Glamorous Life

グラマラスライフ 実川元子オフィシャルサイト おもしろい本、どきどきする試合や映画、わくわくする服に出会えたら最高に幸せ

2011年01月

 え? もう年が明けてから5日もたっちゃったの? とつぶやく5日の夜です。あ~あ、楽しい時間はまたたくうちに過ぎて、きのうからため息をつきながら仕事をしております。

 と言いながら、毎年恒例の高校サッカー選手権もしっかりチェック。今のところお気に入りチームは兵庫県代表、滝川第二高校です。とくに私が注目したのは(得点王争いのFW2人ではなく)ボランチ15番の香川選手。たぶん2年生。CKやFKも彼が担当で、とてもいいボールを蹴っています。それだけでなく、7番の選手(名前がわからなくてすみません)とのコンビがとてもいい。2人ともたぶん身長が180センチ近くある大型ボランチコンビなのですが、一方があがれば一方はすぐに守備にまわるし、ボールホルダーに対するアタック&カバーが教科書のように見事。今日の対戦相手、日章学園はこの2人にほとんど何も仕事をさせてもらえませんでした。滝二ではFWとサイドにはるスピード系のMFが得点力があって注目を集めていますが、チームを動かしているのはボランチの二人ですね。

 高校サッカーは毎年チェックしているのですが、今年は例年になく面白い試合にあたっている感じがしています。とくにスター選手がいるわけではないチームのほうがバランスがとれたチームになっている感じ。3日に見た立正大淞南もその意味でいいチームでした。お気に入りは7番の加藤選手。運動量がハンパなかった。準決勝では滝川第二とこの立正大があたります。残念。決勝で見たかったな。

 年末からはたまりにたまっていたツン読本を読んで、見たかったDVDを見まくっています。読んだもの、見たものをメモで記しておきます。

 現在上映中の映画も見た『海炭市叙景』(佐藤泰志著)。プロパンガス屋の夫婦の話がものすごくえぐいです。映画では加瀬亮がやっているのだけれど、あまりにもはまっていました。

 やっと3巻読み終わった『1Q84』。暴力の形が変わってきているのかな、という感想でした。いつもの村上作品とは少しちがう、暴力があからさまなパラレルワールド。第3巻がちょっとつらかったかな。ある意味ハッピーエンド(?)ではあるのだけれど。

 『江戸の坂 東京の坂』(横関英一)。この世に「日本坂道学会」なるものがあることを初めて知り、坂道の奥深さに感嘆しながら読めました。坂をのぼって上に出るとそこから美しい江戸の風景が一望できるし、富士山だって見えるので、江戸の庶民にとって坂をあがることは大きな喜びだったそうです。だから坂につけられた名前にはその喜びやあこがれがこめられていた、というのがおもしろい。坂の名前のつけ方だけでなく、坂そのものを江戸と明治の人たちはどう考えていたかも教えてくれる興味深い本です。

 『日本の路地を旅する』(上原善弘著)。路地とは被差別部落のこと。著者自身の故郷から中上健次の故郷まで訪ね歩いた記録です。差別とタブーが土地とどう結び付けられてきたかという重い話ではあるのだけれど、著者の性格なのか、書き方なのか、不快感なしに重さを感じることができました。中上健次が読みたくなりましたよ。

 いま読んでいるのが泉鏡花。パラレルワールドの物語ですね。

 DVDは『ぜんぶフィデルのせい』がおもしろかった。スペインの貴族の家に生まれながら、フランス人の庶民の女性と結婚し、フランコ独裁をのがれてパリにやってきたお父さんと、マリ・クレールに記事を書きながら女性の堕胎の権利獲得に走るお母さんに振り回される女の子が主人公。両親の「思想」によって乳母がころころ変わり、家や学校も変えさせられ、つねにふくれっつらの女の子がなんともかわいくていとおしい。乳母は最初キューバ難民、つぎがギリシャの政治難民、そしてベトナム難民。出される料理も、ベッドサイドで語られる「天地創造」の話も、難民の出身地によって変わるってところが笑えました。女の子の服がものすごくシック。タイツと靴に目が奪われましたよ。70年代のパリ・ファッション。すてきすぎです。

 明日からはまじめに仕事しよ。

 

 今年も「グラマラスライフ」をどうぞよろしくお願いいたします。

 お雑煮を食べて、年賀状を拝見して、初詣に行って、国立競技場であったかいスープを飲みながら村上春樹を読んで、一人天皇杯決勝を観戦です。

 今年こそ、少しスローペースで生活したいけれど、こりゃ無理かな(とほほ)

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