Glamorous Life

グラマラスライフ 実川元子オフィシャルサイト おもしろい本、どきどきする試合や映画、わくわくする服に出会えたら最高に幸せ

2011年08月

 外出したら最低でも3つの用事をすませなくては気が済まないビンボー症のジツカワです(交通費と時間のもとをとりたい)。だもんで、昨日も山手線半周しながらつぎつぎ用事をすませ、最後に渋谷まで帰ってきたときにはへとへと。大荷物を抱えながらずるずる歩いていたら20代後半に見られる女性2人の会話が耳に飛び込んできました。

 女性A「夏の終わりってなんか疲れちゃってさー、朝起きるときに、会社行きたくねーって思うんだよね」

 女性B「わかるわかるー! そんでさ、○○(→会社の同僚らしい)にすべてにやる気が起きないって言ったら、自己啓発本を読めって貸してくれたよ」

 女性A「あ、私も勧められたよ。『7つの習慣』ってやつでしょ。読んでないけど。あとさ、夏の疲れにはマシュマロが効くらしいよ。○○は一日にマシュマロ50個食べながら、自己啓発本を読んでいるらしい」

 女性B「マシュマロー?! なんでー?」

 女性A「マシュマロには脳を活性化するグルコサミンが入っているんだって」

 マシュマロ? グルコサミン? 脳の活性化?......思わず振り返って女性たちの顔を見てしまいました。ごく普通のOLっぽい感じの女性たちでした。

 私が調べた限り、マシュマロにグルコサミンが含まれているということはどこにも書かれていなかったし、グルコサミンが脳を活性化させるという記述もなかったんだけれどなあ。

 それはともかく、そういう俗説と同じ線上で自己啓発本が語られるってことに軽くショック。

 本屋に行くと「自己啓発本」というコーナーがかなり大きく取ってあることに、私はなんというか......危ういものを感じています。ベストセラーには、正面きって自己啓発をうたっていなくても、中身は形を変えた自己啓発本でしょ、っていうのが何冊も並んでいるし。みんなそんなに自己啓発したい、もしくはされたいのでしょうか?

 自己啓発本にはいくつかの系統がある、と見ています。(注:あげた本のタイトルは変えてあります)

1)生活習慣系......「断捨離」本とか、「朝5時起きの習慣で、人生はスムーズにいく」とか、日々の暮らし方を変えることで人生がスムーズになりますよ、とお勧めする本。健康本のなかにも、この類の自己啓発本は多くて、ダイエット本もある意味自己啓発本と言えないでもない。単なる健康本やダイエット本と自己啓発本とのちがいは、「健康にいいですよ」とか「痩せますよ」と言うのではなく、「これをすると、人生がもっとうまくいく」と断定してしまうことです。効能を「うまくいく人生」にするところが自己啓発本でしょう。

2)教育系......「20代でしておきたいいくつかのこと」とか「子どもがぐんぐん伸びる魔法の言葉」、「部下に伝えたい○○のこと」、もしくは自己啓発における歴史的名著「人を動かす」byDカーネギーというような、育児、部下育て、そして「育自」のための自己啓発本です。私も読んだぞ、子どもがややこしい年齢のときには。励まされるものもあれば、かえって落ち込む内容の本もありました。今はもっと増えていて、口調はもっと断定的。育児も社員育成もむずかしい時代なんでしょう。

3)医学系......最近のはやりは脳科学者がとく自己啓発。「脳にいいいくつかの習慣」とか「あなたの脳が劇的に変わる」とかそういった類のもの。ここから発展して「ぼけないために脳を鍛える」とかそういった「ぼけ防止自己啓発本」という新しい分野もできつつあります。以前は医者が身体の健康を精神面の健康と結び付けてとく自己啓発本がベストセラーを出していたけれど、脳トレ(→あやしさのきわみだと私は思っている)以降は脳科学です。私もおもしろがって読んでいるんですけれどね。問題は、子どもが巻き込まれるときに発生するのではないでしょうか。親が勝手に自己啓発している分にはいい(いいのか?)んだけれど、子どもの脳を変えようとか本気になられるとこわい。

4)ビジネス系......ビジネス本の棚に並んでいる3割くらいは自己啓発本じゃないかっていうくらい、それっぽい本が並んでいます。3.11以降減るかと思ったらますます増えている。経済が混乱状態にあって、「こうすれば(この分野なら)儲かりまっせ」という提案ができなくなったために、精神面でカバーしようっていうんでしょうか。

 自己啓発本がどれも悪いと言っているんじゃないんです。私だって落ち込んだときに自己啓発本に励まされることはあるし、自分ではどうしようもないときに何かすがるものが欲しくて手に取ることもある。でも、あまりにもあやしげな(それこそマシュマロが身体にいいっていうくらいのあやしい)自己啓発本が多いし、それに依存するっていうのは危ないんじゃないか、と思ってしまうんです。

 最近の自己啓発本はどれも「科学の裏付け」をうたいます。だからかどうか、やたらと数字をあげる。数字がタイトルに入っていると売れるんでしょうね。しかも刺激的な数字です。「7日間で人生が変わる」とか、「1日3分の習慣」とか、「脳が9割変わる」とか。冷静に考えれば、そんなに簡単に自分も人生も変わらないとわかるはず。でも、冷静さを欠いているからこそそういう本を手に取りたくなる。なんか......つけこんでいるなあ、と思います。

 あと、やたらと「夢」が出てくる。「夢をかなえるなんたら(動物名)」という本が大ベストセラーになって、どうもそこに私の本から文章が引用されているらしく、アマゾンで私の名前を入れると最初にその本がヒットしてしまう、という。とほほ。「夢」の自己開発本は、現実からのかい離を促しているのだろうか、と私は少々疑っています。

 世界は今、大きく変わろうとしています。この先にどんな未来があるのか、まったく見えない。前は10年先のことなんかわからない、と思っていたけれど、来年のこと、いや、来月のことだって不透明です。そういう時代にはどうしても近視眼的になって、自分と半径5メートル以内のことだけ、もしくは今日のことだけを見て、とりあえず生き延びられたからラッキー、と思いたくなる。世界は崩壊しつつあるけれど、私は今日おいしいアイスクリームが食べられて幸せ、みたいな。そしてそんな行動や気持ちを肯定するような自己啓発本が多い。

 それが悪いっていうんじゃないのだけれど、それこそ奥歯の間にはさまった食物繊維みたいな感じで気になる。

 マシュマロ食べて夏バテを防ごうっていうノリは、虫歯になって太るくらいですむかもしれないけれど、自己啓発本だけに頼って現実から目をそむけ、目の前のささやかな幸せにすっぽりくるまれていることに満足しているのは、ほんと危ういんじゃないでしょうか。

ヴィッセル神戸 0-4 ガンバ大阪

得点者:武井、キム・スンヨン、イ・グノ、二川(全員ガンバ)

(今回もすべて敬称略です)

 個人的に一番盛り上がって、西野監督を「すごい!」と思ったのは、後半30分過ぎにヤットをフタと交代させた采配。内転筋を傷めているというフタはベンチからスタート。イグノの3点目が決まったところで、今夏出ずっぱりのヤットに、代表に備えて休みをとらせることもあってかフタと交代させました。

 その前にアフォンソを出していたこともあって、もしかすると大塚? と思っていたのだけれど、そこにフタを出したところに西野さんの意図があったような。つまり、交代は若手のお試しだけじゃないんだよ、ベテランに試合をうまくクローズさせるのだよ、そしてヤットに代わってそれができるのは、フタなんだ、ってことですね。そうですよね?>西野監督。

 そしてそのフタが、守備にもがんばっていたけれど、カウンターの組み立てに何回となくからんで(アフォンソ、ドフリーで撃ったあのシュートはもう少し上のほうをねらって決めなくちゃ。ま、北本が神セーブだったんだけれど)、最後は自分でダメ押しゴール。そのあとアフォンソに高い高いをされて、ものすごくうれしそうでした。19歳少年に抱きあげられる31歳のおじさん、もとい、ベテラン選手。いい構図です。

http://www.jsgoal.jp/photo/00081800/00081855.html

 スンヨンと武井を2列目に並べ、その2人が得点したことも「攻撃のオプションがまた増えた」ということでうれしい。武井、がんばっていました。でも、あらためて思ったのは、SBの選手じゃないなあってこと。前節の右SBもがんばってはいたけれど、やはりボランチかせいぜい2列目の選手じゃないのかな。しっかし、今日も改めて思ったけれど、1年前に比べると、驚くほど成長しましたよね。同じく成長した下平が怪我ってことで、ほんと残念です。

 その下平に代わって今季2度目の先発となった藤春。技術、ポジショニング、走り、どれもまだまだではありますが、試合を重ねるごとに成長していく可能性はあるな、と好感触でした。初出場となった福岡戦よりはるかによかったから。シュートも2本撃ったよね。で、昨日一番の「藤春効果」は、DF陣全員の緊張が途切れなかったことです。(後半に途切れた人がまあいないでもなかったけれど......)若手の新人を出すと、そういう効果があるんですね。2点取るとたちまち緩んでしまうガンバ戦士たちには、活性剤として新人投入が効き目あります。

 神戸がなんというか、アレな出来だったこともありますが、2戦連続の完封勝利。しばらくゆっくり休んで、9月10日からまた熱い戦いを期待しています。

 最後に。「7、8月の厳しい13試合連戦を8勝4分1敗で乗り切ったことはどう思いますか?」という記者の質問に対して西野監督。「そりゃもう想定外で」。あの、語尾が途切れましたが、そこは当然ながら「想定外の善戦」もしくは「想定外の喜び」と続くんですよね? しかし、監督が予想もしていなかったのだから、サポだって予想だにしていませんでしたよ。でも、ここで緩んではだめです。5文字は禁句禁句。

 

ガンバ 2-0 柏

得点者:大塚翔平、平井将生(ともにガンバ......ガンバユース出身です)

(今日はすべて敬称略です)

 せっかくの首位対決だというのに、両チームともミスが多く、決定的なシュートもあまり打たないままに前半終了。とくにDFの約一名に「ひー、やめてよー」というミス散見。「万博に呼ばれている」とビョーキを主張して現地観戦していた同志からは「肝が冷えました」と報告あり。テレビで見ていたら、心臓を冷たい手でつかまれたような気分でしたよ。

後半開始から「気持ちは入っているらしいけれど、どうも前にいけません」というグノに交代してショーキ。そして、そして、そして、スンヨンに交代して、今季初出場の大塚が入りました。

私の心臓の拍動、一気にUP↑。でもショーヘイは緊張感からか、ミス連発。そのたびにヤットと明神さんが若い後輩に声をかけていたのが印象的でした。2人ともやさしいなあ。ヤットからのパスをうけ損なったショーヘイに向かって、ヤットが何か言っている。口の動きを勝手に「ドンマイ。思い切ってやれ」と読みましたよ。いや、私が心の中で思っていただけですが。ドンマイなんて死語だよね。

そして80分には同じく初出場のアフォンソ登場。私も初めて見ました。19歳ですってよ。印象としては「もっさり、ぬるぬる」。ストライカーらしいキレはあまり感じなかったけれど、中盤の右サイド全体に膜がかかったみたいな動きで、柏の選手がなぜか彼のいる半径3メートルを避けるように動いていたのが印象的。

で、この2人が入ってからというもの、というより、大塚が明神さんに何かささやかれてミドルシュートを撃ってからというもの、ガンバに攻めのスイッチが入ります。いつ決まってもおかしくない「爆発数秒前」状態になったところで、大塚がクロスのつもりであげたボール(でも低めの弾道だった)が相手選手のワグネルにあたってGOAL

その1分後、今度はアフォンソがゴールライン際で粘って、柏のDF近藤からボールを奪い、マイナスに入れたところに平井! それまでさんざんやさしいシュートを外しまくっていたのに、あの場面では落ち着いて強いボールを蹴ってGOAL!

あとは高木と明神さんを中心に危ない場面をさほどつくられることなくクローズド。なんと、柏相手に無失点、完封ですよ。

実を言うと、大塚がピッチに立ったとたんに涙線が緩み始め、ゴールが決まって西野さんのところに駆け寄って抱きついたときについに決壊。同期だけれど年下の宇佐美ばかりがクローズアップされるところで、彼は相当に悩んでいたと思うんです。サブにも入れない日が続いていたから。その秘めた熱い思いをぶつけたゴールでした。

さて、今日の勝因をあげておきます。

1)夏場の連戦は総力戦でいかねばならない、ということを就任10年目にして悟った指揮官。今節の試合で疲れが見えたグノとスンヨンを途中交代させたこともですが、前節に明神さんとフタを後半の途中まで休ませたことも大きかった。あとはヤットと智をいつ休ませるか、ですね。

2)途中交代の選手、それも「出たら必ず結果を出そう」と必死だった選手に時間を与えた、という采配もとってもよかった。大塚選手のGOALが決まった瞬間、大塚選手よりも大喜びで大ジャンプした西野さん、ステキです!

3)武井が成長した。下平も成長した。試合に出続けることで得ることはほんとに大きい。この2人がいることを「ありがたや」と思う日がくることは、実は1年前に考えもしませんでした。

4)そうはいってもヤットと明神さんとフタは偉大。この3人を見ていると「サッカーを知っている」という言葉の意味が身にしみてわかります。

 大塚? アフォンソ? 誰それ?っていう選手が活躍すること。それはチームの底上げ(西野さんの言葉を借りるとスケールアップ)になります。そういう選手が活躍してくれるのは、チームに大きなエネルギーを与えるし、サポーターにとってもほんとにうれしいですね。とくに大塚はユースのころから見てきたから、喜びもひとしおです(ひそかにフタの後継者って思っていたんだけれど、考えてみると誰もフタの代わりにはならないなあ。フタはフタだ。万博のピッチが生んだ特別天然記念人)

 つぎは天敵、神戸です。締めていきましょう!(→同志の言葉)

 

 たしかに気温は高いのだけれど、蝉がうるさく鳴いているのだけれど、吹いている風はもう秋です。

 今年の夏は、早く始まっただけに、終わるのも早い? 昨年の酷暑を経験しているので、いたって普通の夏だった、という印象です。

 今夏はほとんどクーラーをつけずに終わりそうです。ちょっと夏バテをしたこともあったけれど、食欲はほぼ落ちず。キッチンに立つのもさほど苦にならないで、夏メニューを満喫しました。子どもたちのために(申し訳ないけれど夫のためにも)ごはんを作らなくては、という義務感から解放された今、自分が食べたいものを作る楽しみってのがあるんだな、と思っています。(だもんで、自分が作りたくないとき、忙しくて時間がないときには、もう作らないことにしました。まことに勝手ながら、もう家族のための食事作りは卒業した、と決めちゃったんだもんね。ただ、夫(だけ)はそうは思っていないらしいので、一応「明日はごはん作る時間がないんだ、ごめんね」と言ってはいるが、内心、申し訳ないという気持ちはほぼない。ごめんね)

 今年もいろいろ新メニューをお試ししてみたので、記憶のために画像をのっけておきます。

モッツァレッラチーズのスープ(小).jpg

(前にも掲載したかもしれないが)モッツァレッラチーズと夏野菜サラダのスープ。

クスクス(小).jpg

今夏一番よくつくったのが、骨付き鶏を香味野菜を入れてただ煮込むだけのシチュー(?)。鶏のスープが出たところで、トマトやズッキーニ、ナスを入れて塩味で味付けしては写真のクスクスにしたり、カレーにしたり、ときには和風味付けで南瓜と一緒に煮たりしてみました。クスクスが一番評判良かったかな。

ナポリ風スパゲッティ(小).jpg

気のせいかもしれないけれど、今夏はイワシがおいしかった。梅干しと煮たり、姫イワシが手に入ったときには唐揚げにしたりと楽しみました。画像は開いてオリーブオイルで焼いたイワシを夏野菜とともにフェットチーネと和えた料理。

いわしのフライ(小).jpg

パン粉にパセリのみじん切りをたっぷりまぜて、オリーブオイルで焼いたイワシのフライ。冷めてもおいしいです。

夏野菜(小).jpg

白瓜とパプリカを中心にした夏野菜スープ(スープストックはクスクスに使ったのと同じ鶏を煮たもの)と四川胡瓜とイカの中華炒め。余っていた牛肉としし唐をウスターソースで炒めた一品もつけてみました。

夏の朝食(小).jpg

ついでに夏のブランチ。トマトやズッキーニ入りのオムレツ、マンゴーや桃のヨーグルトかけ、フレンチトースト。

 そろそろ夏は終わりですね。またおいしいものがいっぱいの秋がやってくる。やせるヒマはない。

ガンバ 6-3 フロンターレ

得点者:平井、キム・スンヨン、明神、ラフィーニャ×3

     矢島、中村憲剛、山瀬

 

結果的には勝ったけれど、なんともまた大味な内容でした。

甲府戦の腹立つ惨敗が頭によぎりましたよ。そしたら西野監督まで勝利インタビューで「甲府戦のことがあるから」って。あんた、記憶になまなましく残っているのなら、なんとかしてよ! まーったく修正されていないじゃないかっ!

と、まあ勝ったから一応怒りに水をかけて、それでは何が「修正」されていたかを考えてみました。

1)前半のうちに逆転されたこと。まだ時間がたっぷりあった。

2)平井のおかげでPKゲットできた。家本、オレ(♪)平井、きのうはほんとよかったよ。これが続けばいいんだけれどね。

3)流れを変えられる交代選手がベンチにいた。明神さんとフタを後半の17分から投入できるところがぜいたくだね。

4)甲府戦の経験が活きた(そんなもん、活かすなって言いたいけれど)

さてさて、前週の名古屋戦後の名古屋の監督と選手のコメントを読んで私がひそかに「勝者のおごりってこわいんだよ」と思ったことが見事にあたってしまいました。

だから声を大にして言いたいです。

ガンバサポの皆様、ゆ☆☆☆☆うを口に出すのはやめましょう。書くのもだめよ。それを口に出したときから、どんどんおかしくなるのは中部地域のチームを見るとわかるでしょ。

ガンバはまーったく強くない。だいたいにおいて、得点がダントツ、失点が降格チーム並みってそれどうよ。

これからこれから。一戦一戦大事に大事に戦っていきましょ。

(そう言いながらひそかに、勝ち点、得点、失点の3つともで首位に立ったらおもしろいよなー、たぶん、その記録はあと10年は破られないだろう、で、破るのはガンバだろう、とか思っていたりするのですがw)

 

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