今、アスリートにとってのメンタリティとは何か? という本を読んでいます。メンタリティ、というと、つい「最後まで諦めない根性」「あと一歩足を出す気力」「絶対に負けないという強い意思」「闘魂注入」などが思い浮かぶでしょうが、著者(ベン・リトルトン)はチームスポーツにおいてより重要なのは、「チームメートを生かすという利他精神」「チームメートも相手チームの選手も含めて相手とコミュニケーションを取ろうとする姿勢」だと言います。
スポーツにおける戦いは、喧嘩や戦争とははっきり違います。もちろん勝利は追求せねばなりませんが、チームメートはもちろん、対戦相手を尊重する気持ちなく、相手をぶちのめしてもただただ勝てばいいと勝利のみを追求してしまえば、それはスポーツにおいては「敗者」になってしまう。
最近、サッカーに限らずスポーツにおける差別発言や行動が報じられて、私はうんざりしています。スポーツは差別意識が露出しやすいものだけれど、そこで現れた差別の言動は氷山のほんの一角。下にはもっとどろどろとした差別意識が眠っているのではないでしょうか。
読んでいる本では、メンタリティはプロ選手になってから身につくものではなく、よちよち歩きのころから家庭で育まれていくものだ、とあります。メンタリティを広義にとらえて、「健全」なる精神を子どものころから育むスポーツであってほしい、と私はあらためて願います。

ということはさておき、昨日のガンバvs清水エスパルスの試合は、暑かったせいか、それとも「昇格したばかりのチーム」をなめていたのか(そんなことはないでしょうが)、ガンバの選手はなんだかピリッとしませんでした。この試合にかける想いの差、が見られたかな。球際への寄せが甘く、ゴール前でのアイデアも精度も低かったような。
現在のスタメンになってまだ数試合。まだまだこれからですね、選手同士のコミュニケーションが磨かれていくのは。そこに期待して、ドキドキしながら火曜日のACL済州戦を待ちたいです。