Glamorous Life

グラマラスライフ 実川元子オフィシャルサイト おもしろい本、どきどきする試合や映画、わくわくする服に出会えたら最高に幸せ

2008年10月

 

クリエイターになりたい(小).jpg
左の新刊案内でもご紹介していますが、女の子ための仕事ガイドシリーズ 第8巻が出ました。

「クリエイターになりたい」

理論社

文章、絵、音楽、コンピューターそれぞれの分野でのクリエイターを紹介しています。

私はコンピューターの章を担当。

毎回この仕事をするたびに、一流の仕事をしようと志している女性たちは、言葉をもっているなあと感動します。

仕事に対してだけでなく、家族についても、友人についても、生活することにも、真正面から取り組んでいて、それでいて肩の力が抜けている。悩みも多いのだろうけれど、それさえも楽しんでいる方々ばかりです。

今回もそんなきらきらする女性たちを20人近く紹介しています。

 

天才シェフ(小).jpg
そしてもう1冊。前のブログでも紹介した

「天才シェフ 危機一髪」

日経BP社

世界のカリスマシェフたちが働くレストランの厨房での裏話が楽しいコラム集です。

 

 

 

土曜日に乳房文化研究会定例会「女の服を着る男たち、男の服を着る女たち」があり、京都に行ってきました。

中国とフランスの異性装について、それぞれの文学者の先生に語っていただいたのですが、非常に興味深い話がいっぱい聞けてとてもおもしろかったです。異性の服を着る、というのは、セクシャルな動機もおおいにあるのだけれど、とくに女性の場合には「生き延びるために男の服を着るしかなかった」ということも歴史的によくあり、つぎつぎ実例をひいて話されると、そのエネルギーに力がわいてきたりしました。

日曜日はあまりにもいい天気のなかを、京都国立近代美術館で開催中の「生活と芸術―アーツ&クラフツ展」を見に行ってきました。

サブタイトルが「ウィリアム・モリスから民芸まで」。実はひそかなモリス・ファン。家の壁紙、カーテン、クッションにはモリスがデザインしたものをたくさん使っています。会場にあった壁紙に我が家と同じものを発見して興奮。大事にしよう。

イギリス→ウィーン→ドイツ→日本とつづく、生活のなかで使われるものを美しく、機能性にとんだものにしようという「運動」は、いまの日本にも根付いている、と私は思っています。これから先はどうかわからないけれど。ただ、いつの時代でも、ある程度社会全体に経済的安定がなければ、生活は美しくならない、というのはあるな。「役に立たないもの、美しくないものを身の回りにおかない」なんて言えるのは、やはり物質的に豊かであるからこそ出てくるぜいたくな発想なのかもしれません。

京都はほんのり紅葉が始まっていました。人気があまりない疎水べりの道をぶらぶら歩いていて、たまにネコに出会ったり、行燈屋さんをのぞいたり、お茶を飲んだりして、ほんと充実した週末でした。


クリエイターになりたい(小).jpg

女の子のための仕事ガイドシリーズ 第8巻

「クリエイターになりたい」

文章、絵、音楽、コンピューターの4分野にわたって、それぞれにかかわる仕事をインタビューと「どうすればなれるか?」の2本だてで紹介しています。一流の仕事をしている(もしくは志している)女性たちの言葉は、きらきら輝いています。写真が増えて、ますます読みやすくなりました。中高生向けですが就活の大学生にもぜひ読んでもらいたい。



 



日本 1-1 ウズベキスタン

一昨日、一緒に食事した人に「それで、ジツカワさんは日本が南アフリカに行けると思いますか?」と訊かれて、つい「行けますよ、きっと。でも、その先はないですね」とか答えたのですが、昨日の試合を見たあとで、ごめんなさい、訂正します。今のままだったら南アフリカどころか、オーストラリアに行く前にすべて終わっているかもしれません。

もしかすると、岡田監督は「日本サッカーを強くしたい」という気持ちはみじんも持っていないんじゃないか、という気がしました。「とりあえず予選を勝ち抜けば、ま、俺の役目はそこまでだから」としか思っていないだろうと。でもね、「とりあえず勝ち抜ける」ほどW杯予選は甘くない。長いスパンで「強化」のプログラムを考えたうえでないと、目前の試合は勝てないのだ、ということを痛いほど思い知らされました。

暑苦しい約一名のロンゲの人はさておき、あせりはあっても熱がないピッチでした。

何がしたいのかわからない、なんていうわかったようなことを言う気はありません。たぶん、誰も、岡田監督でさえも何がしたいのかわかっていないってことがよくわかる試合だったから。

でも、シロートでもはっきりわかるのが「つまらん」「恥ずかしい」「見苦しい」試合であった、ということ。

つぎに「代表はもう卒業したい」とか言い出すのが駒野くんか阿部勇樹くんじゃないかと非常に心配です。ポリバレントっていうのは、専門がいるのに、不向きなポジションを急遽埋めるために適当に人を動かすってことじゃないんですよ。せめて、ポジションは専門の人を使ってくださいよ。

W杯に別に行かなくてもいい、とか、代表よりクラブのほうが大事、とか、私はぜったいに思わない。

世界の舞台で真剣勝負ができるチャンスは日本にはW杯しかないわけで、そこに出場できないことでどれくらい日本のサッカーはおくれをとるかわからない。そうでなくても、いったいいつの時代のサッカー? みたいなサッカーをしているわけだし。それ以上にW杯に行くというモチベーションもない現状ではいい選手なんて出てこないし、そうなったらJリーグだってもっともっとつまらなくなる。

それは困る。

きのうの試合ほど、オシムさんを失ったことの大きさを痛感したことはありませんでした。

日本のサッカーを真剣に考えてくれる監督しか、この惨状を救い、凋落を止められる人はいない!

まじめに考えてくれよー!

新刊出ました!

天才シェフ 危機一髪――世界一流レストランの舞台裏で起きた40の本当のお話」

キンバリー・ウィザースプーン/アンドリュー・フリードマン著

実川元子/松野泰子訳

日経BP社

 

「サウンド・バイツ」につづいて、また食べ物本です。

世界の一流レストランのカリスマシェフたち――<エル・ブジ>フェラン・アドリア、<バッボ>マリオ・バターリ、<レ・アール>アンソニー・ボーディン、<チェントリーレ>ピノ・ルオンゴ、<シドニーズ・ロックプール>ニール・ペリー、<ル・ベルナルディン>エリック・リパートなどなど――が語る、これまで経験した肝を冷やすエピソードの数々を集めたコラム集です。

修行に行った先(たいていフランスの三ツ星レストラン)で言葉ができないために失敗したりイジメられたり、オーナーやホールのスタッフとケンカしたり、超有名人の予約をうっかり断ってしまったり、もちろん料理をこがしたり、予定していた材料が配達されなかったり、といった「ありきたり?」の失敗も数々披露されています。

レストランは舞台のようなものだ、と一人のシェフが言っていますが、まさにそのとおり。でも、舞台に立つのは客です。料理は小道具。それを総合的に演出するのが、シェフ。給仕長が舞台監督。客たちがのびのびと演技して、楽しい数時間を過ごせるように、演出家と舞台監督は見えないところで汗をかきまくる。そんな様子がよくわかります。

40編のどれもが刺激的スパイスがきいていて、それでいてさらりと読めて、後味もよい!

おなかがすいているときにも、満腹のときにも、ちょっとつまみたいなという気分のときにはぜひどうぞ!

天才シェフ(中).jpg

↑このページのトップヘ