なでしこジャパン、オリンピック、グループリーグの初戦、スペイン戦を逆転されて敗れたために、ぜったいに勝たねばならない試合となったブラジル戦。
0時からの試合のために、10時前に就寝。仮眠をとって12時すぎにテレビの前へ。
あれ? 私の推しである藤野あおば選手がいない??? 同志から「サブにもいません」とメッセージが来て、なんかひたひたといやな予感が。
前半はボール保持率がブラジル70%、日本30%で30分ほど経過し、徐々に攻勢を強めたなかで、負傷離脱の清水選手に代わって、バックアップメンバーから加わった守屋選手が左サイドから中央に切り込んでシュートしたところ、ブラジルDFのハンド判定でPKゲット。
ところがこの試合で絶不調な田中美南選手がこれを外してしまう。えーっとPKに詳しくなっている私から言わせると、まずGKを見ていない、笛が吹かれる前に後ろにさがっている(笛が吹かれて、GKとの駆け引きをしてから後ろに下がり、集中力を高めるのが定石)、助走が長すぎる、というPK失敗確率があがる蹴り方でしたね。残念。
前半は0−0で折り返し、後半は攻勢を強める日本。ところが相手陣内のペナ外でボールを奪われ、ブラジルのレジェンド、マルタに運ばれて並走してきた選手にシュートされて先制を許してしまう。
その後は「勝たねばならない」重圧からか、GKの山下選手がふだんならありえないようなミスをしたり、攻撃はいまひとつかみあわずにもどかしく、守ってはあぶなっかしい展開のまま試合終盤へ。
でも80分に谷川選手が交代で入ってくると、いきなり攻撃の強度が上がりました。そして入ったアディショナルタイム。ペナルティ内での谷川選手のフェイントについていけずすっ転んだブラジル選手の手にボールが当たり、またまたPKゲット。これをキャプテン、熊谷選手が落ち着いて決めると、ボールをすぐに抱えて全速力でセンターサークルに走ります。勝たねばならない試合だから、当然なんだけれど、PK成功を喜ぶ前にセンターサークルに走ったのはさすがキャプテン。
それから2、3分後、清家選手がドリブルでごりごり切り込み、ブラジル選手にボールを奪われ、そこで出されたパスのトラップが少し流れたところに走り込んで、迷いなく足を振り抜いたのが谷川選手!
寝転んで見ていた私は、PKゲットあたりから起き上がったのですが、まだぼんやり画面を眺めていて、ゴールが決まった瞬間はいったい何が起こったのかわからなかった。
NHKの実況の人も、ゴールネットが揺れた瞬間に思わず声が裏返ってました。
もうそれから私は立ち上がって、選手たちといっしょに跳ねましたよ。夜中に2時に。
グループリーグ敗退かとあきらめかかっていた自分が恥ずかしい。
教えられました。安西先生の名セリフは正しかったって。
諦めない心。自分を信じ、仲間を信じる心。
ものすごく青臭くて、書いているだけで気恥ずかしいのだけれど、それを思い出させてくれた逆転のドラマでした。

でもつぎの試合もぜったいに勝たねばなりません。
8月1日午前0時からのナイジェリア戦。
信じて応援するよ、なでしこジャパン