ガンバ大阪 1-0 ベガルタ仙台
得点者:イ・グノ(ガンバ)
ホーム最終戦だけは必ず観戦する、と決めて通いだして12年目になります。長いね、12年。西野監督が就任する前から、いや、万博スタジアムのゴール裏がまだ芝だったころの寒々としたスタジアムでも観戦しましたよ。最終戦だというのに(それとも優勝も降格もないというあいまいな順位で迎えることが多かった最終戦だったためか?)観客がまばらで、日が傾きつつあるスタジアムでは最後の挨拶を前に席を立つ人続出で、今のようにカメラを抱えて前列で黄色い歓声を上げる人など皆無。あー、今年もシーズンが終わっちゃったよ、という思いもあって、寂しさをひしひしと感じる光景を見てきました。
そんなことを思い出しながら、試合後に西野監督のあいさつを聞きました。しみじみ、10年間は本当に楽しかったな、監督ありがとうございます、と感謝の言葉しか見当たりません。あのうらさびしかったスタンドが、いまや選手の場内一周が終わっても満員で、最後の最後までチャントが続くなんて、これは監督のおかげです。
でも、正直言ってホーム最終戦ではここ数年、しらけた思いでスタジアムを後にすることが続いていました。ホーム最終戦でもっとも興奮したのは2006年、VS京都戦。マグノ・アウベスがロスタイムにゴールして勝利したおかげで、最終戦となったVS浦和戦に「奇跡の逆転」を信じて乗り込むことができた試合でした。あの試合、雨が土砂降りでものすごく寒く、勝利を信じてはめていたガンバカラーの手袋が色落ちして色落ちして服がブルーに染まり、帰りに手袋を捨てた記憶があります。寒さと興奮でふるえながら手袋を外し、真っ青に染まった手と服を見て泣き笑いしながら「浦和で会いましょう!」とみなさんとハイタッチしました。あのときの最終戦が一番楽しかったな......(遠い目)
それに比較すると今回のホーム最終戦は、相変わらずの弱体守備にはらはらすることはあっても、攻めて攻めてというガンバらしいサッカーから湧き出るわくわく感はとぼしかったです。試合の内容も、勝ったからいいとはいうものの、ほめられたものではなかった。2006年に比較すると、ミラクルの2乗を信じなくてはならない状況ではありますが、それを起こすためにはこの1週間で(もう5日間か)相当な何かが起きなくてはならないでしょう。
とは言いつつ、サポの性(さが)で、私は信じていますけれどね。
西野監督の10年に感謝をこめて、最後に大きな美しい花を開かせてください。もちろん私は静岡に行きます。