関東圏、大阪や名古屋など都市部はコロナ感染症の「第五波」がやってきています。西浦教授の予測では、来週あたりに東京都の感染者数は1万人を突破するとか。またもや緊急事態宣言が8月末まで延長されて、自粛自粛と政府や行政は声を枯らして叫んでいます。
 日本だけではなく、アジアでも南北アメリカでも、ワクチン接種が進んで自粛を解禁した欧州でさえも、「第五波」に怯えているようです。北米で大規模イベントが開かれ、マスク着用なしで参加していた人たちの間で460人というクラスターが発生し、その74%がワクチン接種済みだったことから、CDCは前言を翻して「接種した人もマスクを着用するように」と警告しました。それに対する反発も大きいし、そもそも変異種(δデルタ株)の感染力の強さにワクチンが効かないのではないか、という疑いが出てきて、そこから政府や行政に対する不信感もつのっているようです。
 そういう状況を踏まえて、それでは私はどうするか、と考えるこの頃。
 私はワクチン摂取後も外に出るときにはマスクをしています。暑いし、むれるし、湿疹がちっともよくならないし、できれば外したいのだけれど、でもしかたない。社会生活を送る以上、マスクは必須だなと考えています。でも、不織布マスクをつけると顔が真っ赤にはれあがってしまうので、効き目が薄いとわかっていても布マスクです。そこは妥協せざるを得ない。 外に出るなと言われても、社会生活を送っている以上外出せざるを得ないこともあるわけで、そこも妥協です。
 政府や専門家の言うことに従うだけではらちは開かないけれど、かといってただ反発するだけも能がない。せめて自分なりの判断基準を持とうと考えて、昨年からウイルス、人体、感染症、免疫システム、ワクチンについての本を目につくものから読んでみました。とりあえず今の段階で専門家といわれる研究者の知見を私なりに理解し、自分の健康状態、環境、社会人としての生活をかんがみて、ウイルスとのつき合い方の結論はこうです。
1)屋内、人混み、電車の中、人とすれ違うときにはマスク(布マスク)を着用する。でも夜中に人とすれ違わない住宅街をウォーキングするときには外す。
2) 人と会うのはできるかぎり夜8時前にして、外食をするときには食べたり飲んだりしているとき以外はマスクを着用する。でも人と会うことを避けて引きこもることはしないし、ましてや仕事や日々の活動をセーブすることはしない。
3)ワクチンは接種する。でも、3回目を打たないといけないと今の時点で言われたら、それは未接種の人に譲って自分は様子を見る。できれば若い世代の接種を促したい。
4) 帰宅後の手洗いはもちろん続けるし、スーパーやレストランに入るときにアルコール消毒することも怠らない。でも在宅中に手を何度もアルコール消毒することはやめる。 
5)ウイルスは何回も変異を繰り返してしぶとく感染症を蔓延させていくものという前提のもとに、自分自身は発症しないように、またワクチン接種していても人に感染させる可能性があることを肝に銘じて、長期にわたってウイルスと付き合う(?)ことを覚悟する。
  地球上から人に悪さをするウイルスを撲滅する、なんていうのは妄想です。COVID19の対策がある程度できたとしても、つぎのウイルス感染症の波が襲う可能性はあるわけです。だったら、今できる対策で自分自身は感染しても発症させない、感染を広げない、というくらいしか打つ手はない。人類がウイルスを撲滅するとか、それはあまりにも傲慢で愚かな考え方でしょう。ウイルス感染症に対しても、そういう「受容」の域に達することが今の目標かな、と思っています。