新加入のファン・ウィジョ選手の同点弾が決まった瞬間から、吹田スタジアムは異様な空気に包まれました。ゴール裏はもちろん、メインもバックも、アッパーもロウアーも、まさに一つになってのチャントと手拍子。
三浦弦太選手の決勝弾のときは、スタジアム全体が揺れているのではないかというほどの盛り上がりでした。
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アデミウソン選手の3点目が決まってから「俺たちが〜大阪さ〜」のチャントがスタジアムに響き渡ったとき、お恥ずかしい話、思わず感動で涙ぐんだほどです。試合、終わってないのに。リーグ戦の1つの試合に過ぎないのに。
三冠を獲得したときもスタジアム全体があれほど一つになった盛り上がりはなかった、と思います。記憶をたどれば、ACL決勝第一戦のアデレード戦、また2015年ACL準々決勝、全北戦でロスタイムに米倉選手がゴールを叩き込んだときくらいでしょうか。
36、117人という吹田スタジアムオープン以来最高の観客数
何が何でも勝たなければならない大阪ダービー(しかも相手は史上最強で現在リーグ首位のセレッソ)
そこでの逆転勝利。
ファン・ウィジョ選手、持ってるなー。新加入選手のデビュー戦で、大きな注目を浴びている試合での同点弾。運だけじゃないと思います。正直、足元の技術などはどれほどなのかはまだよくわからないのですが、おそらく加入後にチームの練習を通して、自分は何を期待されているかをかなり理解していたのではないでしょうか。だからこそのあのゴール。他ならぬ、ウィジョ選手が得点したからこそ、サポーターがあれほど盛り上がった。期待に応えられるように準備してきた彼の真摯な姿勢が呼び込んだゴールでした。
他の選手たちの奮闘ぶりも凄かった。
中でも、私が前半時点で「結果はどうであれ、MOMだわ」と言ったのが、ファビオ選手。セレッソの攻撃はGKのキム・ジンヒョン選手(いいGKだ!)やDFラインかボランチの山口蛍選手から一気に前線にロングボールを蹴り、それを杉本、山村の両FW選手にあてるか、サイドにいる柿谷選手(実は一番怖かった)に渡してクロスを上げさせる、という形が多かった、と見ました。ファビオ選手は両FWに入るロングボールを、ことごとく跳ね返していました。失点のとき以外は。杉本選手にあっさり抜かれての失点はちょっといただけないかな。ジュビロ戦で川又選手に決められた得点も、クリアできずに抜かれてましたね。そこが彼の課題かもしれないです。いや、彼だけでなくその後にちゃんとフォローする守備が課題なのかも。
そして「凄み」というか、今やチームを背負って立つ選手なのだ、とあらためて思わせたのが井手口選手。いや〜〜〜陽介、すごいわ。ピッチに何人陽介がいるんや、と思いましたよ。守備にも攻撃にも、ピンチにもチャンスにも、すべての場面に陽介がいる。その底知れないパワー、勘のよさ、速さ、強さ、いったいどれだけ〜〜〜! 3点目のアデミウソンの独走→シュート→GKに当てる、というところで拾って2回目のシュートを放ったのが井手口選手。「あれ?さっきのピンチのシーンで自陣のペナルティエリアにいたのに」と思っていたら、長い距離を走ってきてあのシュート。85分ですよ。試合の終盤ですよ。みんなヘロヘロなのに、あの走りとシュート。すごいわ。怪物だわ。
その3点目にはアデミウソン、長沢(井手口シュートのこぼれをヘディングでアデにアシスト)、井手口とともにペナルティエリアに入っていたのが倉田選手。試合では前半から、何回も何回もドリブルで仕掛け、っていうか、倉田選手の仕掛け以外に攻撃の手がなかったと言ってもいいほどでしたが、終盤でも自陣からペナルティエリアまで走り込んでいる、というそのスタミナ。ガンバのキャプテンは倉田、攻撃の要は倉田、ゲームをコントロールするのも倉田、そういう時代になりました。
試合終了のホイッスルが吹かれた瞬間に、ピッチ上で仰向けに倒れ込んだのが藤春選手。やりきりましたよね。前半にセレッソのサイド攻撃の芽をことごとくつんでいて、東口選手から「いいよ!」と拍手されているのを見たとき、また、倉田選手がボールを持つなり長い距離を走って倉田選手を追い抜いて前線まで走り込むのを何回も見たとき、ああ、日本を代表する左SBはやっぱりハルだな、と思いました。 
倉田選手、藤春選手、長沢選手は1988年生まれの同期。この年代が中堅を卒業して「ベテラン」として ガンバを牽引するようになることが、本当の意味での世代交代なのだ、と思います。次世代「ベテラン」たちのいっそうの成長と活躍に、ガンバの未来はかかっています。 
これから1週間、じゃなくて、3日間はダービー勝利に酔いしれたいです。