実況解説者がマイクに唾飛ばしまくっている光景が見えるほど絶叫していたウエルトンのゴールでした。
しかもウエルトンの前にまるで枕詞のように「重戦車」とつけるので、その場面だけ見たガンバサポでもなんでもない人は、「ジューセンシャ・ウエルトンってどこの人?」と思ってしまいかねない。いや、言い過ぎかもしれませんが。でも「重戦車ウエルトン、今度はゴール!」のその「今度は」というのはなんやねん? とちょっとつっこんでおこう。
その後のゴール裏で前後左右のハイタッチの嵐で狂喜乱舞するサポの画像が抜かれ、スタジアムから地響きがするほどの大歓声が画面から響いて、私はまた涙がじーんとにじみましたよ。32000人超えとかで、もう上段までびっしりに埋まったスタジアムのなかで2点とって勝つ。あ〜〜〜気持ちいいい。
そのあとのオウンゴールでの2点目の大興奮もよかった。あの2点目がなかったら……いやいや、たらればを言い出すときりがないのでやめます。
とにかく、勝ったよ! 昨年王者の神戸に!
SNSではさかんにガンバの「5連勝は2020年以来」と書かれています。宮本監督指揮下のあのシーズンの2位という成績を決して過小評価するつもりはないし、今シーズンだってぎりぎりでしのいで勝つ試合ばかりではあるのですが、記憶を手繰り寄せてあの年と今年のガンバは何かが違うと思うのです。違いの1つには、あの年、優勝した川崎との差があまりに大きかったを痛いばかりに思い知らされた、ということがあげられます。あの年の川崎は、家長絶好調で攻撃陣の威力がすさまじく、ディフェンスでは川崎山脈がそびえたっていて、もうね、つけいる隙がなかった感じでした。対戦すると、ガンバは川崎陣営にボールがまったく運べなかったですものね。
そして今年のガンバリーグ戦5連勝(天皇杯も入れると9戦負けなし)の試合を見ていると、順位は3位だけれど上位の町田、鹿島、そして昨年王者の神戸との試合に、とても超えられない壁がある、とは感じていません。ガンバがすごく強いとは正直思っていないのですが、上位チームとすごく差があるとはまったく思わない。同様に、下位チームとの差がある、とも思いません。最下位の札幌には負けているし、19位京都とは引き分けだったし、18位湘南にもボールを握られてやっとこさ勝った。
つまり、何が言いたいかというと、ガンバは強いから勝っているわけではない、ということです。まだガンバには勝ちパターン、つまりこの対戦相手だったら、この状況だったら、このメンバーがいれば、ホームだったら「勝つ」という公式はひとつもない。でも昨シーズンまでを振り返ると、負けパターンはしっかりある。勝ちパターンを維持し、負けパターンに陥らせないためには、もうね、ものすごくシンプルに「謙虚に、しぶとく、一戦一戦だいじに」しかないように思います。
つぎの鹿島戦が天王山とか、そういうことはもう考えてもしかたないし、それじゃ天王山を越えたら、町田にもその勢いで勝てるかとかそういうこともない。
いつだって目の前の一戦が「天王山」
全力で応援します!(応援できることが幸せ)
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