Glamorous Life

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2019年07月

「私はみんなにかわいがられるかわいいおばあちゃんになりたいのよ」
 たしか後期高齢者に到達したときのこと、母が私に言った。その後も折に触れて、「私の目標はかわいいおばあちゃんになること」と言い続けていた。
 それを聞かされるたびに私は「おいおい!」とツッコミをいれたくなった。なぜなら、母の性格にはおよそ「かわいい」ところはない、と私は思っていたから。それにそもそも、お母さん、若いときには「かわいい女」なんかバカにしていたじゃない? 私たちがちょっとでも、媚を売ってかわい子ぶろうものなら、「やめなさいよ、気色悪い」と一喝し、「甘い顔を見せるんじゃないのっ! 言いたいことがあればはっきり言ってやりなさい! 毅然としていなさい!」って叱り付けていたじゃない? そんな母がいったいなぜ突然「かわいいおばあちゃんになりたい」なんて言い出したのか? 疑問に思ったのであるとき聞いた。
「かわいいおばあちゃんって、どういうおばあちゃんのことを言ってるの?」
「若い人たちのいうことをはいはいって素直に聞いて、若い人たちの足を引っ張るようなことを言ったりしたりしないで、 毎日ありがとうと感謝の気持ちを忘れないで、いつもにこにこ笑っているおばあちゃんのことよ」
 おいおいおいおい! お母さん、そんな役柄はあなたにはおよそ似合わないし、そもそも無理だろ〜〜〜というのが、そのときの私のツィートである。あ、もちろん胸の中だけでね。そして不安になった。母は老いに負けているんじゃないか。自信を喪失してしまったのではないか。老いることはそんなに大変なのだろうか? およそ似合わない「かわいい」キャラを演じる屈辱を受け入れるのか?
 そして86歳になった今、母はそんなことを言っていたことはきれいさっぱり忘れたようで、ここ5年ほどは「かわいいおばあちゃん」という言葉は一回も聞いていない。よかったよかった。

 この社会で女性が高齢になるにあたって、選択肢は2つしかない、と私は思っている。
一つは、夫や子どもや世間様に従順で、自分の権利をやたらと主張せず、あまり肩肘張らずに「お願いね、もう年だから」と人を頼り、何かやってもらったらありがとうありがとうと感謝を表し、いやなことがあっても目をつぶってなかったことにし、怒られたらなんで怒られたかわからなくてもひたすら謝る「かわいいおばあちゃん」
もう一つは、自分の権利をはっきりと主張し、おかしいと思うことははっきりおかしいと指摘し、意に沿わないことをされたり言われたりしたら恐れずに反論し、夫や子どもや世間様がどう言おうが自分がやりたいことをやり、行きたいところに行き、食べたいものを食べるわがままを通し、できるかぎり自分のことは自分で決めて自分の力でやり、何歳になろうが自分の存在価値をどう高めるかにあくせくする「かわいくないおばあちゃん」
 そして私は「かわいくないおばあちゃん」になりたい。
 いずれは私もボケるだろうし、からだの自由がきかなくなって、ひとに頼らなくてはいけなくなる。それは覚悟している。でもそのときまでは「かわいくないおばあちゃん」を目指したい。
 それ以上に、私はひとから「かわいい」とか「かわいくない」とかいう評価など、気にしない人になりたい。以前に比べるとだいぶ気にしなくなってきたけれど、まだまだ「いい年してこんなことして、ひとはどう思うだろう?」とか「この格好、若作りとか思われないかな?」とか「新しいことを始めるのに、この年だともう遅い?」とかちらりと考えてしまう。それがいやだ。
  というところで、2019年下半期の目標は、「(これまで以上に)やりたいことをやる! やり遂げる!」です。 まだまだ踏ん張ろう!

  
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(エーゲ海
にのぼる朝日に活力をもらったギリシャ、サントリーニ島の朝食)

昨日はいろいろとあって、結局DAZN後追いで深夜に見ました。飛ばし飛ばしで。最初の15分以外は飛ばしても飛ばしてもFC東京ペースで、はらはらどきどきばかり。ストレスが溜まりました。
試合終了直後は悔しさが先に立って、冷静に考えられなかったのだけれど、一晩眠って少しだけ冷静になったところで感想を箇条書きにしてみます。
1)ガンバはチーム状態は上向きだけど、チームの力が向上したわけではないことがはっきりわかりました。融合も含めて、まだまだチームの実力が伸びているわけじゃない。ディフェンスもオフェンスもどちらも力不足。首位の長谷川東京に立ち向かうには足りないところばかりです。悔しいけれど。
2)同志に何度も指摘されてあらためてきのうの失点シーンや危ない場面を見直しましたが、同志のいうとおりヨングォン選手のポジショニングがおかしい。危ない場面にもかかわらず、CBとしているべきポジションはそこじゃないだろう、とドシロートの私が見てもおかしいところに、なぜか棒立ちで立っている。膝が悪いのでしょうか? それともからだが重い? コンディションが悪い?  菅沼選手をなぜ起用しないのか、すごく不思議です。
3) 失点数がリーグで2番目に少ないチームを相手に、なぜペナルティエリア近くまで来ておきながらパスをするのでしょう? そういうチームに有効なのは、ワンタッチやダイレクトのミドルシュートだとシロートは思います。今のガンバは、こねまわさないで、大胆に、スピーディーに攻撃することでしかオフェンスの力は発揮できないように思うのですが。
4)つい最近までJ3で戦っているU23の主力だった選手が、スタメンの半分近くをしめているのですよ。チームはまだまだ産声をあげたばかり。監督以下、誰かに責任を押し付けるのではなく、成長をなまあたたかく見守っていこうではないですか(→そんな甘いもんじゃないっていう声が聞こえるでしょうが)

試金石はあっけなくぼろぼろと崩れてしまいました。上向きじゃなかった、やっぱり弱かった、ということがはっきりした今、もう一度、スタート時点に戻って、今年はとにかく残留さえすればいいという気持ちで応援していきます。

サッカー女子ワールドカップを追いかけてフランスを転戦しているうちに、今年の半分が終わっていました。私的な総括はつぎに回すとして、まずはガンバ大阪のこの半年を振り返ってみたいと思います。
まずは成績から。
リーグ戦 5勝5敗7引き分け、勝ち点20、13位。
これだけ見ると物足りないといったらたしかに物足りない、もっと上にいてもいいはず、と言えるかもしれません。
でも、シーズン前に私は予想していました。
シーズンオフ中にこれといった補強がなかった今シーズンは、リーグ戦はせいぜい中位の成績しかあげられないだろう。昨年の10位を上回ってくれたら十分ではないか。ただカップ戦ではうまくいくかもしれない、とね。なぜリーグはぱっとしなくてもカップ戦では、と期待したかというと、カップ戦にはきっと若手を出場させるだろうし、若手はチャンスをつかむために必死だろうし、とくにカップ戦は勢いつけたもんがちだからうまくいくかも、という理由からです。
そしてルヴァン杯はプレーオフも勝ち抜いて、トーナメントに突入できました。案の定、若手中心のメンバーで戦って勢いがついた感じです。
そして若手のその「勢い」が前半のもたつきを突き破った感があるいま、つぎなる課題は「ベテランの経験と若手の勢いの融合」となるでしょう。松本山雅戦で見せたような「融合」があれば、下半期は安定した戦いができるはずです。
そのための試金石となるのが、明日のFC東京戦。勝敗はもちろんですが、それ以上に「現在のチームの実力をどこまで発揮できるか」それを見たい。
この5年ほどなかったことですが、試合前にスタメン予想を立てるのが楽しみでなりません。スタメンが発表になったとき、「あれ! こう来ましたか、宮本監督!!」というサプライズにワクワク。3−5−2(3−1−2−2−2といったほうがいい?)のフォーメーションになってから、アンカーポジションに誰が入るのか、左右のウィングは誰? 2トップは誰を選択してくる? サブには誰を入れる? と対戦相手を見ながら予想するのがすごい楽しみになっています。さてさて、あしたの試合はどうなるかな?

 

1975年から1年間フランスに留学していたのをふくめて、フランスを訪れるのはこれが9回目になります。9回が多いか少ないかわからないし、それほど思い入れを持ってフランスを観察してきたわけではないのですが、1975ー76、1978、2000、2002、2004、2011、2013、2016、2019と訪れてみて、この国もやはり大きく変わったなあと思います。とくに大きな変化を感じたのは、EUROに加盟したあと、そして今回でした。
昔はよかった、とかは全然思いませんが、70年代に留学していたときに私が持っていたフランスに対するイメージは、いまやまったく通じないなあ。根幹にあるものは変わらないのでしょうが、根幹の10センチくらい上のところにあるくらいの文化だの気質だのはずいぶん変わったように思えます。
移民が増えた、とか、パリの観光地にはシーズンもあって大量の中国人観光客が団体で歩いていて、でも日本人にはついに出会わなかったとか、街中にふつうにマクドナルドとかスターバックスがあるとか、本屋に並んでいるベストセラーがフランスの作家以上にアメリカものとかアフリカ、アジアの作家ものが多くなっているとか、街行く人の服装がこれでもかというくらいカジュアル化しているとか、一旅行者にはそんなことが目につきます。
2016年にはあまり気づかなかったけれど、今回はシェア自転車とキックボードが異様な勢いで増えていて、とくにキックボードは自転車と並ぶ移動手段として定着してきている感があります。自動車がステイタスシンボルではなくなっていることを感じさせました。
また以前には肥満の人があまり目につかなかったのだけれど、今回は地方にいったせいかもしれませんが、歩くのさえもたいへんそうなほど肥満した人たちが目につきました。テレビでお菓子やスナックのCMが流れると、必ず下に「健康のために食べすぎに注意しましょう」とかいうテロップが流れるのですよ。2004年に訪れたときには、パリの知り合いのマダムが「最近は健康志向とかで、猫も杓子もジムに通っている」とか言いながら、自分も週3回トレーニングしていましたが、そういう人たちがいる一方で、不健康に太っている人も増えているのではないか。健康に関しても、二極化が進行している印象を持ちました。
そして私がフランス語で話しかけると、いきなり英語で答える人たちが増えました。っていうかそんな人たちばかりだった。しかも英語で教えてくれる情報が、英語力のせいなのか、それとも情報不足か、まちがっていることが多くって、英語で答えてくれたことをもう一度フランス語で確認しなければならない。その昔、英語をあれほど嫌っていたフランス人はどこにいってしまったのでしょうか。でも、実は私もややこしい話のときには英語のほうが楽なので、助かっちゃったりするんですけれどね。
というようなことを、シャルル・ド・ゴール空港で書いています。
そろそろ搭乗かな。
家に帰るまでが遠足。まだ気を引き締めていきます。

(追記)無事帰国しました。いま帰国後の洗濯、掃除、そして旅行経費精算を終えたところ。フランス、物価が高かったなあ。ポーランドに比べるとぎょっとする高さでした。ハイシーズンとはいえ、ホテル代とか3倍。フランスではろくなものを食べなかったけれど、それでも高い。ホテル近くのパン屋さんで聞いたら、お惣菜パン(小さいものでも3〜5ユーロくらいする)はあまり売れなくて、バゲット1本1ユーロが1番売れるのだとか。

同志による実況中継をランチを食べながら眺めていて、中村敬斗ハットトリック、3アシスト、全得点にからむ、の報に食欲が倍増しましたよ。
7ー1スコアっていつぶり? 天皇杯とはいえ、こんなスコアずっと見ていなかった気がします。4ー1くらいは記憶にあるけれど、7点っていうのは!!! もうそんな量産スコアをガンバで見ることはないだろうと思っていたので、すごくうれしいです。しかも、得点したのがつい最近まで、いや今現在もU23でプレーしている20前後の若手だってことに踊ります。
まだゴールシーンが見られていないのでどんな試合だったか、得点だったかコメントはできないけれど、スタメン平均年齢24・5歳、ハットトリック達成が18歳ってところに、I can dance all night!ですよ。未宮本監督がつい最近まで監督をしていたU23組が大活躍ってところにも踊れる。
私が日本を離れている間、ガンバのトップチームは公式戦3勝1敗、U23は2勝、ユースはこないだ逆転負けしちゃったけれど、ほぼほぼ満足です。
この調子で上向きを維持していってほしい!!!

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