Glamorous Life

グラマラスライフ 実川元子オフィシャルサイト おもしろい本、どきどきする試合や映画、わくわくする服に出会えたら最高に幸せ

2008年09月

年をとったら田舎暮らし、と考えたとき、私の場合、一番ネックになるのが「虫」「娯楽」「人間関係」だ。

とくに、虫に関しては田舎どころか、自然に恵まれたところで暮らすのも無理のような気がする。ゴキブリはまだいい(まだいいのか?)。蚊もなんとか耐えられる。バッタとカマキリは全然OK。無理なのは、なめくじと爬虫類系だ。なめくじとかトカゲがいると、私のほうがじーっと彫像化する。ヤモリもほぼ無理。我が家に棲みついていたヤモリ様には、にらみつけて念を送ることしかできなかった。

でもって、今年はアリに苦しめられた。毎年、家のなかにアリが大挙して押し寄せることが1、2回あるので、今年は侵入口となる窓の桟や通気口にしっかり予防の薬をまいておいた。だから大丈夫だろうと思っていたら、なんとどこと特定できないところから侵入し、何回となくかまれたのだ。1回など、私が見ている前で、マウスを握っている右腕にガブリをきた。許せない。

子どものころは、虫とりとかしょっちゅしていたし、アリを飼っていたこともあるのにね。なんで図体が大きくなったのに、虫がダメなのだろうか。もしかすると、大人になるに従って、虫に関する「科学的、論理的」知識や情報が頭のなかにいっぱい入ってしまうからかもしれない。何をもって害虫とし、益虫とするのか、なんて子どものころは知らなかったもの。大人の勝手な分け方なのにね。

ちなみに、我が家でゴキブリが殺せるのは私だけだ。冷静に、一発でしとめられる。あとの人たちは、逃げる、かたまる、泣く、のどれか。誰がどの行動をとるかは、ご想像にお任せします。

 

ガンバ大阪 2 VS アル・カラマ 1

 

勝った瞬間、泣いた......。

10試合、勝ちなしだったガンバ。

まさか、中東の地で11試合ぶりの勝利を見るとは予測していなかった。前半に失点したものの、相手チームの出方とか見ていて、これはいけるんじゃないか、とは思ったけれど、でも終了の笛を聞くまで、勝利の予感がなかった。(最後は危なげなかったんですがね。それも振り返ってみると、ということで)

もちろん、これは準々決勝の1stlegで、前半が終わっただけにすぎない。

でも、そんなことはもうどうだっていいのだ。勝った、というこの一事だけで、それだけで十分。

この2ヵ月、ほんとにつらかった。私がこんなにつらいのだから、チームとクラブはどんなにつらかっただろうか察するにあまりある。にしのんは「内容はわるくなかったが......」などといっていたが、いえいえ、内容も悪かったです。スタジアムで何回となく「もう帰りたい」とつぶやいたもの。何の展望も見えないサッカーをやっていらっしゃいましたよ、ガンバは。

水本とバレーの電撃移籍は、なんのかんのいってもものすごいダメージだった。その前にはマグノの電撃移籍もあったわけで、なんか3発殴られて沈んだみたいなサッカーをやっていた。サポーターのごたごたもうんざりだったし。

そんな状態から、もがいてもがいてもがいて、やっと膝をついて相手に足払いをかける程度まで回復した......ような気がする。

とにかく勝ちました。とてつもなく大きな勝利です。9000キロを負けて帰ってくるのと勝って帰ってくるのでは、まったくちがいます。

もう多くは望みません。一戦、一戦、自信を取り戻して戦ってください。

ああ、よかった。ほんとによかった。早起きしたカイがあった。

リーマン・ブラザースが倒産した。

月曜日にそのニュースをネットで見たとき、しばらく目を疑った。え? なんか私、勘違いしてる?

と思ったら、メリル・リンチもバンク・オブ・アメリカに買収されるのだとか。

金融の世界にまったく縁遠い私でさえも、それがどれほど世界経済を揺るがすか、ということくらいはわかる。

バブルがはじけそうな予感は、1年、いやそれより前からあった。サブプライムローン問題が顕在化するより前から、きっと金融界ではうすうす気づいていたんだと思う。今回の史上最大の倒産だって、もしかしたら金融にくわしい人なら相当前、サブプライム問題前後からわかっていたんじゃないだろうか。

日本のバブル崩壊と比べる論調が多いけれど、いや、形は似ていても影響力の点からいくと、質も規模もちがう。なんてったって世界経済の土台となっている(た)アメリカのNO3の証券会社が倒産するほどのはじけ方だし、日本のバブル崩壊時からは考えられないほど世界経済はグローバル化してしまっている。

しかし、経済と金融に明るいとはとっても言えない私がなんか言うのもおこがましいな。

前に『若者はなぜ3年でやめるのか』と『3年で辞めた若者はどこに行ったのか?』(いずれも城繁幸氏というコンサルタントが書いている)という新書を読んだとき、なんというか、舌にざらつくような苦さを感じた。いずれも年功序列をはじめとする、日本の昭和的労働価値感が、グローバル化している経済・社会にはなじまない、組織に頼らず、自分の能力でキャリアを築いていく生き方をしなければ敗者になる、という話だった。そのなかに外資系金融会社につとめている30代の男性が、「世界のどこにいっても、やっていける自信がある」(やっていける=年収1千万円以上稼ぐ)といっていて、それが新しい働き方、とされていた。たぶん、欧米でもアジアでも、グローバル化にのって大成功をおさめたビジメスパーソンたちはそういう生き方をしているんだろう。だが、そういう働き方で生き延びていける人って、100万人中10人くらいじゃないのか?(いい加減な割合だが)でもって、そういう人たちがつくりだしたバブルがはじけて、残りの99万9990人は路頭に迷うか、よくて「負け組」と軽蔑の目で見られるわけだ。

今回のリーマン・ブラザースの破たんで、いったい何人が残っていくのだろうか? 考えただけで気が重い。

連休はちょっと仕事して、ちょっと遊びにいってを繰り返して終わりました。はい、楽しかったです。

最終日の昨日、高円宮杯ユース大会第3日、グループリーグ最終戦を見てきた。

ガンバ大阪ユースVSサンフレッチェ広島ユース

ジュビロ磐田ユースVS東京ヴェルディユース

どちらの試合も選手の父兄やサッカーをやっている少年たちや指導者、ジャーナリストが大半で、ただのファンという私はずいぶん浮いた存在だったけれど、それでも熱くて楽しい試合観戦だった。

で、私はもちろんガンバ大阪ユースを応援したのだが、何年も見てきて、はじめて「この選手は別格」という選手のプレイを目の当たりにした。

宇佐美貴史は15歳高校1年生。ユースで優秀な選手をそだてることで定評のあるガンバ大阪下部組織の最高傑作といわれている。で、私は彼が中学生のときから何回も見ているのだが、正直「どこが?」と思っていた。一緒に見にいったことがある人に「ねえねえ、どこがすごいの?」と聞かれて返答につまったことさえある。

だが、昨日の試合はすごかった。まだプロではないが、お金を払ってみるのに値するプレイっぷりだった。

彼がすごい選手であることはフィールドにいる全員が知っていて、とくに対戦相手はなんとしてでもボールをもたせたくないし、ましてやペナルティエリアのなかに入れることさえ防ぎたい選手だ。

だからつねに2人、3人のマークがつく。ペナ近くでボールをもたせたくないので、ハーフウェイライン近くまで下がったときにもマンマークがついたりする。ところが、ふと気付くと(と言いたいのは、観客はもちろん、対戦相手だ)宇佐美はペナ近くでボールをもっている。マークが何人つこうが関係なく、ドリブルして相手を何人も抜き去り、決定的なパスをだす。それよりもすごいのは、味方がボールをもってチャンスになりそうだとわかると、どこからともなくあらわれて、ワンタッチであっさりゴールを決めることだ。おおげさにいえば、宇佐美がいれば、宇佐美がさわるより5本前からゴールの予感がする。

ペナ横で彼がたくみなステップで相手を転ばせて、あっさり抜き去るシーンを昨日は何回も拝ませてもらった。クリスチャン・ロナウドがやっているのを見たことはあるが、日本人選手が試合でやって成功しているのを1回も見たことがない。あんなステップは教えられてもふつうはできないのではないだろうか。

1人では抜かれるとわかっているから、2人目、3人目がつくのに、気がつくとキーパーと1対1で、まったく動じることなくゴールに流しいれる。その落着きっぷりもすごすぎる。ユニを引っ張られても、タックルをかけられても、あっさり抜く。相手にするとそれだけでへこむだろうなあ。

もちろんボールをもったときだけが彼のすごさではない。ポジショニングがいい。そこにくるだろうというところにちゃんといる。パススピードもふくめて、自分にボールが渡る何本か前からきちっと計算できているようだ。でも、たぶん計算はしていないのだろう。動物的カンというか、考えて練習してできるものじゃない。

フィジカルが弱い(といっても176センチあるし、国際試合でも見劣りしなくなってきたが)、守備をしない(きのうはときどきしていたが)、王様プレイが目立つ、とかいろいろ言われている。でも、少なくとも昨日の試合を見る限り、十分プロとしてやっていける資質のすべてを兼ね備え、かつ人を魅了するプレイができる選手だと感じた。サッカーが11人でやるチームスポーツだ、ということを、昨日見たなかではもっとも理解しているようであったし。

その後観戦したジュビロとヴェルディのユースにもおもしろい選手、すぐれた選手、うまい選手はいたが、そういう形容詞とは別のレベルに宇佐美はいることをあらためて感じた。別格、とはああいうことを言うんだ。

極端な話、来年のガンバは宇佐美を中心に(とまでは言わずとも、主力の1人として)組んでもいいくらいかもしれない。でないと、宇佐美くんはガンバの至宝で終わってしまう。日本の至宝、世界の至宝にするためには、一刻も早くプロの高いレベルでプレイさせてあげるべきじゃないのかなあ。

 

そういうわけで、連休最終日はとっても楽しい有意義な一日でした。エエモンみたわー!

いろいろストレスがたまることが多くて、思い切ってプールでひと泳ぎしたあとに、レイトショーで話題の「デトロイト・メタル・シティ」を見てきた。

人気マンガの映画化なのだが、もうマンガそのもの。

推薦してくださったノナカさん(主演の松山ケンイチにはまっているとか)がマンガも送ってくださったので1巻目だけまず読んだのだが、マンガそのまんまの映像じゃないですか!(お下品ギャグはデオドラントされているが)

映画のポイントは、おしゃれにあこがれる大分県出身の根岸崇一くんが、ステージにあがったとたん(というか衣装をつけたとたん)ヘビメタバンドのボーカル&ギターのクラウザー二世に変身しちゃうところである。テンションが変わる、そこがポイント。変わるたんびに爆笑した。

でもって、私としてのポイントは「あー、おしゃれっていまやギャグだったんだ!」ってところ。

ソウくんは「トウキョウにいって、おしゃれな部屋にすんで、おしゃれな服着て、おしゃれなポップスをうたって、おしゃれな女の子にモテたい」とかうきうきしているのだが、それを意図してうやっているすべてがダサイ。

でもって、彼がダサイと思っているヘビメタの衣装だと音楽が、実はオッシャレー(notおしゃれ)だってこと。

ソウくんとクラウザーさんとどっちがおしゃれかというと......いや、もうぜったいにクラウザーさんでしょう。クラウザーさん、かわいい!甘い恋人より、SATUGAIのほうがかっこいい。

おしゃれのギャグ化。DMC(デトロイト・メタル・シティ)のヒット以降、進みますね。って勝手な予言。シモキタ・モード系が一番ヤバイ。(ちなみに結構いっぱいシモキタの風景が出てきて、そこも私としてはツボだった。)

ま、それはともかく、ストレスが瞬間的にぱーっと吹き飛ぶ楽しい映画です。

なーんにも考えないで見られるからおすすめ。

 

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