Glamorous Life

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2015年12月

明日から実家に帰省するので今年最後のご挨拶をさせていただきます。

今年は本当にいろいろあって、3年分くらいが濃縮されたような1年間でした。昨年の今頃も一時退院してくる父のためにおせちを作っていましたが、そのときからたった1年しかたっていないとはちょっと信じられない。毎年時間がたつのが早くなるばかりなのに、今年は「え? まだ終わっていないの?」と10月くらいからつぶやいていたような。長く感じられたのは、つい無駄にいろいろ考えたり悩んだりしたことが多かったからかな。やることが多すぎたせいかもしれません。

そんな中、つい最近、書道で「開眼」したことがありました。書道で、というよりも、書道を通して、と言った方がいいかも。
あらゆることに関する私の最大の課題は「いかに力みをとるか」です。ついつい肩に力が入る。息をとめてコトにあたる。常に緊張している。肝心な場面になると、ますます全身に力が入る、、、、、
特に「瞬間の芸術」である書道では、「うまく書かなくちゃ」「もっと力を抜かなくちゃ」と思ったとたんに力んでしまって、紙に筆を下ろした時点で「ごしごしがりがり」という音がする勢いで筆をひきずり、どうなるか、というと紙を破くんですね。
「動きを大きく、腕の力を抜いて」と繰り返し繰り返し言われ続けてはや7年(はい、書道を始めて7年たちました)。7年たっても力みはとれず。力強い線を引きたいと思うと、ますます力む。
ところが、11月に合宿に行ったとき、先生方の書いている姿勢にぴんとくるものがありました。
力みがないことで、体の動きは大きくなり、筆が開いてたっぷりゆったりした字になるではないか!
なーるほど!!! 固めちゃいけないんだ、体は。
もちろん、だからってすぐに長年の力みがとれたわけではありませんが、力を入れないことが筆を開かせるポイントだ、ということがなんとなくわかったような気がしたのです。その証拠に、開眼後は紙を1枚も破きませんでした。墨量が増えて大きな字になったのに、紙は破けなかったw
太極拳をやっていることも、この力みとりに役立っているように思います。「太極拳は筆を持たない書道、書道は筆を持つ太極拳」と言われるそうです(太極拳の師匠の受け売り)。太極拳でも体を大きく動かそうと思ったら、力んだらぜったいに無理。通じるところがあるなあ。
そういうわけで、こんな年になっても体の使い方でまた一つ開眼。開眼した瞬間の「あ、これだ!」というのはしびれますね。
来年もまた、何かで開眼できますように!

それでは皆様、今年も当ブログにお越しいただきまことにありがとうございました。
どうか2016年が皆様にとって明るく、笑顔がいっぱいの輝く年となりますことを、心より願っております。
どうぞよい年をお迎えください。
(最後に恒例のおせちをのっけておきます。実家に帰るので早々と作ったら、なんとお重に詰めたもの今夜全部食べてしまいました。何やってんだか)
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いろいろなことがあった今年。悲しい事や苛立つ事も多かったけれど、救ってくれたのは仕事、でした。

振り返ればフリーランスになった1991年、初めて本を出版することができました。それから25年目の今年まで、ありがたいことに毎年1冊は書籍を出版してもらっています。先ほど数えてみたら、共著・共訳も含めると68冊、ゴーストライターをつとめた書籍も含めると72冊。冊数が多ければいいわけではないけれど、とにかく毎年毎年書籍として出版していただいた25年間でした。本当にありがたい。
本が売れなくなり、出版不況とか言われてからすでに四半世紀。そう、私は出版不況が始まる頃にこの業界に入ってきたわけで、しかも訳書にしろ著書にしろベストセラーになったこともなく、 こと金銭面を考えるとまったくダメダメの仕事ぶりです。もう少し若い頃は、まったく儲からないこの仕事で本当にいいのかと悩んだこともあったけれど、結局私はほかの仕事はできなかったのだ、と今になってようやく思います。
今年はプライベートでいろいろあった中でも、なお声をかけてくださる編集者がいて、仕事を続けることができました。 そして仕事面ではかなり充実していました。
取材したり、翻訳したり、書評のために本を読んだり、調べ物をしたり、原稿を書いたりしながら、つくづくあらためて思ったのが、「私はモノを書く仕事が好きだ」ということです。
もう今年はさすがに無理かなと思っていたのに、また今年も出版していただいた訳書「PK 最も簡単なはずのゴールはなぜ決まらないのか?」の見本を受け取っての帰り道、仕事があることのありがたさ、そして一緒に仕事をしてくださる方々への感謝の気持ちで胸がいっぱいになり、地下鉄の車内で見本のページをめくりながら、なんだかじんわりしてしまいました。
軸足は「モノを書く仕事」に置きながら、来年はまた新しい分野にも挑戦していきたいと思っています。 そのために、来年年明けに急遽イタリアに行ってくることにしました。
仕事に救われ、仕事に励まされ、仕事で活力を得る。そのありがたさをかみしめながら、来年もがんばっていこう!!
(画像は本文と何も関係なく、先日、仕事が一段落してのんびり散歩したときに楽しんだ我が家のご近所の紅葉風景です) 
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「PK 最も簡単なはずのゴールはなぜ決まらないのか?」
ベン・リトルトン著 実川元子訳
カンゼン  3024円
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1個のボール、1つのゴール。ゴールの正面、12ヤード(10.97メートル)に1人のキッカーがボールをセットする。ゴール前に立つのは1人のゴールキーパー。静止したそのボールをキッカーが蹴り、ゴールキーパーはそれを阻止しようとする。単純であり、簡単である、という意味でとてもシンプルだ。そこにはサッカーのエッセンスが詰まっている。
ペナルティエリア内で手を使う、または得点しようとした選手を引き倒すなどして得点阻止をはかったとき罰則として与えられるペナルティキック。また、試合が引き分けに終わったとき、勝敗を決するためにPK戦が行なわれる大会も多い。ワールドカップでも決勝トーナメントでは延長まで闘って同点ならばPK戦で勝ち抜くチームが決められる。
とてもシンプルなはずなのに、なぜかPKでゴールできないことが少なくない。ゴールキーパーに止められるだけでなく、ゴールの枠内にボールを蹴り込むことができない選手も多い。欧州のトップリーグでもPK成功率は70%代だ。世界屈指のプレーヤー、たとえばメッシやクリスティアーノ・ロナウドでもPKを外す。クラブチームではほとんど外さない選手が代表の大事な試合になると外したりする。なぜPKは百発百中ではないのか? 
PKによって勝敗が決することも多い。重要な試合になるほど、得点機会としてPKの重要性は高まる。特にPK戦はその成否がチームの未来を左右するといってもいい。
それなのにいまだに「PK戦は運だ。試合とは関係がない」と言い放って練習も研究もしない代表チームがある。その代表がイングランドで、イングランド代表は1996年欧州選手権準々決勝のPK戦でスペインに勝って以来、主要大会を6回もPK戦で敗退している。著者は自分たちの代表であるイングランドが、なぜPKにもPK戦にも弱いのか、どうすればPK戦に強くなれるのか、その原因と対策を知りたくて世界中を飛び回って取材を重ねた。
取材対象は選手や監督、コーチに留まらず、審判、心理学者(PKは心理戦の要素が強い)、経済学者、文化人類学者までにおよび、しかも著者はサッカーのみならずゴルフ、アメリカンフットボール、ラグビーの関係者にも話を聞きにいった。
著者はPKに強くなるための多くのヒントを見つけた。技術面、心理面、指導方法から環境面、と多分野にわたって豊富なデータからはじきだされたヒントを、著者リトルトンは惜しげもなく本書で公開している。サッカーノミクスというサッカーのコンサルティング会社の取締役でもある彼は、クラブや代表チームにデータ分析に基づいたさまざまな情報を売りアドバイスをしているが、その重要な販売品目の一つがPKに関するものであることは間違いない。
もちろん、日本代表と日本のクラブチームがPKに強くなるためのヒントもたくさん詰まっている。
遠藤保仁選手のコロコロPKも紹介されているし、宮本恒靖選手が代表の主将としてのぞんだアジアカップの準々決勝対ヨルダン戦のPK戦で、ゴールの場所を換えたエピソードも紹介されている。(つまり、ガンバサポにはたまらない内容ですよ、と言いたい)
とりあえず、PKを止めたのを見たことがないガンバの東口選手に、チェルシーのチェフ選手のPK阻止率がなぜ高いのかを知ってもらうためにぜひ読んでもらいたいです。

 

今年から導入、というか復活したチャンピオンシップ。よーく考えてみると、以前の2シーズン制でもガンバはCSに出場したことがなかったはずなので(私の記憶違い?)、今回、初めての経験となりました。
結果は、準決勝は勝って決勝に進んだものの、決勝は年間王者の広島に敗北し、準優勝、2位となりました。2戦目も今野選手が先制点を入れたときには、やったー! と飛び上がったものの、心のどこかで「そうはうまくいかないよね」とささやく声があり。
声の言う通りの結果で、浅野選手に見事なゴールを叩き込まれて終わりました。
負け惜しみではなく、サンフレッチェ広島こそ王者にふさわしかった、と思います。これで優勝なんかして「ガンバリーグ優勝」とか言われてもピンとこなかっただろうし、さすがに「2シーズン制、CSっていいよね」とは言えなかった、と思います。

さて、残るタイトルは天皇杯のみ。
少し間があきますが、うまく調整してぜひタイトルを! 
そして広島はぜひCWCで3位には入ってください(悔しい……これだけは書きたくなかった)

今シーズンは始まりは「どないなるんやろ」と不安しかありませんでしたが、すべてのタイトルにあと一歩のところまで来ることができました。「あと一歩の重み」を感じることができた、と負け惜しみを言いつつ、こんな時期にもまだタイトルを狙える位置につけていることの幸せをかみしめることにします。

でも、その「あと一歩」を埋める大きな要素は「補強」だと思うので、シーズンオフに踊れる情報カモーン!!! 

2015年もいよいよ師走となりました。
今年はほんと「激動」というのにふさわしい1年でした(まだ終わってないけれど)
父が亡くなり、母が引っ越し、娘と孫との同居が始まり、仕事も忙しく、あれやこれやでバタバタとするばかりでした。
人のやさしさや思いやりに触れて感動し、例年以上に涙ぐむことも多かったように思います。人間関係のむずかしさに悩む一方で、人との関係に癒され、励まされた1年でした。
そんな中で、妹から言われたひと言がとても心に迫りました。 
「人間関係は距離が大事。親子や夫婦という近い間柄こそ、距離をとることが必要」
ほんと、その通りだと頷くばかりの出来事が次々と起こった1年でした。
自分で言うのもなんですが、私のいいところでもあり、欠点でもあるのは「のめりこんでしまうこと」です。モノやコトに対してはもちろん、人に対しても真正面から取り組んで、一生懸命になりすぎる。人は人、自分は自分、と距離を置くことが下手で、つい手を出し口を出し、その挙げ句に人との摩擦を抱えてしまいがちです。とくに家族との関係において、距離の測り方がとても下手。ほんと反省しています。
来年こそ、この1年で学んだ、家族との適切な距離を置いた関係を構築し続けていきたい。
とか言いつつ、さっき下の娘とワインを飲みながら、つい彼女のプライベートな生活に踏み入った発言をして怒らせてしまって反省。距離、距離、距離がたいせつ。でも適切な距離の取り方ってなかなかわからないですね。
(画像は、最近「影」に興味津々のお孫ちゃんにいきなり抱きつかれ「おばあちゃんとひとつ(になった)」と言われて感動して思わず撮ったもの。距離がこれだけ近くても、まだ許される年齢と一緒にいられるのはちょっと幸せだったりして)
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