Glamorous Life

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2009年11月

入稿したら見に行こう、とそれが楽しみだった映画。

きのうやっと吉祥寺バウスシアターにて観賞。

今季、まちがいなくNO1の傑作! 

映画のラスト10分、私は知らないうちに泣いていて、くもるメガネをふきつつタイトルロールの最後まで楽しませてもらった。

(以下ネタバレ)

カナダ、トロントで結成されたヘビメタル・バンド、ANVIL(アンヴィル。金床という意味)は、1982年にリリースされたアルバム『メタル・オン・メタル』がややヒットしたくらいであとは鳴かず飛ばず。メタリカ、スレイヤー、アンスラックスといったほかのヘビメタ・バンドが成功して「大物」になっていくかたわら、「売れる!」とか「成功!」とか華々しさとは縁遠いまま、バンド結成30年以上たち、いまだに現役である。

映画は、アンヴィルの中核であるギター&ヴォーカルのスティーヴ・"リップス"・クドローと、ロブ・ライナー(ドラム)の2人の今を追いかける。2人は地元で14歳のときから音楽を通じて知り合い、バンドを結成してすでに36年もたつ。映画の最初のほうで、昔、ロブが住んでいた家の前で語る2人のシーンがある。

「ここの地下でロブはドラムをたたいていたんだ。スピーカーを外に向けてわざと聞かしていたんだよな。頭おかしいんじゃないかと思った。あんな大音響で毎日毎日。しかも好きなバンドはって聞いたら、カクタスとかいうんだぜ」というリップス。ロブはにやにやしながら「うんうん」とうれしそうにうなずく。2人とも14歳からまったく変わっていないにちがいない。(頭は薄くなり、腹は出ているが)

ロブもリップスもユダヤ系移民で、ロブのお父さんは終戦まで収容所にいたそうだ。戦争中は生きるためにはなんでもした、というお父さんとお母さんは、息子が「やりたい」ということをなんでもやらせて、たとえそれが自分たちには理解ができないヘビメタであっても、喜んで応援してくれたそうだ。

一方、リップスの家庭はユダヤ系らしくみんなお勉強がよくできることに評価が高く、ヘビメタに夢中になって高校を中退したリップスに両親もほかの兄弟姉妹も批判的。ほかの子供たちのエスタブリッシュ度がすごいんだわ。会計士とか医者とか会社社長とか...。裸にボンデージで、ヴァイブでギターを弾く弟にみんな戸惑い気味。会社社長とかいう弟は、いかにもなきちんとした服装で「アーティストだからね、もうこちらの常識は通じないんだよ」とかあきれ顔で言う。その前に「リップス、地元のバーで50歳の誕生日を祝う」なんてシーンがあって、リップス自身が長髪(後ろがややハゲ気味)をふりみだしてギターを演奏し、「魂の叫び」を吠える! いや、兄弟でこの格差は笑うしかないだろ。

14歳のときから音楽への情熱を燃やし続けて、必死になっている2人のひたむきな姿は、ひたむきであるほどおかしみを増す。周囲から「もうやめたら?」「いまさらヘビメタじゃないだろ。今の音楽シーンに合わない」「ほかにやることがあるんじゃないの(もう50歳なんだからさ)」というしごくまっとうで親身(w)な意見に揺らぎ、落ち込む2人。それなのに、ツアーの申し出があると飛び上がり、有名プロデューサーにアルバムの話を持ちかけられると顔を輝かす。その姿が無性にせつなく、失笑させられる。

妻や子供たちの支えがすばらしい。リップスの奥さんが「彼は本当に家族のことを考えていて(ここで私はツッコム。家族のことを考えていたら、一銭の稼ぎにもならない欧州ツアーなんて行かないだろ!)子供の面倒も見てくれるの。だから私は応援したいし...」と言ったところで、奥さんの頬に涙が伝う。「あれ? 私なんで泣いちゃってるのかしら」とかいうんだけれど、いや、泣いてしまう気持ちよくわかりますです。またロブの奥さんがレストランでパートに出ているシーンもあって「ほんと、私は辛抱強い妻だと思うわ」とかいう。「本当はやめてほしいと思うことも多いのよ。いろいろあるから。でも、つぎは成功するかもしれないじゃない。結局私も成功したロックスターの妻にあこがれてるのかもね」という気持ちも、ほんとわかりますです。

なかで私がもっとも感動したのがリップスのつぎの言葉。

「おれたちは復活したんじゃない。ずーっと現役なんだ」

「現役」のプロミュージシャンを(30年間も成功なしで)続けていくことは、並大抵のことじゃない。もしかしたら、今まで成功していなかったからこそ、30年間も現役でいられるのかもしれない。それでも、一度おいしい目を見て、いったんやめてから「またあの栄光を味わいたい」と「再結成」とか「復活」するミュージシャンが、えらくさもしく思えた。

いろいろ仕事をやってみたけれど、「結局これしかできない」という人がいる。天職と言うと聞こえはいいけれど、そんなかっこいいものじゃなく、ほかの何をやってもまったく能力がなくて無理、という不器用な人なのだ。現にリップスは、アルバムを制作する金を稼ごうとセールスの仕事をするのだけれど、社長から「マニュアル通りにやればいいんだ」と言われても、それがまったくできない。

融通が利かない。不器用。ヘタクソ。そういう人は、それ以外できない一つのことを生涯現役で貫くしか、生きていく道はないのだ。実は私もちょっとそういうところ(不器用、ヘタクソ、できることが少ない)、『アンヴィル』には本当に共感したし、励まされはしなかったけれどw、心が動いた。

最後に。

ヘビメタなんて......ドキュメンタリーなんて......売れないミュージシャンなんて......と敬遠しているそこのあなた。

これ見逃すと、2009年は損しますよ!

結婚詐欺と殺人の容疑がかかっている34歳の女性が、まめにブログを更新していた、という話を、朝のワイドショーでやっていた。「どこそこのレストランで豪華ディナー(写真つき)」「どこそこのホテルにとまってリラックス」「鎌倉のスープ教室(なにそれ?)に通ってます」とかいう内容。

やっていることが、まあ、なんというかプチセレブ(苦笑)的行動であろうと、それをやりたいと思い、実行する行動力もすごいし、しかもブログに写真付きでアップするエネルギーもすごい。いや、私も結構マメだし、行動力もあるほうだと思うが、この人には負ける(←競ってどうする?)

だいたいブログなんてやる人間(もちろん私もふくめて)は、自己顕示欲が強いと思うのだが、この女性の場合は、ブログに露出する「自己」を演出しようとする力もすごい。「見てほしい、こんな私」をつくる行動力、といったらいいか。ブログではどうがんばっていても、つい本物の自分が出てきてしまって、そのアクみたいなものに自分で辟易することがあるのだけれど、この人の場合はどうだったのだろう? 自己演出して、なりきることに陶酔できていたのか?

さて、立ち上がって、洗濯物を取り入れて、掃除しなくては...ああ、もう少しましな「行動」を書きたい。

今週の一言

『らしいガンバが、ぴったり後ろに貼りつく』

藤ヶ谷○ 前半0-0からの起死回生セーブ(現地では偶然と思ってました、すまん)が、紅葉の超満員万博に秋の嵐を呼びこんだ。最後のロスタイム失点に悔しさを露わにしていましたが、君が果敢に現れてピシャリと試合を閉めて欲しかった。プレイ判断は私と一致する場面が増えてきました。それにしても、目立ちませんが君のキックの安定感は特筆すべきものがあります。補足)来年のカレンダーに松代は現れず。

加地◎ ホントに頭も身体も若い。高木との関係も取り立てて、これ以上望むこともなかった。今日はガンバの両サイドバック攻撃の裏の意味が明らかになった。それだけでは相手を倒せないが、でも絶対に必要なもの。それはボクシングで言うジャブのようなもの。

高木○ 古巣清水戦を前にやっと本来の職場CBに戻った。落ち着いたプレーをするし、動じない選手(後ろの選手と比べて)です。2010年のカレンダーに君が載っていて、大変安心しました。

山口○ 中澤とのコンビとは一味違う守備思想を見せた。ラインにあまり頼りすぎないリスクを回避する守備が光っていた。相手狙いの速攻にも、注意深く対応していた。最後の失点は、ガンバにはいい薬でしたね。

安田△ まるで香車が棋盤の最前線にいるようでした。今日一番期待していた選手でした。『頑張れ!ミチ』を試合中何度も何度もつぶやいていました。君のポジションで相手を抜きさる必要などないってこと、早く理解してくださいね。今朝ナビスコカップMVP米本のインタビューを見て、あの時(2007年川崎戦)の君を思い出しました。もう一度、小憎らしいミチに戻ってくださいね。

明神◎ ワンボランチ風に守りの要所(ディエゴ達)を抑えていた。2点目は、君の動物的なボール奪取からでしたね。私は君に5年契約を申しでたい。カレンダーで君が『二個一ページ』なのは、我々には大きな驚きでした。あっ!思い出しました。スルーパスの精度については、ここでは秘密にしておきます。

遠藤◎ 本日発売、今期ヤット・ベストセレクション・ゲームでした。素晴らしい!『炎も凍らすような冷(さ)めた気概』でしたね。フタとヤットが交互に繰り出すと楔と裏へのパスが超満員の万博に冴え渡った。前半、試合中の明神との密談がすごく気になりました。補足)遠すぎる南アフリカへも行き(多分)、J優勝へも志願出場し、リスタートもすべて蹴った君に強く打たれました。今日のMOM。

橋本◎ ヤットスペシャルから落ち着いてゴールを決めました。前半は物足りない感はありましたが、終始抜群の運動量を誇っていました。君の頭脳ならJapan落選もキッチリ折り込み済みのはずですよね。でも私は南アフリカのピッチに立つハッシーを諦めたわけではありません。君の不在がガンバをさらに高めると思っていますから。ここで君のゴールの足跡を辿ってみました(カップ戦も含む)。98~99年→各0ゴール、00年→1ゴール、01年→0ゴール、02~04年→各1ゴール、05年→2ゴール、06年→1ゴール、07年→3ゴール、08年→2ゴール、そして今年09年→4ゴール三十路を迎えて、自分の殻を破ろうとする所が素敵です。

二川○ 折りにつけ、ヤットと二人で安田を再生させようとしていました。一見、失敗したかのように見えますが、それが横浜戦との違いをミチびいていたわけです。何しろ不調のミチにも関わらずDF3人を引き付けていましたから。それはそれとして、高槻FCに君の後継者が二人います。10番野口君ともうひとり13番(加藤リョウくん)です。ところで、フタは全得点にまったく絡んでいませんが、私はフタタッチを万博で堪能しましたよ♪。

ルーカス◎ 1ゴール2アシスト!試合後に万歳三唱しながら、心の中で十字を切りました。ホントこの所ゴールとアシストを量産しています。一度ミスから危険なショート・カウンターを食らったが、その後は同じ轍を踏まずに、そっくりガンバ攻撃の手本にしていた。スライディング・タックル率もJリーグ助っ人陣の中で、きっとNO.1のはずです。こんな選手と傍で仕事ができるから、ゴールできるって事を感づいてくださいね、ペドロ君。もしオフにオイルベースの札束をしこたま積まれても。

ペドロ・ジュニオール◎ 後半は交替やなと思う選手が、ゴールするパターンがこの所続いています(汗)。そこで、安田交替やなと口に出しましたが、残念ながら実りませんでした。まだペドロがモタモタしていると試合後の反省会で口にしたら、『ガンバでは異才を放っているのよ。』と同志に軽く反撃された。(コメント:いや、私が言ったのは「ガンバとはちがうリズムを刻んでいる。それがアクセントになっている」と言ったのです。ときには(しょっちゅう)アクセントではなく、つまずきになっていましたが)

下平○ 今日先発しなかった理由は不明でしたが、二つの匠クロスで交替出場の謎を闇に葬った。ルーカスとの阿吽の呼吸は、ピッチ外でのコミュニケーションの賜物だと憶測しています。

佐々木△ 残念ながら、今日は斬り裂けませんでした。一対一の場面、相手が明らかに君を研究してきています。ご注意くださいね。ユニクロのように更なる精進を!?

山崎○ ペドロでつまづくような攻撃の流れが、君が入ると加速度が上がる。君も来年のカレンダーに載っていて安心しました。

 

すみません、今回はざぶろうさんの原稿そのままアップです。

ありがとうございました!


このブログ(その前はHPだった)を始めた2000年に、私は「やりたいと思っていることは、まずやってみる」と決めました。子供たちも大きくなって自分の世界を見つけ、両親の介護もまだ大丈夫。夫は夫で楽しそうにやっている(ように見える)。もう「いいわけ」はないわけです。別に「いいわけ」じゃないのだけれど、やりたいことをやろうとしたとき、「子供が...」「夫が...」「家事が...」「親が...」と先にいいわけを探して「何も今やらなくてもいいか」と自分でやめていました。最大のいいわけは「仕事が...」なんだけれど、幸いにして私の仕事はある程度自分で時間配分ができる(できないことも多いが、まあ、それはそれとして)ので、それもいいわけにしない。

だから、サッカーをやりたいと思ったらやってみて、書道をやってみたいと思ったらやってみる。でもって、やる以上はとことんやってみよう、と思うわけです。そうじゃなきゃおもしろくならないしね。今は書道にハマっちゃったかな~。こんなにおもしろいとは思わなかったですよ。しかもこんなに体力を使うとは知らなかったですよ。慣れないからか、書くと筋肉痛なんですが(しかも内転筋が痛い)。書道、奥が深い。相当楽しめそうだわ。今では週2回教室に通い、家でも書き、墨のにおい漂うところでごろ寝したりしています。

それはさておき、いくらやりたいことをやる、とか言っても、家事はあるし(一応主婦だし)、仕事はもちろんあるし(ここ数年は異常に忙しいし)、つきあいもある。そのなかでどうやって時間とお金を工面するかが問題なのですが、最近私が心しているのがつぎの3つ。

1)ある程度規則正しい生活を送る

2)「やりたいこと」はやりたいときにすぐやる

3)「やりたくないこと」をやらない

1)は言うまでもないこと。起床時間、就寝時間を決めて、その間の時間配分を決めておかないと、やりたいことをやる時間がとれません。それで1日何をやるか決めたら、それを書き出してPCにはり、時間配分します。「今日は○ページ訳すのに5時間、原稿に3時間」と時間を決めたら、その時間内にできるだけ集中する。だから、ときには電話もとらず、メールもみないし、ネットもつながない。(いつもではありませんが)

2)は、優先順位ですね。ときと場合によりますが、私のなかでは、仕事>やりたいこと>家事という優先順位がついていて、どれだけやりたくても、締切最優先。でも、家事はゴミ捨て以外は、とくに期限があるわけでもないので先にやりたいことをやる、それしかない。

でもって、実は3)が一番むずかしい。やりたくないことって、やらなくてはならない、もしくはやらなくてはならないと自分で思い込んでいることが多い。それをどこまで切り捨てられるか、です。やりたくないっていうのは言い過ぎで、やらなくちゃと思っているけれど、別にやらなくてもいいこと、と言ったほうがいいかも。

そういうわけで、とりあえず一つ締切をクリアしたいま、さーて、お習字やっちゃおう!

 

2006年からガンバでプレイしている播戸竜二選手が、来季ガンバとの契約を更新しないことを自身のブログで発表した。

その記事を見た瞬間に思ったのは

「いよいよか......」

正直、昨年でもう更新しないかと思っていたのだけれど、バレー退団後にFWがいなかったこともあり、CWCもバンと山崎が組んでスタメン出場。そして今年正月の国立で、劇的決勝弾! 契約更新となった。(いや、その前に更新していたんだけれどね)

それでも西野さん(今日はさんづけ)はバンちゃんをスタメン起用しなかった。レアンドロが抜けたあとフロントはすぐにペドロジュニオールを獲得した。このとき「ああ、バンちゃん相当傷ついているだろうなあ」と思った。でも、シロートのサポの目から見ても、去年からの衰えはあきらかで、迫力はなくなっていた。それが病気のためなのか、それとも年齢のせいなのかはわからないのだけれど。

播戸選手はムードメーカーとほかの選手たちからもいわれ、若手選手の兄貴分としてまとめ役だ、と評価されている...らしい。みんなそう言っている。でも、私はそのことはバンちゃん自身にも重荷だったろうし、若手にもけっしてよい影響を与えていなかったんじゃないかと思う。ガンバの選手は監督もしょっちゅう言っているが、おとなしい(あなたがおとなしく言うことをきかせるようなことをしているからでしょ、と言いたいが)。みんなやさしくて、仲が良くて、楽しそうだ。それはけっして悪いことじゃないけれど、ピッチのなかにもそのふわふわした感じが漂っていることがあって、それがまたバンちゃんを中心にした「播戸組」とかいう、「中学生かい?!」というような仲良しグループでのふざけあいだったりして、ハタから見ていて腹が立つことがあった、正直言うと。楽しくサッカーをやるのは悪いことじゃないけれど、次元が低いところでただ楽しいだけじゃ、お金取って見せるプレイはできないと思うし、何より勝負に勝てない。播戸組の若手で、そこのところをはきちがえて出場機会を失っていった選手が、あちこちにちらほら。

来季、播戸というある意味ガンバを象徴していた選手がまた出ていくことで、チームの「雰囲気」は大きく変わるだろう。でも、やっているサッカーは変わらないだろうし、変えてはいけないのだと思う。

私が忘れられないバン・ゴールは、2006年7月19日、アウェイ、フクアリで、81分に決めたゴールです! あのゴールは忘れない。1人で観戦していたのだけれど、ずっと立ちっぱなしで両隣のサポの人たちと「きっと逆転しますよね!(ハースに決められて先制されていた)」と言い続けて、そしてバンゴール! 見知らぬ人たちとハイタッチで抱き合いました。 あのゴールを皮切りに、どんどんバンちゃんがのっていくのがわかって、ほんと楽しかった。

播戸選手、どのチームにいっても、ずっと応援しているからね!

 

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