Glamorous Life

グラマラスライフ 実川元子オフィシャルサイト おもしろい本、どきどきする試合や映画、わくわくする服に出会えたら最高に幸せ

2022年09月

相変わらずNetflixやPrimevideo視聴が止まらないジツカワですが、それだけでは飽きたらなくて月1回は映画館に足を運んでいます。映画館がしだいに観客が多くなって、9月の連休中には満員御礼の回もありました。ここ最近見て、記憶に残った映画やドラマをいくつか記録しておきます。

「ベイビーブローカー」@下高井戸シネマ
ソン・ガンホが主演なのだけれど、なぜか私の記憶のなかではカン・ドンウォンの存在感が圧倒的でした。イケメンキャラなのに、赤ちゃんを抱っこしてあたふたしている姿がビンボー臭い好青年を好演していて、一気に私の推し候補にランクイン。何を今更でしょうが、私はほかのどの映画のカンドンウォンより、ベイビーブローカーの彼が好きだな。

「スーパー30 アーナンダ先生の教室」@新宿ピカデリー、満員御礼のなかで観賞
インド映画。 リティク・ローシャンが主演なので、まあハズレはないだろうと思いながらみました。で、期待通りではあったのだけれど、つぎにどんな場面がくるかがもう予想のつく展開で、途中でちょっと飽きちゃったかな。実話だそうだけれど、同じく実話の「パッドマン 5億人の女性を救った男」のほうが私はずっと感動しました。「スーパー30」はたぶん配信になっても見ないだろうな。

「わたしは最悪。」@ル・シネマ
ノルウェー映画。うーん……主人公にもあらすじにもまったく共感できないままの2時間。おしりが痛くなって、最後まで見通せるかどうかが不安になったほど。たぶんもう2度と見ない。

「燃ゆる女の肖像」@Prime Video
フランス映画。女性画家が結婚を控えたビンボー貴族の娘の肖像画を描きに孤島にいって、そこで展開される2人の恋愛の話です。カメラワークも、映像も、2人の女性プラス娘の母親の表情もいい。息がつまるほどの互いへの思いと、それを表現する映像。最後のオチもふくめて、映画の醍醐味が詰まっていました。私のなかでは「アデル、ブルーは熱い色」とならぶレズビアン映画の双璧です。


「シスターズ」@Netflix
まだ終わっていないのだけれど、今年のNO1になりそうな予感。「ウヨンウ弁護士は天才肌」がNO1のはずだったんだけれど、キム・ゴウンとナム・ジヒョンの演技がすごすぎて、「イカゲーム」のウィ・ハジュンさえもかすんでしまうというすごさ。10月に終わったら即ロスになりそうです。

 まだ終わっていないし、もしかするとまだ始まってもいないのかもしれない。

 このブログ(当時はHP)を開始して、はじめてガンバのことを書いたときから22年。
 調子がいいときにはいっしょに喜べるのに、最悪じゃないかと思えるときには誰か「戦犯」を名指しして責めたり、もうだめだ、ガンバはつぶれると悲嘆にくれたり、もうガンバサポはやめるとそっぽを向いたりしてきたけれど、そんなことを1サポがやってもなんもいいことはなかった。
 まだシーズンは終わっていないし、もしかするとまだガンバの新しいステージは始まってもいないのかもしれない。
 終わったことは終わったこと。
 これから先のことだけを考えることにします。 

 新刊案内を見るのが半分仕事で半分趣味です。自分がいまどんなことに興味を持っているのかを知ることもできるし、反対に私には関係がない、興味もないと思っていたけれど、実はとても重要なことなんじゃないかと知ることもできる。
 たとえば60代に入った当初に私の視線が止まったのが「終活」関連と「認知症」関連の本なのですが、読みあさってのいまの心境は「老後にどれだけ備えても予想もしなかったことが起きる、なるようにしかならない。とりあえずいまを生き延びるしかない」ということです。60代前半で「老後の資金」「老後の健康」「終のすみか」とか必死に情報を集めて考えたのですが、コロナで引きこもっているうちに「何が起こるかわからないし、そもそも私の老後っていつからと想定したらいいのかがわからない」と気づきました。
 母からもう耳タコくらい聞かされたのが「まさか私がこんなみじめな老後を送るなんて(泣き崩れる)」です。少なくとも金銭面では「老後のために」と備えに備えていて、それほど大きな病気もせず、医者の夫(私にとっては父)に健康面の管理をばっちりしてもらって、恵まれすぎるほど恵まれた環境で80代以降を過ごしていると私は思っているのですが、それは親子といえども他人の娘の私が思っているだけ。母にとっては「予想もしなかったみじめな老後」なわけです。お金はないよりもあったほうがいいし、面倒を見てくれる子どももいないよりはいたほうがいいとは思いますが、なんかそれだけで満足のいく老後生活が送れるわけではなさそうだと気づいたこの5、6年。
 というわけで、老後に関する本にすっかり興味が薄れてしまった私が、趣味の読書で最近読み耽っているのが(というほどではないけれど)宇宙に関する本です。中沢弘基さんの
をコロナ期間中に読んだのがきっかけかな? そして佐藤勝彦さんという宇宙物理学者に出会い、でも結構むずかしくて途中で投げ出していたのだけれど、子ども向けに書かれた
を図書館で見つけて、すごくおもしろかったので増補改訂版は購入しました。
そしてその延長で漫画
に熱中しました。終わってしまってほんと残念。これはヨーロッパでの天動説VS地動説を題材にしているけれど、ぜひ中国やアラブ世界の宇宙観漫画が読みたいなあ……。
 宇宙のことを考えていると、私の老後でうつうつと悩むなんてほんとアホらしくなってきます。夜にウォーキングに出かける前に
をチェックして、上を向いて歩いていれば、思い悩んでいいのは今日のことだけ、と思えてくるのです。
  

 2020年8月31日、母の病院付き添いの帰りの新幹線車内でひっきりなしにかかってくる母からの電話をついに着信拒否して自責の念にかられ、「このままでは自分がダメになる」というような思いに取り憑かれ、その日からウォーキングをはじめました。
 いま振り返ると、なぜ電話着信拒否がウォーキングにつながったのかわかりません。そもそもなぜ「自分がダメになる」と思ったのか? なぜそれが歩けばなんとかなると思ったのか? いや、もうほんと説明のつかない思いにかられて、その日から歩き続けること2年。先日、めでたく(なのか?)3年目に突入しました。
 この2年間でウォーキングしなかった日は、2021年に2度目のワクチンを打ったあとに発熱したときと、先日旭川でなぜか体調を崩したとき(よりにもよって、ウォーキングを始めた8月31日におなかを下しました)。2日は歩行距離が4キロとなりましたが、そのほかの日は、ウォーキングは6キロ、歩行距離全部入れるとだいたい8〜10キロを記録。昨年9月8日にApple Watchをつけてからは、ますます歩く距離が伸びています。
 しかし、しかしですよ。いまではなんのためにこんなに意地になって歩いているのか、まずそこがわからなくなりました。とくに先日、暴風雨のときに雨合羽に長靴をはいて、汗と雨とでずぶぬれになりながらも6キロ歩いて帰ってきたとき、これ、意味ないどころか、危険行為なんじゃないかと自分にツッコミ。少なくとも「健康にいい」はずはない。 
 「〜をせずにいられない」症候群に私はどうやらかかりやすいらしい、ということはわかりました。「夕飯にビールを飲まずにはいられない」が、ある日突然「夕飯後にウォーキングに出かけずにはいられない」に一変し、そりゃビール飲むより歩いたほうが健康にはいいだろうけれど、それでもこれは異常です。 
 そんな私のバイブルは、「歩くこと(ウォークス)」を社会学、人類学、美術史、宗教、文学、社会運動、革命論、女性問題と多方面から分析したレベッカ・ソルニットの
ウォークス 歩くことの精神史
レベッカ ソルニット
左右社
2017-07-07

です。歩きながらふとそのなかの一節が頭に浮かんで、ああ、ソルニットはこういうことを言っていたのだなと思い当たることがあり、それはたぶん歩いてなかったら実感できないこと(少なくともPCの前に座っていてはわからない)だと思うので、そういうときにはウォーキングの効用を見出します。たとえばこんな一節。
「徒歩はいまでも自動車や建物を結ぶ、あるいは屋内における短距離の移動手段ではあるが、文化的な営みや愉しみとして歩くこと、あるいは歩きまわることは姿を消しつつあり、それとともに身体と世界と想像力が取り結ぶ古く奥深い関係性も失われつつある」
 どこかに行くための移動手段ではなく、健康のためにからだを動かすためでもなく、ただぶらぶらと自由に歩き回ることで、自分の身体がこの世界にあることを実感する——それが歩くことの「意味」ではないかと。
 
 でも738日歩いて実感するのは、実はそんな形而上学的なこと以上に「脚力がついた」ことです。時速5キロで2時間休まずに歩ける。坂道もペースを落とさずに登れる。片足立ち3分も楽々。以前とはあきらかに変わりました。3年目も無事に歩き続けられますように!

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夜歩く楽しみは、月と星の観察。昨晩(9月10日)は中秋の名月でした
 

福岡戦や昨日の鳥栖戦のことを書こうかと思ってうつうつと悩んだのですが。
すみません、気が乗らないので別の話で。

3年ぶりに夏休みに旅行しました。
場所は旭川。なぜ旭川? 野田サトル先生の名作『ゴールデンカムイ』の聖地巡礼ツアーの一環です。ついでにいまさらですが旭山動物園にも行ってきました。
ざっと写真で振り返ります。
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旭山動物園は動物一頭一匹ずつの個性というか、特徴や経歴が伝わる内容で、どの動物も見ていて飽きない。とくにペンギンは楽しかったです。
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北極熊はまだ幼いこぐまが活発に遊んでいる姿がとにかくかわいい。写真は母熊ですが。
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チンパンジーはガンバの未来を見つめて微動だにしません(と私には見えた)
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『ゴールデンカムイ』に登場する陸軍第七師団の本部、北鎮会館。展示がすごく充実していて、隣の自衛隊駐屯地から呼ばれてきた方の説明がとてもおもしろかったです。ロシアと中国の脅威がひしひしと伝わりました。明治時代からそれは変わらない。
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陸軍の少将までは軍服は自費でつくらねばならなかったそうです。こんなに手のこんだ上質の軍服が自前とは!
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『ゴールデンカムイ』の主役はアイヌを守ろうとするアシリパさん。アイヌの歴史と文化を旭川博物館は充実した展示で伝えています
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半日いても飽きなかった博物館。『ゴールデンカムイ』のおかげで日本をあらためて考え直す機会をもらいました。

ガンバのことはね、もう私なんかがいうことじゃないけれど、ようやくつぎのステップに踏み出せたんじゃないでしょうか?残留できても、降格しても、新しい「ガンバの文化」をつくっていかなくちゃいけない時期なんですよ、きっと。

 

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