30歳くらいのとき、会社で「自分のキャリアパスを描きなさい」みたいなことを言われて、5歳区切りで、35歳のときはこんな仕事をしていて、40歳になったら給料がこれくらい欲しくて、みたいなことを考えたことがありました。
 でも、会社、それから10年もたたないうちになくなった(涙)まあ、私は36歳で会社やめたけれどね。
 会社をやめてフリーランスになったときも、周囲から「キャリアパス」とか「目標」とか言われて、一応年収いくらくらいをキープするかを設定して、それを目標に頑張ってみたけれど、ITバブルとかあって、思いがけなく設定した以上の収入があった年があり、浮かれていたらいきなりバブルはじけて年収半分、でも税金はしっかり請求されましたよ〜〜(自営業は2年前の収入で所得税が計算される)真っ青、みたいな時期もあり。働き始めてから45年ほどたった今、私は「なるようにしかならないんだな」と半分達観した気分でいます。仕事があるときはあるし、ないときはない。稼げる年もあれば、まったくダメな年もある。「こうしよう!」と掲げた目標が達成できるときもあれば、まったく違う方向に行ってしまうときもある。
 私生活でも「まさかこうなるとは……」の連続です。結婚はまあ、自分の意志で「結婚したいしたいしたい」と思って結婚したけれど、子どもに関してはあんまり考えていなくて、どちらかといえばまず自分の仕事を安定させてから考えようと思っていたのに、あら……でも、授かったのだからもちろんとても嬉しかったし、子どもたちがすくすく育って自立していってくれて、ほんとありがたいと感謝はしています。ほんと! でも、まさか自分が子ども2人育てながら、仕事をしつこく続けていくとは、少なくとも妊娠前には考えていなかった。子どもができたら仕事をやめるという選択肢があることを、妊娠したときに思いもしなかった、のは自分でも意外でした。まさか、この私がね。
 とにかく、私が30代のころ描いていた未来(60代)の自分は、現在の自分とはまったく違います。どちらがいいとか、そういうことではなく、とにかく違う。「こうなるだろう」「こうしよう」と思っていても、そうはならないものなのだな、と今になって気づきます。67歳の自分には、残念なところもあれば、出来過ぎじゃないかと思うところもある。30代のときに描いていて、かなった夢もあれば、願い続けているのにいまだにかなわない夢もある。要するに、いいことも、がっかりなことも、まだらにあるのが今なのです。
 これからの未来についても、「まさかこうなるとは……」の連続なんだろうと思います。どれだけ「老後の備え」「ぼけ対策」を考えて頑張っても、きっと思いもかけないことが起こって、「まさかこうなるとは……」というはめになるのだろう、とそこは予測できます。
 だから、とにかく今日やりたいことを、今日やって、 今日できることを今日一生懸命やる。明日のことは明日考える。明日になったら、今日やりたいことがやりたくなくなるかもしれないし。
 そんなことを汗をふきふきウォーキングしながら考えていました。
 
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10月
だっていうのに30度超えの真夏日。