Glamorous Life

グラマラスライフ 実川元子オフィシャルサイト おもしろい本、どきどきする試合や映画、わくわくする服に出会えたら最高に幸せ

2011年01月

 李選手のゴールが決まったとき、夜中の3時近くだというのに、寝静まった家のなかだというのに、思わず飛び上がって誰か知らない人と架空のハイタッチ。で、すでにこの時点で私は泣きました(授賞式はだるくて涙も引っ込みましたよ)まだ早い、韓国戦のことがあるだろ、と自分をいさめながらですが、ぼろぼろ......。

 正直、いい試合ではなかったです。ただ、ザッケローニ監督が言っていたように「選手たちが今できる以上の力を発揮した」試合でした。試合に勝てたとき、とくに優勝したときなど、運がよかった、とか人は言います。でも、運は「今できる以上の力を発揮できた」ときにしかついてきません。今できる以上の力を発揮させるのは、実は運ではなくて何か別の力。しいていえば精神力なのかな。でも、それ以上の何か。選手だけでなく、応援しているすべての人の思い、とか。

 どちらが勝ってもおかしくない試合だった、とマスコミは書いていますがそれはちょっとちがう。はっきり言うと「実力」はオーストラリアのほうが上でした。チームとして熟成されてもいたし、一人ひとりの選手(&監督)の自信が上回っていた。日本は挑戦者だったと思います。すばらしいのは、堂々と挑戦者としてぶつかったことです。恐れることなく(ちょっと恐れていたところもあったが)、おびえることなく、おごることなく、思いあがることなく。最後まで貫いたから勝利が呼び込めたのでしょう。

 前半を0-0で乗り切ったとき、これはいけるかもしれない、と思いました(ひそかに)。日本は先制してもされてもまずかったと思います。先制したらしたで、守りきる気持ちに変わって結局パワープレイに負けていたでしょう。先制されていたら、あせって前がかりになってやっぱりやられていたでしょう。

 でも延長戦に持ち込んだときには、これでいける、と確信しました。

 なぜなら、まだ脚が動いているのは日本だったし、川島選手のビッグセーブがチームを鼓舞したから。

 大会を通じての私のMVPは(ひいきもありですが)遠藤選手。PKやFKを本田選手に譲ったり、全員に(サブの選手にも)声をかけたり、若い選手を引き立てたり。相手のセットプレイのとき、マークにつく選手を大声で指示するヤットが映りました。ああいう姿勢はこれまであまり見られなかった(とくにガンバでは)。若手の成長、チームの成長、と言われていますが、彼こそもっとも「成長」した一人ではないでしょうか。昨晩(いや今朝か?)もミスは多かったけれど、最後までまとめようという気概は見受けられました。

 そしてMOMはなんといっても長友選手。一番得点の可能性を感じさせる選手でした。最後まで走りきるスタミナはすばらしい。そして一番のびしろを感じます。長友選手がどう成長するかで、日本代表の未来は大きく変わる......ような気がする。

 そして優秀監督賞にはザッケローニ監督以外ないでしょう! 中心選手が何人も離脱していくなかで、控えの選手を使いながら最後までチームの和を崩さなかった。交替も納得のいくものばかりで、しかも交替選手がみんな結果を出して自信をつけたのも大きい。

 本田選手(正式なMVPでした。それにふさわしい風格とプレイでしたね)が最後に「チーム全員、監督スタッフ、そしてサポートの人たちの力なくしてここまで来られなかった」とインタビューで答えるのを聞いて、ああ、ちょっと大人になったのかな、という感じがしました。

 スポットがあたるのは選手、監督ですが、そのかげで大勢のスタッフが日本代表を支えています。そのかたたちの仕事、情熱、思いなどを伝えられたら、という思いで、今、実は本をつくるのをお手伝いしています。本田選手の言うとおり、優勝は支えている全員で勝ち取ったものだと思います。

 サッカー日本代表チーム、本当におめでとう!!

 そしてその前途に大きな祝福を!!

高校のときに体育祭の400M走で1等賞だった記憶がある。

20代のころ、ファッション関連の論文(?)みたいなので特賞をもらった記憶がある。

それが最後かも。

創玄展という書道の展覧会に今年も応募したのですが、準二科賞というのをいただきました。ぱちぱち。

どんな賞なのかよくわかっていないけれど、これをもらうと1点もらえて、3点までポイントがたまると一科というのに昇格になるらしいです。

賞をいただけたこともうれしいけれど、今回の応募作品を自分としても気に入っているのが何よりうれしいです。実は応募作品として先生が選んだのは、最後の最後に「もうこれでおしまいにしよう(墨汁あまらせてももったいないしな)」と思って書いた作品です。先に「これでいくかな?」と思われる候補作品があったので、気を楽にのびのび書けました。書いているときに「こんな感じに仕上げたいな」という全体像がわりに明確に頭のなかに浮かんでいて、それにしたがって筆が動かせました。で、そのときの感覚が、なんというかちょっとしたエクスタシー(!)字を書いていると(筆で、だけではなく、PCで文章を書いているときもふくむ)ときおり訪れる恍惚感です。ライティング・ハイってやつですか? その作品が選ばれたのがうれしいな。

3月3日(木)~3月7日(月)まで乃木坂にある国立新美術館に展示される、とのこと。私は残念ながらその期間中、日本にいなくて観に行かれないのですが、お近くにお寄りの節にはごらんくださいな。

最後にPKを蹴った今野選手が川島選手に駆け寄るシーンで、興奮したあまり立ち上がってPK戦を見ていた娘が振り返っていいました。

「ママ、川島君ったらこのシーンを演出するために試合でポカしまくったわけ......あれ? ママ、泣いてるの? なんで泣くの? まだ決勝があるんだよ」

いや、ほんとなんでかわからないけれど、興奮と安堵のあまり涙が出てしまいましたよ。なんの涙かはわかりませんが。

こんなに興奮した日本代表戦は2002年のワールドカップ以来かも。はらはらどきどきさせられましたよ、まったく! 「薄氷を踏みつつ進むアジアカップ」(今つくった)ですな。何回も氷を踏み割っておぼれそうになっているのだけれど、最後には全員で助け合いながら泳いでなんとか前に進んでいるって感じ。

戦術がどうだかはわからないけれど(きわめてオーソドックス、と見える)けれど、メンタルのコントロールにかけてはザッケローニ監督はうまくやっている感じがします。日本でTV観戦している人たちを興奮の渦に巻き込んで、不眠にしているという「功績」は認めなくちゃね。ご本人もカタール戦のあと眠れなかったそうだけれど(演出に酔っている?)。なんてドラマチックなの! 2004年の北京大会を思い出しちゃいましたよ。でもあのときはDFの中澤選手とGKの川口選手が大活躍で、「ほんとにこのサッカーでいいわけ?」って感じがありました。でも今回は前線が躍動しているのがちがう。前の選手が活躍するとほんと楽しいですね。ほら、あたしはガンバ体質だから。ディフェンスがぐでぐでなところも、ちょっとガンバに似ています。伊野波選手を入れて5バックにしてラインが下がったところで、私は「こりゃアカン。きっとロスタイムに追いつかれる」と確信にも似たものをおぼえましたよ。そこもガンバ体質か(苦笑)(夫は伊野波選手を韓国の選手と勘違いしたそうです。「え? イ・ノハって人じゃないの?」だって)

いよいよ決勝へ! 楽しいなあ、アジアカップ!!

 

ぜひ観たいと思っていた美術展2つに行ってきました。

1つは根津美術館で開催されている「墨宝展――常盤山文庫名品」。日中の禅僧がしるした書画を紹介した展覧会です。なんといっても「捨得図」がみどころかな。

改装されてから初めて行ったのですが、根津美術館は建物もお庭もすばらしい。カフェのそばでは梅が咲いていました。

根津美術館梅.jpg

京都では京都国立博物館で開催されている「筆墨精神――中国書画の世界」を見てきました。ふだん臨書用の法帖でしか見ていなかった王羲之一族や欧陽詢、褚遂良といった書聖たちの書が展示されていて、なかには私が臨書したことがあるものもあり、2時間くらいかけてじっくり眺めてきました。唐から清までの書の流れがなんとなくつかめたのが一番の収穫かな。

博物館を出てきたら、もうたそがれ。冬の暮れどきって雰囲気ありますね。

まあそんな感じで中身がつまった週末でした。

 1月22日の土曜日は、京都ワコール本社で開かれた乳房文化研究会定例研究会「身体改造と乳房」に出席しました。今回はコーディネイターをつとめたのですが、内容が非常に私好みであり、講師の先生たちがみなお話がうまくてとても楽しい会でした。

「美容整形の社会学 身体改造に向かう女性の心理」というテーマでお話いただいたのは、社会学者(関西大学准教授)の谷本奈穂さん。医学者としては吉村浩太郎さん(東京大学形成外科講師)から「乳房の美容医療」についてお話いただきました。美容ジャーナリストの立場からは倉田真由美さんが「身体改造――美しくなることの意味と価値」についてお話いただきました。3人の立場がみなちがっていることが、「なぜ人(大半は女性)は身体を改造するのか?」「いまの時代に身体を改造することの意味と意義はどこにあるのか?」「女性と男性では身体改造に関するとらえ方がどうちがうのか?」といった漠然としたテーマをより奥行きあるものにしたと思います。

お話を聞いていて気付いたことは2つ。1つは、「男性は身体改造をモテルためにするとあっさり考えるが、女性は時代によっても地域によっても、また個人によっても理由はちがう」ということです。異性(同性)を引きつけたいから外見をよくするために身体改造をする、というのは実に「男子目線」の発想で、女性が身体改造をする理由にはほんの少しかする程度でしかない、ということが谷本先生のアンケートからも、倉田先生の話からもうかがえました。でも吉村先生は「男性を引き付けたい、という理由の豊胸や顔の整形は厳然とある」とおっしゃいます。もしかすると女性は「男を引き付けたい」と言いにくいのかもしれない......ということもないのかな? 日本人の場合、整形をした(したい)理由の多くが「自己満足」だというのも興味深いです。「自分さえ変わったとわかればいいこと」というくらいで、きれいだと思われなくてもちっともかまわないのだそうです。

私は整形しようとしたことはないけれど、10代のころからつい最近まで「美脚になりたい」とずっと思っていました。脚が太くてかっこ悪いのがほんといやだったんです。でも、50代になったらウソみたいに消えました。そんなことよりたるんだ肉が......シワが......シミが......ってどんどんほかのことが増えちゃってるからね。

それと、異性を意識しなくなったことも大きいかなあ。灰になるまで女、なんて私には無理だわ。

でもやっぱりきれいでいたいと思います。その理由はモテたいではないし、出世したい、でもないし、いったい何なのだろう? 誰か教えてほしい。(自分で考えろよ)

きれいになりたい、と願うその理由はいったいどこにあるのでしょう? 女子目線だけでなく、考えてみたいところです。

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