Glamorous Life

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2009年07月

「うさぎドロップ」

宇仁田ゆみ著 祥伝社

 

 ひさびさにマンガを読んで泣きました。

 いや、泣くような内容ではなかったのだけれど、もう1冊ごとにぐっとくるセリフがあったので。

 ざっとあらすじを説明すると、30歳のサラリーマンが、おじいさんの葬式に行くと、その子どもという5歳女児がいて、しかも母親がいない。誰もが引き取りたがらないところで、義憤にかられたのと、子どもがかわいそうに思って独身にもかかわらず無謀にも引き取ってしまう。四苦八苦しながら子育てしていくうちに、仕事だけだった日々からは見えないものが見えてくる......というお話。

 名セリフがいくつもあるのだけれど。

「子どもなんて、うるさい連中ぐらいにしか思ってなかったのになァ。とはいえ、「子どもはみんなかわいい」なんて、とても思えない俺だけど、できるなら全員笑っていてほしい、と思う」(保育園の卒園式で、おゆうぎや卒園の歌を歌う子どもたちの姿に滂沱の涙を流しながら、主人公がつぶやく)

「俺がりん(引き取った女の子)を育てているのか、俺がりんに育てられているのか、ちょいちょいわからなくなる」

「子どもは熱が出る前に、くっついてきたり、甘えたりすることがあるんです。たぶん無意識に」......というのは、男の子を一人で育てている(美人の)二谷さんにことば。

「仕事の時間も自分の時間だし、子どもと一緒にいるときも自分の時間だし~、自分の時間がほしいっていうのがよくわからないな」(「子どもができると自分の時間がなくなるのではないですか?」という質問に対して、二谷さんが答える)

 もちろん、これはマンガで、夢物語です。30歳独身男子が幼い女の子を引き取れるか、というと、それはいろいろ障害がありすぎるだろう、というのもわかります。

 でも、働きながら子育てしてきた私には、涙なしには読めないマンガです。

 この国は、子どもが育てやすい国ではありません。ましてや働きながら育てる環境は、整備されているとはいいがたい。子どもが少なくなってきたいま、ますます子育て環境は厳しいです。それは、「子どもを育てる」という経験をしている人が、あまりにもかぎられているから。しかも「子どもを育てる」ことを、頭のなかだけで語っている人が多すぎるから。

 一人の人間を育てるのは、きれいごとではありません。しかも、つまんないことの繰り返しです。子どもが小さかったとき、私の頭の中は「おしっこ」「ウンチ」「メシ」「睡眠」でいっぱいでした。いつ、どこで、おしっこさせて、ウンコさせて、何を食わせて、どうやって眠らせるか。そればっか。でも、考えてみたら、人間の営みの基本はそこにあるかもしれません。どんなエライおっさんでも、どんな美女でも、その基本をおさえてなかったら、生きていけませんもんね。

 子どもの不安、親の不安、子どもの喜び、親の喜び、どれも日常のほんのささいな(主人公の言葉を借りると「ミミッチイ」)ことばかりです。ささいなことなんだけれど、親にとっても子どもにとっても「人生の一大事」。それを一つひとつ乗り越えていくことで、親も子も少しずつ強く、大きくなっていく。そんなことを、ミミッチイことから一番遠いところにいる独身男性に経験させる、という視点があたらしい。「PAPA TOLD ME」よりずっと現実味がある。

 子育てが(ほぼ)終了している私にとって、働きながら子育てした20代、30代、40代は、怒涛の日々であると同時に、充実した楽しい日々でもありました。失敗も後悔もいっぱいありますが、子どもがいなくては得られないものも多かった。子どもが生まれる前と後では、世の中を見る目がまるで変わりました。

 子どもが病気をしたとき、はーはーと高熱にうなされる子どもを見ながら、「変わってやりたい」と切実に願う主人公がいます。この「変わってやりたい」という思いは、子どもを育てなくてはわからなかった気持ちでした。自分ではない誰かを、自分以上にたいせつに思うこと。私はその気持ちを、子どもが生まれるまで知りませんでした。

 そんなことを思い出して、笑ったり泣いたりするマンガです。

 ああ、また読み返しちゃおう。くにこさん、教えてくださってありがとうございます!

ガンバ 1-4 清水

得点者:もう記憶がおぼろ

 

 zaburouさんが試合終了後に「とても(「今週の一言」を)書けるような精神状態ではありません。こんな試合を94分間見させられた私をほめてください」とメールしていらしたので、ほめて差し上げて、私がかわりに書くことにしました。

 実は、VS新潟戦のときにすでに「終わったなあ」と思っていたので、きのうの惨敗にVS川崎戦よりもショックを受けませんでした。

 何回もいっているように、ガンバの一つのスタイルは終わっています。2004年から私たちをワクワクさせてくれたもうあのスタイルは、進化することなく、また変容することもなく、終わっていました。昨年はたまたまACLで優勝したのでごまかされていましたが、終わりの足音は2007年秋ごろからずっと響いていたわけで、閉まりかけたドアに足をはさんでなんとかこじあけようとしていたのだけれど、新潟戦あたりですでにバタンとしまり、あとドンドンとむなしく叩き続けていまにいたっている、と......。

 新しい扉を見つけて、新しいスタイルでそれを開ける努力をする。

 道はもうそれしかないでしょう。

 そしてそれは、一朝一夕にできることではない。

 時間もかかればお金もかかる。迷走もするだろうし、挫折も山ほどある。

 でも、過去の成功体験をなぞっても不毛です(きっぱり)。

 クラブだけでなく、サポーターもファンもがまんしなくてはなりません。

 スーパーな選手を獲得して、それが通用する世界ではないことは、現代サッカーを見ればわかること。

 

 でもね、何回も繰り返し書くけれど(そしてそれは自分を納得させるためなのだけれど)、ガンバは必ず「新しいスタイル」で復活しますから。(そして、その中心になるのは、宇佐美選手だろう、ときのう思いました)

 いつになるかわからないけれど、ゆっくりその過程を楽しもう、と思っています。

 

 コマーシャライザーのCMですが、あんな試合のあとで恥ずかしいから「消去」しては、といわれてしばし考えたのですが、希望と期待と、そして自分への忍耐を課すつもりでのっけておきます。

 にしても、ブログに掲載して2日で再生回数500回を超えました。ありがとうございます。

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コマーシュライザーなるものを見つけて、CMを作成してみたのですが、どうやってブログに貼り付けたらいいのかどうしてもわかりません。

うーん......。

GAMBA不死鳥宣言、というCMなんで、もし誰か見たい、という人がいらしたら、こっそりメールください。

それより、誰か貼り付け方法教えて!

昨日、ちょっと無理をした。

大学の授業のあと、昼食抜きで図書館にこもってぶっつづけで5時間仕事をして(バカ、私ってバカ)、打ち合わせでちょっと人に会って、飛んで帰ってごはんをかきこんでからジムに行った(バカバカ、私ってバカ)。

でもって、夜、ものすご~く疲れたなあとごろごろしながらなぜか娘と「ぷっスマ」を見てガハハと笑ってから(バカバカバカ、私ってバカ)、ベッドに入った。ジムに行ったせいかなんとなく寝付けなくて、そのまま有川浩の「ヒトモドキ」を読んだら、これがもうほんとにぞーっとするくらい気味の悪い話で、完全に眠りを妨げられた。

もうバカとしかいいようがない。

「ヒトモドキ」は淡々とした語り口なのに、しかも書かれていることは身の回りでいかにも起きそうなことなのに、とにかく不気味で、うなされるのに十分なほどこわかった。

「阪急電車」by有川浩もそういえば、恋愛小説、人生模様、ほのぼの、さわやか、の語り口のはずなんだけれど、そういや毒がしこまれていたなあ。

阪急電車今津線は、私が12年間お世話になった路線だ。こないだひさびさに乗ったら、ずいぶん変わっていてびっくりした。

あ~バカな自分のせいで、今日はおそろしく体調不良です。

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