。

だって私も友達(と思う人と)手紙のやりとりをしていて、返事がないとすごく不安だった。上に書いたような不安で胸がきりきりした。落ち込んだ。若さとはそういうものだ。人生経験が短く浅いから、人間関係の築き方も未熟で、築いたと思ったものも浅くもろく崩れやすい。

でも、20歳を過ぎたころ、ツキモノが落ちたみたいに気にならなくなった。20歳を過ぎると、人間関係の輪はずっと広くなり、学校を中心とした狭い人間関係であまり頭を悩ますことがなくなる。友達とは、毎日のように声を聞かなくても友達でいられるし、手紙にすぐに返事を書かなくても「もう友達ではない」とか絶交状を突き付けられることもないのだとわかった。っていうか、絶交状ってなつかしい。いまでもあるのだろうか?

おばさんになった今では、ケータイメールの返信がなくても、ほとんど忘れている。PCメールもときどき返信を忘れて失礼をしまう。ごめんなさい、とここで謝っておきます。

ケータイメールに返信しないと切れてしまう友達は、別に切れていい関係だと思う...というのは、一人飯がウマイというオバサンの感覚だ。

大人というか、おばさんは思うだろう。

そんなくだらないことに時間と労力を使うのではなく、もっと建設的なことに目を向けなさい。

返信がないくらいで崩れるような友達関係は、本当の友達ではない。

私も娘たちに100万回言った。

でもそれは、若者よりはるかに人生経験を積み、人間関係とはケータイメールや空気を読むこと以外で築くものだとわかってしまった大人の意見だ。

 

ついに歯の骨の手術を受けることにしました。

は~(ギャグではない)

歯が丈夫すぎて、骨がまいっちゃう。どうすりゃいいんだよね。

手術してもあまり期待できないけれど、とにかく少しでも長く自分の歯で食べられるように延命しましょう、と先生はいう。「延命」! でも手術しなければ、1ヵ月に1回、夜目が覚めるほどの歯痛に悩まされるので、もうしかたないです。

おかげでEUROはあきらめました。手術後にしばらく通院しなくちゃいけないってことがあるし、その上EURO分くらいかかるのですわ、手術代が。保険がきかないから。

家を改装したと思ったら、つぎは身体の改装かい! 老朽化は恐ろしい。

 

きのうテレビで放映されていたので、蜷川実花監督、土屋アンナ主演の『さくらん』を見た。

おいらんはあんなbehaviorはしないよ、とドシロートの私でも思うけれど、それは棚に上げておいて、どうしてもガマンできなかったのが、発声のひどさ。

役者さんならやっぱり発声法をちゃんと練習すべきだと思う。土屋アンナはまあしかたないとして(いや、しかたなくないが)、木村佳乃と管野美穂と安藤政信はなんとかしてほしい。何を言っているかわかんなくて、耳が悪くなったのかと不安になったんだけれど、一緒に見ていた娘が「語尾が聞き取れない」といっていたので、ほっとした。

たぶん色使いの美しさで見せようとした映画なのだと思うんだけれど、画面がベターっと奥行きがなくなるカメラワークも気になった。どぎつい色の氾濫を、一点、品のあるものにするには、ちょっとなぁ。

ほかにも、FAKEのおもしろさの狙い方があざとすぎるとか、セリフのあまりの陳腐さに泣けてくるとか、いろいろツッコミどころが満載でありましたが、こないだ見た『マイ・ブルーベリー・ナイツ』の、ひさびさに「時間返せ! カネ返せ!」と叫びたくなるほどの陳腐さに比べれば、まだマシだったかな。

sleeping(1).JPG

(仏像に見守られてぐっすり眠る子ども。外は暑いが、仏殿のなかはひんやり)street.JPG

(並ぶ、並ぶ、歩道に屋台が並ぶ)

 

いってきました、1年で一番暑いというタイ、バンコクに!

蒸し暑くて、体力的にはきつい日程(2泊4日。1泊は機内)ではありましたが、楽しさは濃縮度300%くらいでした。

楽しかった理由の120%くらいは「ガンバが試合に勝って、アジアチャンピオンズリーグ予選リーグを勝ち抜き、決勝トーナメントに進んだから」でありますが、それ以外にもいろいろ楽しいことがありました。

バンコクは大都会ではありますが、観光地ではありません。だから暑さに負けずに出かけていくに足る観光物件は数少ないのですが、おかげでというか、観光地以外の場所がおもしろい! ふつうの人の、ふつうの暮らしが結局一番おもしろいものね。

おもしろかったものの一つが、歩道の光景でした。

同行した方が「タイの人はいったい歩道をなんやと思うてんねん!」とツッコンデいましたが、歩くのに苦労するほどそこいらじゅう屋台だらけ。歩道には屋台が並んでいるだけではありません。生活の場が歩道なのです。子どもが走り回り、犬がねそべり、男の人たちは涼みがてらなんかわからないけれど椅子と机を持ち出してボードゲームに興じ、女の人たちは屋台で働いていなければそこらへんに座ってぐでぐでおしゃべりしています。ときには歩道に持ち出した長椅子の上で昼寝をする人も。

昼寝といえば、人間も動物もみんなそこいらじゅうで昼寝しています。ワット・ポーという寺院では、黄金の仏様も昼寝。

一番かわいいと思ったのが、寺院の仏様たちに見守られながらぐっすり眠っている坊やでした。

つぎにおもしろかったのが、その歩道に並ぶ屋台でした。

しかも朝っぱらからもう並んでいる。夕方に同じところを通ったら、同じ野菜がいささかしなびて並んでました。朝早くから炎天下に並べておく意味は? と考える時点で日本人です。タイの人にいわせれば、長い時間並べていれば、たくさん売れるはずなのです。

でも食べ物には、ちょっと手が出なかった。40度近い気温のなかで、蠅がぶんぶんたかっている茶色に変色した肉を、排気ガスにまみれながらおばさんが真っ黒な手で切り、チョコレート色に変色した一切れをすぐそばの犬に投げ与え、残りを油まみれの真っ黒なフライパンで刻んだ野菜と麺一緒に炒め、バケツの泥のような液体のなかにつかっていた白い皿の水を切ってから盛り付ける一部始終(といってもたぶん3分くらい)見て、「無理」と思い、自分が清潔志向の日本人であることを自覚しました。

以前に中国では屋台でつくっているシャオロンポーを食べたことがあるんだけれど、別におなかはこわさなかった。でも今回は「たぶん、これ食べたら無事には帰れないな」と思ってしまい。あああ、私もヤワになってしまったわ。

屋台では食べ物だけでなく、服、雑誌や新聞から中古の家電製品まで売っています。どれも安い! どれも安っぽい! 中古の、というよりぼろぼろのテレビが日本円にして2万円くらいで売られているのを見て、しばらく「ほんとにうつるんかいな?!」と考えこみました。

もうひとつおもしろかったのが、タイの人のあいまいな笑いです・

目が合うと、「ビミョー」って感じの笑いを浮かべます。しゃべるときも、ビミョーに笑います。ガイドさんのしゃべりでは、語尾が必ず一人笑いで終わるので、何をいっているのか、何をいいたいのかよくわかりませんでした。

「これ、おいしいと思います...ふふふ。お口にあうかどうかはわかりませんが...ふふふ。私は好きです...ふふふ」

思わず聞きに行きましたよ。「おいしいんですか、おいしくないんですか?」

「おいしいかもしれません...ふふふ」

やっぱりわかりません...ふふふ。

ガイドさんは本職は占い師だそうです。

「細木数子さんよりあたるよ...ふふふ」だって。あたらなさそう...ふふふ。っていうか、何をいわれたのか理解しづらそう...ふふふ。

もう一つ、バンコクは人種、文化のミックスゾーンなのだということも知りました。タイ、中国系、インド系、アラブ系、そして日本人が混じりあっていて、看板もタイ語だけでなく、中国語、英語、日本語の表記が入り乱れています。服装もいろいろで楽しかった。

旅の最後にやっと、ありがとう=コップクンカーを覚えました。

男言葉と女言葉があることもやっと理解しました。こんにちは=サワディカーは女言葉。男言葉ではサワディカップというそうです。

タイ、というかバンコクは東南アジアの中心地のひとつで、いかにもアジアらしい熱気にあふれた街でした。

試合観戦なしでもう一度遊びに行く気にはなかなかならないけれど(暑いのが苦手なのです)。

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