先日、母のところを訪れたときに、夏物と冬物の衣替えをしてほしいと頼まれたので箪笥の中のものをひっくり返して入れ直すのをやってきました。
母は84歳になったのですが、着ているものがとても80代とは思えない派手さ。本人は「派手なものは着られないのよ、ここ(→介護ケア付きマンション)では」と言うのですが、いやいやいや、世間一般の「派手基準」からすれば、母の服はどれも派手度+7くらいは行ってますね。(派手度0が世間一般の基準からすると派手でも地味でもないところ)でもって、ホームで母と仲が良い方々も皆結構派手です。皆さん、地味な色とされるグレーやベージュなどの服を着ていても、カーディガンはライトグリーンやライトブルー。カーディガンが黒とかグレーなら、その下のシャツは柄物(カラフルな花柄など)。なぜか皆さん、ラメがお好き。ストライプのニットのどこかがラメ、とかね。
「みなさんも十分派手だからこれくらいなら気にしなくていいよ。そもそもお母さんの服で地味と言えるものは一着もないしね」と私が言うと、「あら、そうかしら? これなんか地味だと思うけれど」とつまみ上げたのは、ペプラム部分がゴールドのラメで縁取りしてある黒のニット。
まあね、黒ですけれどね。そもそもペプラムがついているだけで相当に派手。というか、なんでシンプルなデザインと色の服がないんだ? なぜ何かプラスしてあるんだ? 刺繍とか、ストライプなどの柄とか、フリルとかをつけないとおさまらないのか?!
そう私が突っ込んだら、母は憤然として言い返しました。
「あんたの着ているものの方がずっと派手や! だいたい60歳過ぎた女が着る服とは思えん!」
まあね、そこは認めましょう。私もファッションには何かをプラスしたくなるんです。くすんだ色は嫌いだし、黒やグレーならば必ずコントラストをつけた原色の何かをポイントにしたい。白黒ストライプとか大好きで、「また黒白か!」と自分でも思うほどついそこに落ち着いてしまう。トルコブルーやピスタチオグリーン 、フーシャピンク、レモンイエロー、オレンジなんかも大大大好きで、ショーウィンドウにそんな色の服やバッグを見つけると遠くからでも走り寄る。お値段がかわいければ、つい買ってしまう。やっぱりね、遺伝したんですよ、「派手好き」が。
この派手好きは、実は関西、特に神戸ファッションで育った女性たちの「性(さが)」なんじゃないかと思ったりします。60歳になっても、80歳になっても、どうしても地味にシンプルになれない。シックと言われなくたって、それが何?
関東ではupper60sの服売り場って地味でシックなんです。色使いがあざやかであっても、関西で好まれる色とは違う。だからつい若者の売り場に行ってしまうのだけれど、かなしいかな、60を過ぎて体形が崩れつつある私のサイズはない。そしてやっぱり似合わなくなりつつあるんですよ、若者向けは。
私がすごく気に入っているセレクトショップ、DELTA@代々木上原でも、着られる服が少なくなってきつつあります。
60代にふさわしいファッションで我慢すべき? それともダイエットしてウエストを絞り、若作り〜〜とか言われても頑張るべき?
白のパンツにトルコブルーのツインセットを着た母と一緒に出かけた日、私が着ていたのはレモンイエローと白のチェック柄のシャツにカーキ色のパンツ、そしてオレンジ色のソックス。80代と60代の母娘は、梅田でも十分に目立っていましたとさ。