私はいつも「変わらなくちゃ! 変えなくちゃ! 成長しなくちゃ! Change!  Develop!」と自分を励ましています。
今成功したからといって、今いい思いをしているからといって、そのまま同じことをやっていたら、同じところにとどまっていれば、明日は後退、劣化するだけ。
いま翻訳している本(アスリートの話です)に、「一度勝つのはたぶんがんばれば、才能があれば、運を味方につけたら、誰でもチャンスはある。でも勝ち続けるのは、どれだけ才能があっても、運がよくても無理だ。きのうまでのやり方、きのうまでの自分を捨ててあらたに作り直すくらいでないと、勝ち続けてはいけない」というくだりがあって(もちろんこのままの文章ではありませんが)、私は一気にこのアスリートに畏敬の念を抱きました。

ガンバから出ていく選手は、ジェソク、ウィジョ、中村、藤本、田中、そして今日、ついに今野が磐田に完全移籍、という情報が流れました。
小文字で書いた選手以外は、私としては納得の移籍です。
ものすごく寂しいけれど、これまで本当にお世話になったし、大好きだったし、ガンバの選手でいてくれたことが自慢でした。でも、出番を失い、ベンチ外にさえもなっているベテラン選手が、出場機会を求めて移籍するのは止められない。
きっとこの移籍は、ガンバ自体が変わらなくちゃ、という意思の表れだと思うことにします。
過去にタイトルはとったけれど、ガンバはまだ「強豪」と呼べるほどの確固たる強さはない。むしろJリーグには確固たる強さなんかないチームばかりのように思います(鹿島は確固たる強さがあるかも。でも、飛び抜けて強い訳ではなく、安定して強い感じ)それがJリーグの魅力だし、おもしろさだという気がしないでもないです。
人(選手、監督とスタッフ)が変わっていくことで、サッカーのスタイルも変わる。変わること、変えることを恐れないでいることが、むしろ強さにつながっていくのではないでしょうか。少なくとも、同じメンツ、同じスタイルに安住していれば、後退と劣化を招くことを、ガンバは身にしみて感じていて、それが大勢の移籍につながっている、と信じたい。
しかし、「困ったときにはなんとかしてくれるはず」と計算できるベテラン選手が、これほどまでに抜けてしまった今、やはり補充だか補強は必要でしょう。
本来ならばシーズン前にやっておくべきだったのかもしれないけれど、もうしかたない。

いまいる選手たちが、自分自身を、そしてガンバを、変えよう、成長させよう、という気概をもって後半戦に臨むことを、祈るような気持ちで期待しています。