Glamorous Life

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2010年08月

ガンバ 2-0 ジュビロ

得点者:二川、高木(ガンバ)

 

 前節である意味完敗してしまった試合のあと、どうやって立て直したかなと興味深く見たのですが、変化はつぎの5つ。

1)明神さん(つねに敬称つき)がついに進化の第5段階に突入。

(たくみ。うまい選手)→(つよい選手)→(ひいでた選手)→(ついに単なるサッカー選手を超えた)→(もう別次元に突入)

ちなみに前節の名古屋戦では「超」でした。それが「神」に昇格。

2)ヤットW杯世界レベル意識仕様にアップ。いやいや、この2戦、攻撃では物足りないところが多いヤットですが、大の苦手のスライディングとヘディングをやりまくり。しかも去年までタイミングが悪くてイエローをもらうことが多かったスライディングがあきらかにうまくなっています。名古屋戦のときも「あれ? またヤットがヘディングでクリア」「お、いまのスライディング、ハッシーかと思ったらヤットだ!」と驚いて見ていましたが、きのうは前の試合の3倍ヘディング&スライディングをしていました。W杯のときみたい。そしていつもながら、味方がヘディングで落とすところに確実にいるのがヤットと明神さん。ボールが落ちてくるところがわかっているんですね。

3)平井がヘディングでシュートした! 残念ながら川口GKにとめられちゃったけれど、宇佐美とのあのワンツー&ショーキのヘディングシュートに、私はガンバの明るい未来を見ましたよ! ボールがもっとおさまればいいけれど、ま、それはこれからの課題ってことで。あと3プレイ前からの動き出しができるようになると、得点はもっと量産できるはず。待っていてもボールはこないよぉ!ハーフウェイラインより向こうにボールがあるときから、動き出してボールを引き出してね。

4)高木のGOAL! セットプレイからやっと決まった! 前節までずーっと「なんで相手はセットプレイで得点できるのに、ウチはあかんのや!」と言い続けたかいありました。名古屋戦の前に「今日のGOALはフタ、高木、あきらめ悪くイグノと予想!」とざぶろうさんにメールしたのですが、なぜかそれが一週遅れであたることに! で、ちなみに今週の得点予想は......ナイショ。神通力(?)がうせちゃう。

忘れちゃいけないのがフタの先制点! リーグ後半戦になってなかなかコンディションがあがってこないフタですが、このゴールでなんとか進化のつぎの段階にいってもらいたいです(いまはまだ揺籃期)

5)武井の右SBがだんだんサマになってきた。そりゃ全盛期の加地さんに比べればまだまだですけれど、前半に1回あげたアーリークロスがどんぴしゃで相手DFとGKの真中に落ちるくらいのところに飛んだのはすごかった。ああいうプレイがもっとみたい。それと、後半になるに従ってボール奪取に走り回るタフネスがすばらしい! 武井くんがこれからの中盤を引っ張っていく力をつけることを期待したいな。

 あああ~と頭を抱え、イライラしてストレスがたまり、ひやひやして心臓が止まりそうになることが何回もあったことは勝ったから棚上げしておきます。とくにな......、ミ......、いやいやがんばっているのはわかるんだけれどね。あれではちょっとなぁ。

 それはさておき、長年外国人FWを攻撃の軸に据えてきたガンバですが、今年は外国人がことごとく使いものにならず、ルーカスが長期離脱している現在はスタメンが純国産となることがしばしばです。しかもユース率が高い。きのうもスタメンでは11人中5人。ガンバが今季、悪戦苦闘しているのは、補強が失敗してしかたなくではあっても、若手、ユース、日本人が主軸というJリーグではめずらしい形のチームに挑戦しているせいなのだと思います。だから私はいらいらしながらも、耐えてますよ。

 チームの軸を外国人に任せているのは、ガンバだけじゃなくJリーグのほとんどのチームではないでしょうか? 前節で対戦した名古屋は、帰化した選手もふくめるとスタメンでは4人(ダニルソン、ケネディ、マギヌン、闘莉王)で、しかもDF、MF,サイド、FWの主軸が全部外国人、交代も外国人(ブルサノビッチ、三都主)が入って、なんと一気に6人も外国人プレイヤーがピッチにいました。今年の名古屋はACLもないし、ナビスコもはやばや敗退したので、日程は楽々。これでリーグ優勝しなければ、いったいいつ優勝するんだ? って思います。

 で、名古屋に負けたあと、帰り道に私は同志に言いましたよ。「来年、きっと来年、ガンバはJリーグにかつてなかった新しいスタイルで強くなるから」はい、負け惜しみですけれどね。

 オシムさんがおっしゃっていた「日本らしいサッカー」。もしかすると、ガンバが少しだけでもその一端を示せるかもしれない。そんな期待で純国産、ユース主体のチームを見守っていきますです。

新刊が出ます。

今日、見本が送られてきたので、たぶん今週末あたりから本屋さんに並ぶでしょうか。

 

菊とポケモン表紙.jpg『菊とポケモン――グローバル化する日本の文化力』

アン・アリスン著

実川元子訳

新潮社 2300円(税別)

(以下、帯に書かれていることを引用します)

クール・ジャパンはディズニーを超えた。

ゴジラからポケモンまでのキャラクターたちは、日本を旅立ち、米国を通過して、グローバル市場という大海に漕ぎだした。

『菊と刀』を凌駕する、21世紀に日本論。

 

翻訳に......というよりも、どうやったら日本の学者ではない方々にも読んでいただける本になるだろうかとまさに苦闘した本です。長くかかったけれど、やっと本になりました。ふ~。

せめて書店で手にとってください! どうぞよろしくお願いいたします。

 

名古屋 3-1 ガンバ

得点者:中村、ダニエルソン、ケネディ(名古屋) 橋本(ガンバ)

 

 名古屋は暑かったです。热得要命! 累得受不了!(暑くてたまらない。疲れてどうしようもない。覚えた中国語を使ってみたかった)風もなく、じっとりとした湿気が足元から立ち上ってきて、試合前にすでに私は窒息状態。最初のチャントで呼吸困難になりました。それに合わせたかのような試合展開で、またもや試合途中で「もう帰っていいですか?」と聞く根性無し。

 なんかねー、思い知らされましたよ、いまのガンバの実力を。西野さんが仙台戦の試合後インタビューで「これでは上位には勝てない」とはっきり言ったのがやっとわかりました。何もかもが不足しています。フィジカル、技術、メンタル、戦術、すべてに足りない。負け惜しみのようだけれど、名古屋と比較しての話ではないんです。ただ、ガンバが、ガンバ(もしくは西野さん)のやりたいサッカーをやって勝つだけの力はまだまだ足りない。そんな感じ。鹿島戦の時も同じことを思ったので、今シーズンはこれからずっと思うのだろうな。

 でもって、きのうから考えていたのですが、「ガンバのやりたいサッカー」って何なのだろう? これまでは「前線からプレッシャーをかけて、ボールを奪ったらすばやくパスをつないで得点する」とか、「陣形をコンパクトにして、狭いところでもパスをまわす」とかあったように思うのだけれど、もうそんなサッカーはやっていませんよね。それともまだそういうサッカーをやりたいのでしょうか? それをやって勝つためには強力なFWが必要なのだけれど、ガンバにはいません。2008年下半期、2009年下半期、そして今年は開幕からいません。だったらやっぱり「やりたいサッカー」に対する考え方を変えないとね。

 何もリアクション・サッカーをやれっていうんじゃないんです。リアクション・サッカーは個人的につまらんと思っているので、それはやってほしくない。(でもガンバは最近ちょっとリアクション気味。いやだなあ)。でも、強力なFWが望めない現状において、どうやったら得点できるかをもう一度全員で頭を整理してほしい。そのうえで、変わる勇気を持ってほしい。

 で、私が頭のなかを整理した結果(笑)、答えはもう出ていると思うんですね。

 橋本英郎選手、あなたです!

 ポリバレントとは言われていましたが、ハッシーはもともと守備的MFです。こういっちゃなんだけれど、フィジカル、走力、技術力、展開力にとくにすぐれているわけではない。そんな選手が30歳すぎてこれだけGOALを決めていることが、ガンバの将来のあるべき姿を示していませんか? そう、FWだけでなく、全員が「どうしたらGOALできるか?」を考えて、ポジショニング、シュートもふくめたテクニック、走り方、ボールの奪い方、ゴールへのつなぎ方をしっかり練習する、それじゃないでしょうか? 誰もが6試合連続ゴールのエースストライカーになれるチーム。みんなが「得点力」を身につけるように変わる勇気を持つ。そんなチームになってくれるとうれしいなあ。

 そんなチームをつくるためには、これまでのガンバをいろいろな面で変える勇気が必要なことは言うまでもありませんが、同時に変えてはいけないものに対する執着も必要だと思うんです。しばらくはなかなか勝てなくてたいへんかもしれないけれど、クリーンなサッカーをする、とか、リアクション・サッカーは基本的にしない、とか、1点取ったら守備をがちがちに固めてハーフウェイラインより先には出ないなんてことはぜったいにしない、とか、3点取ってもまだ得点を狙いにいく、とか、そういう「ガンバらしさ」に対する執着は必要。

 今年もまだ終わったわけじゃない。たぶん何回か正念場が来ると思います。そんなときに変わる勇気と、変えない執着を持ち続けていけたらいいなぁ。あ、サポの私自身もね。

屋形舟(小).jpg

また暑さがふり返しています。これは残暑ですよね?(念を入れた確認)

一昨日、少し涼しかったときに仕事の打ち合わせのあと渋谷BUNKAMURAで開催されているブリューゲルの版画展を見てきました。クイズ形式で鑑賞させる、という趣向を凝らした展示のためか、子どもたちも熱心に見入っていました。「働かないからビンボーになる」「強欲は現世でさえも畜生に落ちる」という実にわかりやすい「教え」をさとした版画の数々に見入る子どもたち。いい? わかってる? 食べ過ぎ、飲みすぎ、遊びすぎは「千と千尋」に出てくる妖怪に変身する第一歩になっちゃうんだよ。よーく見て、お父さんお母さんじいちゃんばあちゃんが「何か買ってあげよう」といっても、お断りするんだよ。プラス、「働いても働いてもビンボーになる」世の中っていうのもあるってことを、お父さんたちによーく教えてもらってね。そうさせないために何をしたらいいかも

......って、ブリューゲルを見ての感想が格差社会問題かいっ!

そして昨日は品川→お台場→かちどき橋とめぐる屋形船納涼会に行ってきました。みなさん、浴衣で集合。もちろん私も。今年は娘たちに着つけたり、自分でも着たり、浴衣が大活躍です。

海の上は涼しい風が吹き、空にはお月さまがのぼり、東京タワー、レインボーブリッジ、お台場のキティちゃん噴水ショーも美しく、満喫いたしました。東京湾屋形船、一度は乗船する価値ありです。

あらためて、東京は大都会、まさにメトロポリタンだなあ、とか思ってしまった。この不況に、そんなことをのんきに思っている場合じゃないんだけれどね。

景色を満喫して冷房のきいた船内のもどると、なぜかスウェーデンみやげをかけた「メロン早食い競争」が始まり、浴衣姿のお姉さま方とともにデザートのメロンをがっつく、というはめに。私が2口も食べないうちに(それもかなりの勢いでほおばったのに)、全食した方。早すぎます。

それやこれやであっという間の2時間半。楽しい夏の宵でした。

さて、今夜はガンバが名古屋と対決です。もう今からどきどきがくがくぶるぶる。

やっぱり鹿島に勝てない。どうしても鹿島に勝てない。は~。

ガンバ 1-1 鹿島

得点者:大迫(鹿島)

     橋本(ガンバ)

 

 キックオフ早々右サイドを集中して狙われ攻められて、あっさり失点。

 開始6分で先制した鹿島は、な、な、なんとその時間から引きこもり、すぐに転がって時間稼ぎ、折を見てカウンターという作戦。それにずるずるはまっていくガンバ。惜しいシュートはことごとくはじかれるかはずれるかして、決められず。決めていれば試合はもっとおもしろくなったのでしょうが、なんというかどちらもまったりどってりした内容で、はい、あくびが出そうでした。居眠りはしなかったけれどね。

 前半は300試合出場で、かわいい女の子から花束を贈呈されたフタガワ大先生がギアチェンジをしそこなったみたいなプレイで全体のリズムを崩し、後半はアリエッティ佐々木があさっての方向にクロスをあげつづけてブーイングをさそい、結局この2人の調子の悪さがよけいに試合の重さを増したような気がします。

 で、そんな蒸し暑いだるい試合展開のなかできらめきを放ったのが、宇佐美選手と、なんとなんと5試合連続ゴールの橋本大師匠でした!(ハッシーのブログで「呼び捨てにするのは失礼だ」とあったので、いろいろ工夫してみました)

 フタと交代して入ったとたん、なんというかワクワク感をピッチに充満させる宇佐美選手。決められないもどかしさを吹き飛ばすような「攻める姿勢」「斬りこむ姿勢」。すばらしい! これはきっと何かが起こるな、といきなり目が覚めてわくわくしていたら、やってくれたのはエースの橋本選手でした!!

 もうね、なんというか、監督にまで「神がかっている」と言われる活躍。楽しいだろうなあ。だんだんやりたい放題やっているサッカー小僧の感じがしてきました。5試合連続のヒーローってすごい!

 まだまだ強いとはいえないし、優勝なんて夢に見るのもおこがましい順位ではありますが、なんかやってくれそうなガンバさんです。今年は残りの試合をはらはらする以上にわくわくして見ていきたいな。それで、来年こそ鹿島に勝ちましょう!

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