J1リーグ、ホームで迎えた最終戦。対戦相手は優勝の可能性を残す2位広島。ガンバはエース宇佐美を怪我で欠くも、今季急成長の坂本が前日のプレビューコメントで「明日は2点とって勝ちます」と力強く宣言し、シーズン初めの目標としていた2桁得点の大台に乗せることを表明していました。
 チケットは完売。今季は38試合と前季よりも2試合多いとはいえ、パナソニックスタジアムは50万人を少し切る過去最高の入場者数を記録したそうです。私の記憶にあるかぎり、今季最高の入場者数はvsセレッソ戦ではなかったかと。来年もまた記録を書き換えられるように、大勢の観客がガンバの試合を見に集まれますように。
 試合は拮抗してはいましたが、どちらかというとガンバのほうに勢いがあったような。優勝の文字がちらついて、広島の選手は少しかたかったのかも。
 この試合で目立っていたのはウエルトンと山下という両翼サイドハーフ。とくにウエルトンはそこにいるだけで脅威(驚異)という存在で、広島の選手が2人ついても、跳ね飛ばして前にドリブルするその姿はまさに重戦車。ライン際ぎりぎりに張って、ときにはラインの外からボールをコントロールする姿にスタジアムは大盛り上がりでした。山下もいつも通りヨーイドンで走り出すと必ず走り勝ってボールを自分のものにして、チャンスを作ります。ウエルトンや山下にボールが出ると、思わず大声で「行け〜〜〜!」と叫びまくっていたらしく、試合後に喉が枯れました。
 そしてセットプレーの流れからウエルトンにボールがわたると力強いクロスを出し、坂本がちょんとさわって(ヒール?)先取点ゲット。うまい! すべてがうまいよ、坂本。ポジション取り、からだの向き、ボールをGKやDFから隠すようにするその技術。テクニックだけではなくこの1年間で積んだ経験を活かす頭のよさを感じさせました。
 その後も山田の身体能力の高さを感じさせるボールゲットやパスカット、鈴木徳真の攻守にわたってボールを散らしては運ぶエネルギッシュな展開力、ダワンのアジリティと対人能力の高さ、ピンチの芽をつんですぐに攻撃につなげる中谷、空中戦でまず負けない福岡、半田は山下と、黒川はウエルトンとの阿吽の呼吸で攻守をコントロール、そして今季何回見たかわからないほどの一森のスーパーセーブ。
 この試合には1年間ガンバが積み上げてきたものが詰まっていました。
 後半、攻勢を強める広島のすばやい攻撃に1点返された……と思ったら、VARが入り、オフサイド判定でゴール取り消しというラッキーもあり、その直後にセットプレーから中谷ゴール。リーグ戦4点目だそうです。決定的な得点ゲット、という点では中谷の得点力にはすごいものがあります。名古屋戦、京都戦、何よりも天皇杯準決勝の試合終盤まぎわの同点ゴールは忘れられません。
 そしてそして試合終盤に坂本の2点目。
(というところまで書いて外出せねばならないので、いったん中断します)