ついに(9)まで来てしまいました、巣篭もり日記。できれば(10)で終わって欲しい。いや、たぶん終わりますね。終わらせましょう! あともうひと息。
5月14日(木)
5月11日付の日本経済新聞朝刊、エコノミクストレンドを読んで暗澹たる気分になった。
慶大教授の鶴光太郎さんという人が「AI時代のスキル見極めを」というタイトルで、人生100年、人工知能=AIが大幅に進化してこれまで人間がやっていた職を奪ってしまうという時代に、それでは人間はどんなスキルをつけたら生活していけるか、という話を書いている。いま世の中にある職業のほとんどはAIでまかなえる、大半の人間が「失職」してしまうのだからベーシックインカムを真剣に考えよう……それってディストピアじゃないか! と思ったので、こわごわ読んだ。
記事の内容は、経済産業研究所が2019年に実施した「全世代的な教育・訓練と認知・非認知能力に関するインターネット調査」をもとに、学力テストで測れる「認知能力」と、外向性や勤勉性、協調性などの個人の性格の特徴である「非認知能力」の両方について、賃金との相関関係を分析している。
大学の偏差値が高いほど賃金が高いのは、男性の50代以上のみ。50歳未満はあまり関係ない。賃金との正の関係があるのは、言語能力よりも数的な能力の方。非認知能力では、賃金との正の関係があるのは「外向性(社交性・積極性)」そして「自尊心」だが、「協調性」は負の関係になる。つまり協調性の高い人は、自分のことより他人のことを優先してしまいがちなので、賃金は低くなる……って、つまり俺様やろうのほうが高い賃金をとっているってこと?
だが、そんなこたぁたいした問題じゃない! 私が問題と思ったのは、女性についての分析だ(ほんの数行しか触れていないところにも怒りが!)
女性は働きだしのしょっぱなから男性の7割弱の賃金しかもらえず、どれだけいい大学を出ても、どれだけスキルをつけても、その賃金格差は職業人生の最後まで広がるばかり、という分析結果である。(太字にしておく!)もちろん平均賃金だから、一部の女性たちは男性並みの賃金を得ているかもしれない。だが、平均すると女性の賃金は生涯にわたって男性の7割以下。当然ながらそれは受け取る年金額にもはっきりと出る。
学校生活にかぎってかもしれないけれど、総じて女子のほうが男子よりも平均的に優秀だ、という。でもいったん働く場にでたら、がんばって身に付けた能力も性格のよさもまったく問題にされない。問題にされるのは、性別だけってことだ。あげくにワンオペでへとへとだもんなあ。
フェミニズムが必要だ、とあらためて痛切に思った。AIがどんなに進化しても、男女平等にはならないのだから。
夕飯は焼き餃子、のみ。夫が通勤している間は、食事時間がずれるので餃子やステーキのような焼きたてじゃないとおいしくないものは作らない。だから、在宅勤務期間には餃子がすでに二回目の登場。
エゴノキの花が満開! この時期にエゴノキの花が満開になるってことに初めて気がついた。
5月15日(金)
巣篭もり期間に入ってから、急に漫画が読みたくなった。
『アルテ』(大久保圭)から始まって、
『アシガール』『ごくせん』(森本梢子 今頃そんなもの読んでるのかってあきれられますね)
『裸一貫! つづ井さん』(つづ井)
『王様ランキング』(十日草輔)(これはあまりというか、全然おもしろくなくて途中でやめた)
『アンサングシンデレラ 病院薬剤師葵みどり』(荒井ママレ/富野浩充)と来て、
今は『ミステリと言う勿れ』(田村由美)。
これまでのところ『アルテ』に一番はまったな。早く続きが読みたい。
そうそう『雪花の虎』(東村アキコ)の新刊も読んだな。ずっと周囲から男性と思われて生きてきて、結婚もして、でも亡くなって埋葬するときに実は女性だとわかったっていう人は歴史上もよくいたらしい。上杉謙信が実は女性だっていうのも、頷ける。男性のほうがずっと生きやすい世の中だものね。
夕飯は冷やし中華、五目豆、ポテトサラダ。だんだん同じメニューが続いてしまう。
数ヶ月前に植えた球根?宿根?から芽が出て、2、3週間でにょきにょき伸びて花が咲いた。何を植えたか忘れてしまったので、写真を撮って花屋さんに見せたら「グロキシニアじゃない?」とのこと。イワタバコ科の一種らしい。
5月16日(土)
今年小学校に上がったけれど、1日も授業を受けていないお孫1号。何回か宿題のプリントやらをもらってきて、親がつきっきりで教えてやらせているそう。
娘(長女)から「国語でお話を読んで、おもしろかったことを書きなさいっていう宿題に手こずっている。おもしろかったことってどういう意味? と聞かれて、どう説明したらいいかわからないんだけれど、どうしたらいい?」という質問がLINEで来た。
えええ! 私にそれ聞く? そもそも自分が経験したことがないことを、お話を読んだだけで「おもしろい」と感じるのなんて無理じゃない? 感性や感情は自然に身につくものじゃなくて、経験を言語化していくうちにだんだんわかってくるもの。人生経験が6年しかない子どもに、お話を頭の中で情景として描かせて、おもしろいとか、悲しいとか感情移入させたりするのはかなりむずかしい、というかそんなこと可能なのか? そんな子どもに「この話はここがおもしろいんだよ」と経験からわかっている大人が先走って教えるのはどこか変。
とか返事を送ったら「ママの言うことはよくわかるけれど、それじゃ宿題は終わらない」と言われた。
そしたら次女がLINEに入ってきて「私が読んだ育児本に、子どもが泣いたときには『悲しいんだね? 悲しいから泣いているんだね?』と幼児のころから感情を言語化して教えるように、とあったから私はそうしている」と言い出したものだから、長女は「今から言語化するように心がけても、宿題には間に合わないよ」状態に。
ああ〜〜〜早く学校始まってくれ〜〜〜! 学校という集団の社会生活でしか学べない感情や感性があるんだから〜〜〜!
夕飯は、ビビンバ、残り物のアジのフライ、豆腐と油揚げの味噌汁
5月17日(日)
雨が上がって夏の晴天。でも早朝太極拳道場の公園には、ラジオ体操後にはほとんど人がいなくなった。鳥の声しか聞こえないところで、花盛りのエゴノキの木の下で気持ちよく一人太極拳。
世界が感染症で揺れていることを、しばし忘れるほどの平和なひとときだった。
だが、昼から買い物に行った夫が「スーパーも商店街も人があふれていてとても入れない」とメールしてきた。「いいよいいよ、もう別に買わなくていいから、早く帰ってきて」と返事をする。
日曜、早朝の公園には人がいないけれど、昼間のスーパーや商店街には人があふれる……BC(before Corona)の「日常」に戻ったってことか? 東京はまだ緊急事態宣言中のはず。大丈夫なのかなあ。
夕飯は、青椒肉絲、ナスの煮浸し、五目豆
5月14日(木)
5月11日付の日本経済新聞朝刊、エコノミクストレンドを読んで暗澹たる気分になった。
慶大教授の鶴光太郎さんという人が「AI時代のスキル見極めを」というタイトルで、人生100年、人工知能=AIが大幅に進化してこれまで人間がやっていた職を奪ってしまうという時代に、それでは人間はどんなスキルをつけたら生活していけるか、という話を書いている。いま世の中にある職業のほとんどはAIでまかなえる、大半の人間が「失職」してしまうのだからベーシックインカムを真剣に考えよう……それってディストピアじゃないか! と思ったので、こわごわ読んだ。
記事の内容は、経済産業研究所が2019年に実施した「全世代的な教育・訓練と認知・非認知能力に関するインターネット調査」をもとに、学力テストで測れる「認知能力」と、外向性や勤勉性、協調性などの個人の性格の特徴である「非認知能力」の両方について、賃金との相関関係を分析している。
大学の偏差値が高いほど賃金が高いのは、男性の50代以上のみ。50歳未満はあまり関係ない。賃金との正の関係があるのは、言語能力よりも数的な能力の方。非認知能力では、賃金との正の関係があるのは「外向性(社交性・積極性)」そして「自尊心」だが、「協調性」は負の関係になる。つまり協調性の高い人は、自分のことより他人のことを優先してしまいがちなので、賃金は低くなる……って、つまり俺様やろうのほうが高い賃金をとっているってこと?
だが、そんなこたぁたいした問題じゃない! 私が問題と思ったのは、女性についての分析だ(ほんの数行しか触れていないところにも怒りが!)
女性は働きだしのしょっぱなから男性の7割弱の賃金しかもらえず、どれだけいい大学を出ても、どれだけスキルをつけても、その賃金格差は職業人生の最後まで広がるばかり、という分析結果である。(太字にしておく!)もちろん平均賃金だから、一部の女性たちは男性並みの賃金を得ているかもしれない。だが、平均すると女性の賃金は生涯にわたって男性の7割以下。当然ながらそれは受け取る年金額にもはっきりと出る。
学校生活にかぎってかもしれないけれど、総じて女子のほうが男子よりも平均的に優秀だ、という。でもいったん働く場にでたら、がんばって身に付けた能力も性格のよさもまったく問題にされない。問題にされるのは、性別だけってことだ。あげくにワンオペでへとへとだもんなあ。
フェミニズムが必要だ、とあらためて痛切に思った。AIがどんなに進化しても、男女平等にはならないのだから。
夕飯は焼き餃子、のみ。夫が通勤している間は、食事時間がずれるので餃子やステーキのような焼きたてじゃないとおいしくないものは作らない。だから、在宅勤務期間には餃子がすでに二回目の登場。
エゴノキの花が満開! この時期にエゴノキの花が満開になるってことに初めて気がついた。
5月15日(金)
巣篭もり期間に入ってから、急に漫画が読みたくなった。
『アルテ』(大久保圭)から始まって、
『アシガール』『ごくせん』(森本梢子 今頃そんなもの読んでるのかってあきれられますね)
『裸一貫! つづ井さん』(つづ井)
『王様ランキング』(十日草輔)(これはあまりというか、全然おもしろくなくて途中でやめた)
『アンサングシンデレラ 病院薬剤師葵みどり』(荒井ママレ/富野浩充)と来て、
今は『ミステリと言う勿れ』(田村由美)。
これまでのところ『アルテ』に一番はまったな。早く続きが読みたい。
そうそう『雪花の虎』(東村アキコ)の新刊も読んだな。ずっと周囲から男性と思われて生きてきて、結婚もして、でも亡くなって埋葬するときに実は女性だとわかったっていう人は歴史上もよくいたらしい。上杉謙信が実は女性だっていうのも、頷ける。男性のほうがずっと生きやすい世の中だものね。
夕飯は冷やし中華、五目豆、ポテトサラダ。だんだん同じメニューが続いてしまう。
数ヶ月前に植えた球根?宿根?から芽が出て、2、3週間でにょきにょき伸びて花が咲いた。何を植えたか忘れてしまったので、写真を撮って花屋さんに見せたら「グロキシニアじゃない?」とのこと。イワタバコ科の一種らしい。
5月16日(土)
今年小学校に上がったけれど、1日も授業を受けていないお孫1号。何回か宿題のプリントやらをもらってきて、親がつきっきりで教えてやらせているそう。
娘(長女)から「国語でお話を読んで、おもしろかったことを書きなさいっていう宿題に手こずっている。おもしろかったことってどういう意味? と聞かれて、どう説明したらいいかわからないんだけれど、どうしたらいい?」という質問がLINEで来た。
えええ! 私にそれ聞く? そもそも自分が経験したことがないことを、お話を読んだだけで「おもしろい」と感じるのなんて無理じゃない? 感性や感情は自然に身につくものじゃなくて、経験を言語化していくうちにだんだんわかってくるもの。人生経験が6年しかない子どもに、お話を頭の中で情景として描かせて、おもしろいとか、悲しいとか感情移入させたりするのはかなりむずかしい、というかそんなこと可能なのか? そんな子どもに「この話はここがおもしろいんだよ」と経験からわかっている大人が先走って教えるのはどこか変。
とか返事を送ったら「ママの言うことはよくわかるけれど、それじゃ宿題は終わらない」と言われた。
そしたら次女がLINEに入ってきて「私が読んだ育児本に、子どもが泣いたときには『悲しいんだね? 悲しいから泣いているんだね?』と幼児のころから感情を言語化して教えるように、とあったから私はそうしている」と言い出したものだから、長女は「今から言語化するように心がけても、宿題には間に合わないよ」状態に。
ああ〜〜〜早く学校始まってくれ〜〜〜! 学校という集団の社会生活でしか学べない感情や感性があるんだから〜〜〜!
夕飯は、ビビンバ、残り物のアジのフライ、豆腐と油揚げの味噌汁
5月17日(日)
雨が上がって夏の晴天。でも早朝太極拳道場の公園には、ラジオ体操後にはほとんど人がいなくなった。鳥の声しか聞こえないところで、花盛りのエゴノキの木の下で気持ちよく一人太極拳。
世界が感染症で揺れていることを、しばし忘れるほどの平和なひとときだった。
だが、昼から買い物に行った夫が「スーパーも商店街も人があふれていてとても入れない」とメールしてきた。「いいよいいよ、もう別に買わなくていいから、早く帰ってきて」と返事をする。
日曜、早朝の公園には人がいないけれど、昼間のスーパーや商店街には人があふれる……BC(before Corona)の「日常」に戻ったってことか? 東京はまだ緊急事態宣言中のはず。大丈夫なのかなあ。
夕飯は、青椒肉絲、ナスの煮浸し、五目豆
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