たゆまぬ努力とか、うまくいかなくても腐らず続けるとか、いま自分ができることを精一杯やるとか、よく聞く「努力推奨アドバイス」です。でも、できる人は少ない。ほんとに少ない。
「わかっちゃいるけどね」と何かしら言い訳を見つけてさぼる。結果が(すぐに)出ないと「自分には才能が足りないんじゃないか」「運が味方してくれない」。そう思って努力を諦める。最後には「自分にはこの道は向いていなかった」と未練があってもほかの道を探す。
シーズン前にCAZI散歩でガンバ筋トレ部(倉田選手が部長、一森選手と美藤選手が部員)が出演する回を見たのですが、長年マニアックなばかりに筋トレを続けている倉田選手が、2024年シーズンの自分のゴールシーンを振り返って「内転筋が使えてない。だから体幹を立てて走れていない。まだまだだ」と自分のプレーを酷評するのを聞いて、いや〜〜〜この人、プロサッカー選手としてできることを究めるつもりなんだ、引退なんか考えてないね、と感心しました。
そして昨日の試合。倉田選手の2点目のゴラッソ・シーンを見てほしい。まずこぼれてきたボールにたくみなステップですばやく駆け寄り、体幹をしっかり立ててキーパーとDFの位置を確かめてシュートコースを見極め、左足の軸足に体重をしっかりかけ、脚を振り抜いている。からだの軸のブレがない。筋トレを長年やり続けてきたからこそ生まれたゴールだと思います。
もちろん倉田選手は並の選手ではなく、生まれ持って優れた才能があります。なかでもすごい才能は、生まれ持った能力をより輝くように磨き続ける努力ができることだ、と思うのです。ベンチに回されても腐らない。年齢や体格を言い訳にしない。そこが並ではない。勇気をもらいました。
そして同じ筋トレ部の美藤選手がボランチでフル出場。ピッチで輝いていました。運動量は両チームで2位。12.2キロを走って、前の試合で崩壊した中盤の守備に貢献。ダワン選手とはちがう持ち味のボランチの才能を見せました。
もちろん一森選手はスーパーセーブの連続。試合終了後に美藤選手が一森選手に抱きつくシーンに胸熱でした。
その後にクラブから残念なお知らせが届き、胸が痛みました。SNSでの迷惑行為ってなんだろう? 
それはともあれ、第3節は今週水曜日。いろいろな意味で気持ちを切り替えて、試合にのぞんでほしい。