Glamorous Life

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2009年07月

 先日、翻訳業という仕事についていろいろ聞かれる、という機会があり、最後に司会者の方が「つまり翻訳がお好きなんですね。好きなことがお仕事になってうらやましい」とか言われて思わず絶句しました。

 そもそも、私はそれまで「今、翻訳することの意味を見いだせないと、翻訳しつづけるモチベーションは上がらない」という話を延々としていたので、その「つまり」という接続詞はどこから出てきたのか、と小一時間問いただしたいところでしたが、最後のまとめに入っているところで時間がなかったのであきらめました。

 そのときは場の雰囲気を読んで(あ~いやな日本人的感性だ)、「好きなこと」についての反論はしなかったのですが、この場を借りて(苦笑)ちょっと書いてもやもやしたものを晴らしておこうかな、と思いました。

 たしかに翻訳業を始めてからすでに20年がたち、数えてみると50冊近く翻訳してきているわけなので、好きか嫌いかどっちなんだと迫られれば、まあ、好きのほうにふれるかな、と思います。でも、趣味ならともかく、仕事って「好き」と「嫌い」でやるものなんでしょうか? 少なくとも今の私は、翻訳しているときに「わー翻訳好き好き楽しいなあ、るんるん」じゃあないなあ。そういうときもありましたが、そのときはまだ翻訳が仕事だ、という認識は低かったと思います。

 そもそも「翻訳(するの)が好き」とはどういう感情なのか? 

 翻訳は頭脳労働だと思われていますが、私がやっていてときどきため息をつきたくなるのが「肉体労働だなあ、こりゃ。それもかなり厳しい肉体労働」ということです。体調が悪いと翻訳できない。根をつめる体力がないと、とてもこなせない。仕事にするためには、やはりお金をいただかなくてはならず、そうなると納期も守らなくてはならないし、量もこなさなくてはならない。規則正しい生活をして健康状態を維持し、モチベーションをつねに一定に保っておかないと、すぐに効率が落ちて、翻訳をすること自体いやになってしまう。そうなると、理性が働かなくなる。どよーんとした気分になって、好き嫌いでいえば、このときははっきり「翻訳、大嫌い」になってしまうわけです。そう、好きか嫌いかでこの仕事をやっていると、風邪をひいたくらいでも嫌いになるのは実に簡単です。

 それと、いかにも一人でできる仕事に思われるでしょうが、編集者をはじめ、原著者や下訳の方や読者やそのほか大勢の人たちとの分業です。ほとんどの仕事と同様です。だから人間関係のわずらわしさもいっぱいあります。(もちろん、人間関係の楽しさやおもしろさのほうがまさっていますけれど)

 好きな分野の好きな作家の本だけを訳していてすむのだったら、そりゃ好きっていえるかもしれないけれど、そんなことができる人は大学の先生とか、ベストセラーに当たった人とか、ほんとわずかでしょう(いや、ほかにもいるかもしれないけれど)。好きな分野ではなくても、おもしろい! これは訳したらいいね! という分野を幅広くもって、自分が今まで知らなかった考え方や感じ方をおもしろがる。それがないと、仕事にはならない。

 私は、できるかぎり「好き嫌い」とか「楽しいつらい」とか、そういうことを翻訳をしているときに持ち込まないようにしています。もくもくと辞書を引き、もくもくと百科事典を読み、もくもくと原書を繰り返し読み、毎日体調に気を配り、モチベーションを落とさないように気をつけながら、キーボードをたたき続けていきたいです。

zaburouさんから寄稿していただきました。

あんな試合について書くのはすごくつらかっただろうと思います。どうもありがとうございます。

今週の一言 Jリーグ第10節 VS川崎戦

『今、ガンバが弱い!』

松代○ 今のガンバで、先発から一番外せない選手だと思いました。あの失点を防ぐには、ボールだけに目を奪われないスペースへのDF危険予知能力が必要です。次も当然、マツヨ先発。

加地○ 最初の鋭いクロスに一瞬、目を疑いましたが、それっきりでした。ほとんど君の記憶がないのは、良かった印なのかもしれませんね。

中澤○ ACL川崎戦よりラインディフェンスの危険性はなくなっていたような。カウンターを食らわないチームなんて、世界中何処を探してもないですからね。まして憲剛のいる川崎相手なら、良く守ったと言わせていただきます。

山口○ 積極的な前での守備を心がけていた。川崎の徹底したカウンターに一度屈しただけです。横浜戦からの長期滞在作戦は失敗でした。ガンバ・アラサーには、子供の顔を見るのが一番の疲労回復になるのにね。

下平○ 失点には絡んだが、ガンバ守備の「サイドが中に絞るルール」を忠実に守っただけのこと(そこまで絞る必要もなかったけど)。このままだと、今年は匠だけを育てる1年になると思います。

遠藤△ PKを外したことは別に構いませんが、2シーズン物に出来ないFKを独占するのは止めて下さい(添付データ参照)。ヤットのヤは、2試合続かないことが確認できました。お疲れさまでした。



yatto-goal4.png

明神○ ヤットがボランチに入ると、君の効き目が一層目立ちますね。交替は妥当だと思います。でも君が倉田と交替する日が、一刻も早く来てほしいです。

橋本△ 横浜戦後半と同じ前目で先発しました。開始早々の決定機に現れた時は、2年ぶりのゴールの後は2試合連続ゴールか!と我ながら血迷いました。ホントにいい場所に現れる選手ですね。いつも感心してますが、いいのはいつもそこに現れるまで。

二川△ 時折ミラクルなパスを通して、PK奪取も果たした。でもゴール前で、ヌルイ浮き玉パスも目についた。ゴール前では、もっとシュートを狙えばいいのに。

チョ・ジェジン× 佐々木を入れて、ワザワザ君を引っ込める采配を、私は自分の子供にも近所の子供にも説明できません。それはそれとして、もっと頑張って下さいね、モノが違うんだと言い続けるのにも限度がありますし。とりあえず、大塚の復帰までは期待させていただきます。

レアンドロ× 川崎の包囲網に封印された。ACL戦君の2ゴールでも勝てないガンバに『尽きた日』と書いたけれど、今日は『ガンバが弱い』と観念しました。その共通認識からこそ、ガンバは再生するはずです。

佐々木○ いい!今日のMOM。梯子はあるが、引っ掛ける所がないような感覚をお持ちだったと推測します。君の出した裏へのパスに文句を言った選手がいましたが、君のイメージが正しいな。足元にもらって、彼が何が出来るわけでもないしね。

播戸? もはや、私の中で縁起が悪いという域を完全に超えました。失礼ですが、横浜戦は出場しませんでした。次のゴールはきっと8月15日浦和戦、そう!盆と正月。

(ここからはジツカワの独り言です。zaburouさんとはちがうし、お目ざわりかもしれません。基本的に私はガンバの選手はすべて認めることにしています。だからマグノだってバレーだって、いまだにどうしているか消息をたどっているくらいだし、磯貝メタボ健診にひっかかってるな、とか、稲本、君はだいじょうぶか、とか、クルプニやアントネッティは今どこにいるか? くらいは気にかけています。でも、今の11番については、たぶんガンバから去ったとたんにすべての記憶と記録を消すと思います。もう私の意識のなかでは15回くらい決別してきれいさっぱり「抹消」しているんだけれど、まだ見続けなくてはならないのが苦痛を通り越して苦行ですわ)

山崎△ 今期まだJノーゴール。ACL男は何時何処で這い上がってくるのか楽しみにしています。私の数少ない海外遠征で、必ずゴールを奪ってくれた選手やから。

なんか......自分の本の題名のようなタイトルをつけてしまった。

あきらめるべきこと......タイトルをとろう、とかいう現実味のない意欲(これがあるから、ぼろぼろになっていようが、現状メンバーを使わざるをえない)

あきらめてはいけないこと......ガンバのスタイルを追求すること。それを長いスパンでやり続けること。

そのためには新しい血をちゃんと取り入れなくては。

新人、若手はもちろん、補強したレアンドロ、チョ・ジェジンでさえもちゃんと使えていない。ガンバのスタイルに組み込んでいない。

タイトルをとって浮かれて肝心なことを忘れてしまっていないだろうか?

川崎 1-0 ガンバ大阪

得点者:養父(川崎)

 

うーん、またもやへこんだ。

実を言うと、試合開始15分で、まだ得点が0-0で、ガンバがものすごい勢いで攻め込んでいるときに「あ~今日はヤバイ」と思いました。

理由:攻撃が一本調子。それなのにまたもやベンチにCB2人。ルーカスがなぜかベンチにもいない。

レアンドロとJJにしっかり2人がかりのマークがついて、とくにレアンドロがほとんどボールにさわれていない。かつ、ヤットとフタのミス&ボールロストが多い。

ハーフタイムにたろさんが「逆転だよ」とおっしゃったし、なんとなく逆転ムードは漂っていたのですが、うーん、無理じゃないかな、と悲観がひたひた。

PKをもらったときも「今日はヤット外すんじゃないかなあ」といやな予感が。

はっきりいって、たとえPKが決まっていても、勝てはしなかったでしょう。よくて引き分け。

去年も同じことを書き続けましたが、たとえどれだけ強力なFWやCBを補強しても、いまのガンバは中盤が生命線。そこが2007年秋からずっとすりへってきていて、今年はついにはっきりほころびを見せつつあります。〇〇がケガから復帰したら......決定力があれば......二列目からの得点力が......もう聞きあきたなあ。

今年は降格さえさけてくれればもうそれで十分です。(本気だよ)

だから、次世代ガンバをつくってほしい。

黄金の中盤をそのまま使い物にならないまで使い古さないでほしい。次世代とともにプレイさせることで、新しいガンバをつくっていってほしい。

私は西野さんのおかげでいまのガンバがあると思っているので、感謝はしているし、尊敬もしている。やめろなんていわない。だけれど、いまのままだと、ガンバ、今年はもちろん、来年からも相当に厳しいです。

 

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