Glamorous Life

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装う快楽

5月のさわやかな風が新緑を吹き抜ける中でも、じっとがまんのSTAY HOME期間は続きます。思いもかけず5回目となった巣篭もり日記。10までいっちゃうんじゃないか……ま、そうなったらそうなったで、あせらず、巣篭もり社会へのあらたな展望を考えていきたいです。

5月1日(金)
5月が始まった。おそらく日本の、とくに関東地方の気候として、暑くもなく寒くもなく、空が真っ青で、虫がさほど飛んでいなくて、気持ちがよい日が集中しているのは5月だと思う。6月には梅雨入りし、それから猛暑がやってきて、秋になれば台風続きで、荒れ模様の不安定な天気は冬まで続く。日本と一口にいっても地方によって気候は様々だけれど、少なくとも関東地方で気持ちよくすごせる日数はそれほど多くない。汗かぶれをしやすくて、虫が好きじゃなくて、花粉症の私にとっては5月はとっても過ごしやすい月なのだ。
日本は四季があって、春夏秋冬いずれも気候は温暖で過ごしやすく……といってオリンピックパラリンピックを誘致して、よりにもよって日本で一番過ごしにくい7月末からの開催にしたことに対して、呆れたり憤っていたのはつい数ヶ月前。来年もはっきりいってオリンピックパラリンピック開催は厳しいだろうなあ。
なんてことを考えながら、また早朝に公園まで太極拳道場へと急ぐ。朝7時前にすでに気温がぐっと上がって初夏の陽気。早足で25分歩くと公園に着いたときには汗がじんわり。
公園のいつもの場所に到着したら、先に来ていた大柄な白人男性が縄跳びを始めたので、やむなく場所を移動した。気にしなければいいかもしれないけれど、たとえ5メートルくらい離れていたとしても、マスクをつけないで、荒い息をはっはっと口からはかれる人がそばにいると、頭の中に「マイクロ飛沫が飛び散っている図」が浮かんでしまってどうもいけない。
COVID-19感染防止に、マスクをつけるとどのくらいの効果があるのか、ということについては諸説あって判断がつかないのだけれど、緊急事態宣言が出されているいま、「マスクをしないで外出する」ことは社会に不安をよぶ行為だと私は思ってしまう。いくら屋外とはいえ、マスクをしないで公園にやってきて、呼吸も荒く運動することに対して、無神経という以上に暴力を感じる。
決して密集ではないにせよ、マスクなしで公の場所である公園や道路を歩いたり走ったりすることは、少なくともこの時期にはやめてほしいと真剣に思う。マスクは手に入れようと思ったら、最近はそれほど苦労せずとも入手できるようになっているのだ。
朝7時前に家を出て、できるだけ人とすれ違わない道を選んでいても、今日は往復1時間弱で38人もすれちがった。うち、マスクをつけていない人が13人、3分の1近くもいた。男性11人、女性2人。男性のマスク未装着の人の大半が高齢者だった。たぶん「早朝だから人はそんなにいないだろう」というのでマスクを付けなかったのかな。せっかくのいいお天気にもかかわらず、マスクのあるなしを数えながら歩いてしまう自分がほとほといやになる。

夕飯はうなぎ(!) ポテトサラダ、五目豆
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(朝6時すぎだと、人影はまばらだけれど、それでも3分歩くごとに誰かとすれ違います)

5月2日(土)
昨日の「マスクしないで縄跳びをする男性」に嫌気がさしたので、思い切って集合を6時30分にした。遠回りして、できるだけ人とすれちがわずにすむ道を行こうと6時前に家を出た。それでも結構な人が走ったり散歩したりしている。みんな早寝早起きになったのかな?
大学入学で実家を出て以来、私は「健康的」とされる生活習慣がなかなか実践できないできた。夜更かしも徹夜もしょっちゅう。徹夜しちゃったあと、寝だめといって週末に12時間寝ちゃったりして、昼夜逆転生活を送ったり。
たまに思いついたときにしか運動しない、運動するとなったら極端にしまくって怪我をする。
子どもたちの健康には責任があるから食生活は野菜中心でまあまあだったけれど、自分自身は家庭でも(外でも)酒を飲み放題。
ダイエットをするとなると徹底してやり、数ヶ月すると飽きて暴飲してリバウンド。子どもたちが家を出てからは、夜に酒を飲みながら映画を見るのが最高の楽しみなんて生活をしていた。
ところが巣篭もり生活が始まってからというもの、私はこれまでの人生でもっとも「健康的」な生活をしている。
早寝早起き、食事は2食だけれど酒は缶ビール1本か飲まない。毎朝散歩して太極拳。
毎朝、検温して、体調をチェック。
おかげですこぶる体調がいい。なんだか後ろめたくなるほど元気だ。
どこも痛くないし、咳の一つも出ないし、お肌もつややか。
健康的な巣篭もり生活が可能なのは、医療従事者の方たちをはじめ、流通や小売の人たち、治安を守ってくれている人たちなど社会生活を支えてくださっている大勢の人たちのおかげだ。
だからせめて私ができることは、心身両面を自分で細心の注意をはらって管理し、負担をかけないようにすること。

夕飯はステーキ(!)ブロッコリ添え、五目豆、ポテトサラダ
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(あやめやしょうぶの季節です)
5月3日(日)
今日も暑いほどの初夏の晴天。早朝太極拳道場から帰宅したあとは、1日書道に励む。
黒田龍太郎さんという大好きな作家(というかスラブ系言語の先生で学者)の本「外国語の水曜日」の中に、外国語習得の秘訣はただひとつ「やめないこと」とあった。
やめないことが、実は一番たいへんでエネルギーがいる。
書道を始めて12年目。私の一番の目標は「やめないこと」だ。続けること、ではない。うまくなること、でもない。賞をとること、でもない。とにかく「やめないこと」。
やめることは簡単だ。書かなければいい。いいわけはいくらでも見つかる。
仕事が忙しい。疲れている。家族が問題を起こした。
もっとも都合のよい言い訳はこれ。「やる気にならない」
書道教室は緊急事態宣言が出て以来、おやすみになった。毎日書道展も中止だ。やる気はそがれている。
でも、週末がきたら毛氈を広げ、墨を作り、筆にふくませる。
字書を引き、ノートをとり、草稿を作る。
そこまでやれたら大丈夫。
一応、やろうと思っていたところまでやって、筆を洗いながら(→実は筆洗いがいやで「今週はやめとこうかな」とぐらつくことが多い)「ああ、今週もやめないですんだ」とほっとする。
書きたいと思ってやる時もあるけれど、どちらかといえば「やめたらいけない」と思って紙を広げることのほうが多いかもしれない。

夕飯は冷やし中華、(最後の)五目豆、ポテトサラダ(やっと五目豆が終わった)
(あの、ちょっとお聞きしたいのですが、パートナーが在宅勤務になって、毎日顔をつきあわせてご飯を食べるのって嫌になったりしないですか? 私は2週目でもういやになったので、週末の夕飯は別々に食べることにしました。夫は私が意図的に別々にしているとはまだ気付いていませんが)
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4月22日(水)
朝一番に生協からメール。今日配達される品物の欠品情報が届く。なんでも生協は3月下旬から注文が殺到して、かつてない異常事態だそうだ。欠品が多いのは残念だけれど、しかたない。ちゃんと決められた曜日に、注文した8割でも配達してもらえるのはたいへんありがたい。3日に1回の買い物にするように、という要請にも応じることができる。
今日は「フェミニズムってなに?」のつぎの原稿締め切りなので、朝食が終わるとPCの前へ。きのうまで取材したものを記録して、だいたいの構成を考えておいたはずなのに、いざ書き始めると、思ってみなかった方向に進んでいってしまう。結局、書き終わったら夕方で、文字量が約束の倍になってしまったので、まずは編集者に送って相談することにした。
頭がパンパンになったので、夕方、散歩に出た。花屋でボルドー系の取り合わせで花を買って帰る。カーネーションとしゃくなげ。カーネーションがとってもいい香り。
夕飯は前日の残りものをさらえることになってしまった。せっかく生協の宅配が届いたというのに。
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4月23日(木)
今日も朝から太極拳。「脚の内転筋を使う」ということを師匠にしつこいくらい言われるのだけれど、どうしても外側の筋肉に頼ってしまう。内転筋内転筋と繰り返しながら1時間半のお稽古。
午後はまた原稿の仕上げ。
夕飯はイワシのパン粉焼き、プロシュートとサラダ
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4月24日(金)
以前から朝と晩の1日2食にしている。朝ごはんは豪華、というか大量だ。卵料理、サラダ、野菜スープ、パン、コーヒー、そして果物のヨーグルトかけ。朝、たくさん食べてしまうから、昼におなかがすかなくて、空腹をおぼえて時計を見ると夕方5時とかいうことになり、大量に夕飯をつくることになる。そして夕飯をたいらげたら、朝までおなかがすかない。この食生活がいいかどうかわからないのだけれど、「空腹になるまで食事をしない」ことを基本にしていたらこうなった。
夜、大久保圭の漫画「アルテ」を読み始めたらとまらなくなった。ルネサンスのイタリアで、画家を志した女の子の話。貧乏貴族の娘で、父親が早くに死んでしまい、嫁にいくしかないと言われたものの、一人で生きていく力を持ちたいと家を飛び出して、苦難を乗り越えて画家職人になっていく(まだなってない)という、実に私好みのストーリー。女だから、貴族だから、職人画家として認められるのか、とつねに悩みながらも、絵に没頭する。
夕飯はさわらの塩麹漬け、うどと人参のきんぴら、肉じゃが、小松菜と油揚げのさっと煮、豆腐と油揚げの味噌汁
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4月25日(土)
またもや朝太極拳に。きらきらと若葉が輝く中での早朝太極拳はもう最高。ついコロナ禍を忘れて散歩してしまいそうになるけれど、だめだめと言い聞かせて急ぎ足で帰宅して朝食。
今日は半日ずっとビデオ会議。実際に顔を合わせての会議よりも、疲れた。たぶん慣れていないせいだな。
終わってから書道。
夕飯はきのうの残りの肉じゃが、きんぴら、小松菜と油揚げのさっと煮。 

4月26日(日)
冷たい雨が降り続く1日。今日も書道。半切作品を4種類。課題は決まっているのだけれど、どう書くかで悩むこと数時間。書いている時間よりも、あれこれ悩んで字書をひいている時間のほうが長い。
夕飯の支度をする時間がなくなったので、近所のイタリア料理店のテイクアウトを買ってきて、野菜をすこし足して並べたら、結構豪華なディナーとなった。
トリッパのトマト煮込みのピーマン炒め添え、羊肉の豆煮込み、生ハムの取り合わせ。
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4月27日(月)
最近、スマホの電源を必要なとき以外は入れてない。理由はまあいろいろとあるのだけれど、在宅で仕事をしているのであれば、PCとiPadがあればなんとかなる。スマホを切っていると、気のせいかもしれないけれど仕事がめちゃはかどる。ややこしい資料も集中して読める。外出している間は必要だけれど、家にいてiPadがあればスマホは必要なのだろうか?
そうはいっても朝起きたときには電源をいれる。今朝入っていたメッセージは「金曜までの締め切り原稿がまだ来ていませんが」……うううと焦る。週末書道にふけり、夜は『アルテ」を読みふけっていて、すっかり忘れていた。
というわけで、朝食後にすぐに取りかかって結局終わったらまた夕方だった。
 夕飯は野菜スープ、鶏肉のフライパン焼き(冷たいフライパンに鶏もも肉に筋を入れて塩胡椒したものを油を敷かずに置いて、アルミホイルをかぶせ、水をいっぱい入れたヤカンをおもしに置いて中火で焼く)、ポテトサラダ
 

4月17日(金)
初めてオンライン飲み会というのをやってみた。以前に勤めていた会社の仲間とは、いまも1年に何回も飲み会をしたり、一緒に旅行に行ったり、おそらく家族以外でもっともひんぱんにリアルにあっている人たちなのだけれど、コロナウィルスは私たちが顔を合わせることを許さなかった。
仲間になって、四半世紀以上。毎日職場で会い、職場がばらばらになって以降は、やれ誕生日だ、やれ忘年会だ、やれ盆休みだ、ときには「愚痴をこぼしたい!」といっては集まって飲んできた私たちにとっては、顔を合わせないで飲み会なんて初めてのこと。
最初はスカイプでやっていたのだけれど、一人スカイプにうまく入れない人がいたので、LINEに切り替え。リアルの飲み会と同様に、くだらない話でゲラゲラ笑い、「酔っ払ってるね」「飲み過ぎじゃないの?」とお互いに牽制しあい(でも飲み)、2時間食べて飲んで笑って、ときに真剣に話し合い、一人が「そろそろ夕飯にするわ」「楽しかった〜〜またやろうね〜〜💕」といってお開き。
もちろん、リアルに顔を合わせて、リアルに声を聞いて、リアルに一緒に笑うほうがずっといいに違いないけれど、オンラインでもこうやって飲み会ができることがわかったのは、とても心強かった。いずれ私たちも歳をとって、外出がむずかしくなるときがやってくる。そのときもオンラインで励まし合えるかもしれない。20代から一緒に働いてきた仲間たちとは、これからもともに励まし合える仲間でいたい。たとえオンラインでのつきあいになったとしても。
夕飯は酢豚、生ハムとセロリ、にんじん、トマトのサラダ。
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4月18日(土)
1日書道。教室がコロナウィルスでしばらくお休みとなったので、先生のところに書いたものを送って添削していただくことになった。「何枚までですか?」と聞いたら、「何枚でもいいよ」といわれたけれど、さすがに50枚は送れないよな〜〜
夜、WOWOWで放映されていた「ビッグシック ぼくたちの大いなるめざめ」の録画一人ゆっくりと楽しんだ。最近はコロナ後の世界について論じる哲学者や経済学者たちの話を聞き続けていたので、ひさびさにラブロマンスコメディ(というだけでもないのだけれど)。実話が下敷きだったとはね。アメリカで移民として生きることのむずかしさを背景した、見ようによってはシリアスな話だった。感染症の話でもあるしね。
夕飯は買ってきた寿司。自分が作ったものに飽きてきたのもあり。

4月19日(日)
朝6時起きでまた早朝太極拳。土曜は冷たい雨が降り続いたけれど、日曜は打って変わって晴天。
抜けるような真っ青な空、芽吹き始めた若葉の黄緑、花水木の白とピンク。どこに視線を向けても美しい春が目に飛び込んできて、気持ちよすぎ。
「気」が全身に満ちていくのを感じながら、1日を過ごした。
夕飯はさわらのオリーブオイルムニエル、春キャベツとパプリカのスープ。
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4月20日(月)
ようやくリーディングの資料をまとめて送付。ふ〜〜〜ただまとめただけれど。えらく時間がかかってしまったけれど、読んでいて、まとめていて、調べ物をしていて、とても楽しい本だった。

最近出会った著者で、ものすごく親近感を覚えたのが、雨宮まみさんと岸政彦さん。岸さんの「断片的なものの社会学」(朝日出版社)と雨宮さんの「女子をこじらせて」は、何回読み返してもぐっとくる。そしてお二人の対談「愛と欲望の雑談」はもうね、たまらんですよ。お二人の言葉の一つひとつに「わかります〜それ」とか「そんな考え方もあるんですね」とか心の中で叫び、ときにゲラゲラ笑い、ときに胸を鷲掴みにされ(ってなんかやらしい?)、軽く読めるのにとても重い。ベッドの中で読み始めたのだけれど、そのうち起き上がって姿勢を正して読みましたよ。もうこのお二人の対談ができないとわかると、本当に哀しい。
クラウス・コルトンのベルリン3部作は、第一次世界大戦から第二次世界大戦まで激しく揺れ動くドイツ、ベルリンの最底辺の貧困地域を舞台にした悲惨でつらい話なのに、文章が美しく、登場人物の心のひだがていねいに描かれていて、やはり寝っ転がってよむにはもったいない優れた文学作品だ。
いま注目すべき哲学者(っていうかすでに大ベストセラー作家だし、「サピエンス全史」も「ホモデウス」もすごい本なのだけれど、この「21Lessons」はコロナ後の世界を生きなくてはならない人たちにとって、行先を教えてくれるような内容だ。NHK Eテレで、著者のユヴァル・ノア・ハラリさんのインタビュー番組がある。再放送もあるようなので、ぜひチェックしてほしい。
写真の残りの本については、また後日書きたい。
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4月21日(火)
歯医者に行く。1ヶ月に一回歯医者に通うようになって、早15年。私は歯が悪い。歯並びが悪い上に、骨粗鬆症が顎の骨に顕著に出ているため、歯茎がどんどん下がっていつ歯抜けババアになってもおかしくない……と50歳すぎたときに歯医者に言われて、せっせと通っているわけだ。おかげさまでババアにはなったけれど、まだ歯抜けババアにはなっていない。歯が悪いといったけれど、正確には歯自体は丈夫で、しっかりしている。丈夫な歯を支える骨が弱っている、といったほうがいい。
歯科医院もしっかりコロナウィルス対策がなされていて、先生も看護師さんもシールドつけて、全身を使い捨て防護服みたいなのを着て、受付も透明のシールドでおおわれ、小さな窓口を通して保険証やお金を出し入れするようになっていた。
 帰りに街を歩いていたら、どこの飲食店も「持ち帰りあります」「TAKE OUT」と出ているので、居酒屋でおつまみセットを買って帰る。あなごと野菜の天ぷらとか、若竹煮とか、鯵の南蛮漬けとか。
夕飯はそれに加えて鯛の切り身のソテーにピーマンのジャコ炒め 

COVID19は生活も世界も変えるだろう、と思っています。「戦争」とかいう言葉を使いたくないけれど、戦争と同じくらいの大きな影響を及ぼすだろう、それも世界中に。そういう予感がしているので、この時期に自分が何を考え、どんなことをしていたかをあとで振り返るために書き残しておこうと思います。
といっても、深く思索にふけるわけではなく、変わってしまう未来のために、準備しているとかいうわけではまったくありません。食べたものとかが中心になるかも。

2020年4月12日(日)
夫もテレワーク? それとも在宅勤務? となって一週間。最初はギクシャクして、なにかとぶつかっていたけれど、日課をすりあわせてなんとか平穏に日常生活を送れるように歩みよろうとしているところ。
朝食と夕食は一緒にする。午前中は私が居間で仕事して、夫は自分の部屋(という名前の汚部屋だけれどね)で仕事をする。
午後1時に交代。夫は居間の食卓にPCそのほかの資料を広げて、のびのびとお仕事。
午後6時までに夫は占領していた食卓を片付ける。 私はキッチンで食事の準備。
7時夕食。 その後は各自別々のくつろぎタイム。
私はたいてい太極拳をして、ちょっと瞑想とかしちゃって、遅くとも12時までには眠る。 
その繰り返しなんだけれど、土曜か日曜は私は「書道タイム」にあてているので、この日は朝食後こもって墨と格闘し、夕飯も別々。土曜日にラタトゥイユ、カレー、トンカツとチキンカツ、野菜スープ、オムレツ、タケノコご飯、ほうれん草の白和えとか作っておいたので、夫はのんびりカレーと野菜スープで夕食を楽しんだらしい。 
東京都の感染者数は100名を切ったとか。だからといってなにも安心ができない。どんどん募っていく不安思考を振り払うために、書道に集中。毎日展が中止になったというニュースにも、ある程度予想していたせいかそれほどがっかりはしなかった。この機会に、ちゃんと勉強しなさい、ということだと思い直す。
書き上げたものを写真に撮って先生に送ったら「字が間違っている💢ちゃんと字書をひいてください」という感想が。うーん、その通りです。
今日は一歩も家から出なかった。

4月13日(月)
一日中、冷たい雨。
私の一週間のスケジュールは、ゴミ捨てによって決められている……ような気がする。こんな緊急事態にもかかわらず、ゴミ収集車はきちんと時間どおりに来てくれる。本当にありがたい。
ゴミ収集のある日は、ゴミ出し後に家の前の掃除をする。家の近くに学校と大学があるので、掃除をしているときに私のそばを子どもたちが行き交い、先生や学生たちが早足で歩いていくのだけれど、休校以来ぐっと人は減った。「おはよう〜」と挨拶を交わす声もしない。しかも今朝は雨だから、ほとんど人が通らない。家の前のマンションから出てくる人たちもいない。無気味なほど静か。
4月半ばまでに送ってください、と言われていたリーディングした本のレジュメを必死に書く。女子サッカーの歴史と未来、というノンフィクション。私にとっては、すごくおもしろくて考えさせられるところが多い本だけれど、世界中でスポーツの試合が行われていないこのときに、はたしてこの本はどれくらい共感が得られるだろうか、とちょっと考えてしまう。
そして今日も一日外に出なかった。ゴミ出しだけ。
夕飯はカレーと温野菜サラダ。

4月14日(火)
快晴。朝6時起きで、近所の公園まで太極拳をやりにいく。師匠が誘ってくださったのだけれど、1回目は寝坊をしてアウト。今日こそは寝坊しないしない、と言い聞かせて、昨晩は10時30分に就寝。
緊張したのか、4時くらいに一回目が覚めて、時計を確認してまた熟睡。なんでこんなに眠ってしまうのだろう? 放っておくと、10時間くらい眠ってしまいそう。不安から逃れたいのかな。
それはともかく、太極拳はとっても気持ちがよかった。空を見上げると真っ青。のんびり散歩して帰る。途中で出勤する人たちと出会う。働きに出かけねばならない人たちを責める気持ちにはまったくならない。というか、のうのうと朝から太極拳をして、家にいられる自分がなんだか後ろめたい。
今日も一日、PCに向かって仕事。レジュメ作りと、明日のZoom会議の準備で終わる。
夕飯はさわらのムニエル、ラタトゥイユ添え、野菜スープ
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4月15日(水)
快晴のちくもり。
水曜日は不燃ゴミの日。そして生協の配達が届く日。一週間に1回届く生協の配達品が我が家の食料と日用品を支えてはや20年あまり。私と家族のからだは生協でできている、といってもいいくらい。
しかーし、最近は「予想を超えて注文があったため」と欠品が多い。今週もブロッコリーとか、なんと、私が世界で一番好きな果物である甘夏が欠品だと!甘夏は今の時期しか出回らない果物なので、1週でも食べないと、1年分損したような気がする。食べなくてもいいだろ、緊急事態なんだから、と自分を諌めようとするも、我慢できずにAmazonで箱買いしてしまった……甘夏ががまんできないなんて、情けない。
先週からVOGUE WEBでフェミニズム講座の連載が始まっている。フェミニズムの研究者である清水晶子さんに、フェミニズムっていったい何ですか? を一から教わる、という講座。よければどうぞ見てやってください。
https://www.vogue.co.jp/preview/articles/5e8fd82ff0c597000877958b?status=draft&cb=257328
つぎの記事のために、Zoomで取材会議。2時間みっちり、充実した内容が実に濃い取材だった。次回も乞うご期待! お話ししてくださったことを十分こなした原稿を書かなくちゃ。
夕飯は香り野菜の春雨入り中華スープ、空豆やえんどう豆、いんげんなど豆シリーズのサラダ、豚肉の塩麹焼き。

4月16日(木)
晴れのち雨
今日は太極拳のレッスン。自宅に先生を迎えて、2メートルのソーシャルディスタンスを取りながら(先生はマスクもして)2時間弱。下半身をしっかり整える、というのがなかなかできない。つい後ろ足が伸びて前のめりになってしまう。先生には言わなかったけれど、途中で足がつりそうになること3回。うーん、今日もみっちりお稽古しました。9年前の4月に始めた太極拳だけれど、なっかなかうまくなりません。っていうか、「うまくできるようになった」なんて日はたぶん生きているうちにこないと思う。そこがおもしろいところ。
今日もレジュメ作成。まだ終わらない。
夕飯はナメタカレイの煮付け、ホワイトアスパラ、グリーンアスパラほかの温野菜サラダ、春キャベツ、新ゴボウ、新人参などのヨーグルトソース和え、きのうの中華スープも。
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1990年2月にフリーランスになって以来、自宅を仕事場にして、まさに職住一致の生活をしています。時代を先取りしていた? いえいえ、そうではなかったことに、いま気づきました。
会社勤務の14年間中11年間は、一週間5日、朝7時に家を出て、自宅→保育園→満員電車に揺られて職場→夕方5時に会社をとびだし、またもや満員電車と自転車で保育園か学童かお稽古ごとの教室に駆けつけて子どもをピックアップし、買い物をして夜7時すぎに帰宅する日々でした。さすがにそんな日々にヘトヘトだったので、退職したら「明日からは外に布団が干せる〜〜! スーパーの閉店を気にしないで買い物に行ける〜〜(1980年代、地元の商店街とスーパーの閉店は7時でした)」と思ってほっとしました。このときは「私は新しいワークスタイルをおくるのだ!」「仕事と家庭のバランスがとれるようになるのだ」と期待していたところがあります。
しかし甘かった。
時代はバブルがはじけたばかりで、おかげさまで仕事は引きも切らずありました。でも個人営業は一人で何もかもやらなくてはならない。仕事は会社にいたときよりもはるかにたいへんで、時間も労力もとられました。起床時間は会社勤めのときと同じく6時前で、子どもの弁当作りから洗濯、掃除をすませて、子どもを学校や保育園に送っていくと、自宅に駆け戻って仕事。土日関係なく、毎日12時間はPCの前に座って必死にキーボードを打ち続け、その合間に打ち合わせか取材か会議で出かける日々。仕事があってとてもありがたかったけれど、いま振り返ると自由業ながら(自由業だからこそ?)ほぼブラックな働き方をしてきたのだと思います。ワークライフバランスは少しも改善されませんでした。
60歳間近になるころ、翻訳業や文筆業がパッとしなくなって、仕事をやめようかな〜〜〜という思いがよぎるようになりましたが、やはり家で一日中家事をしてのんびりすごすっていうのはまったく性に合わず、仕事したくて、「営業」と称してあちこち出かけて人に会ったり、ときには海外まで出かけたりしていました。またもやワークライフバランスの改善は先送りです。

ところが、新型コロナウィルスの感染を広げないため、ということで、最近は不要不急ではない用事がないかぎり、在宅せざるをえません。30代から50代までのもっとも忙しい時期に、あれほど望んだ「一日中家にいる」ことが(予想していなかったショックな理由ながらも)できるようになったのです。在宅で仕事をしてきたにもかかわらず、在宅しなくてはならない、という縛りができての在宅状態は初めてで、あれほど望んできたライフスタイルが始められるチャンスなのに、私はとまどっています。
家にいるのが好きではありますが、出かけることに躊躇して家にいるのは、それなりにストレスを感じます。たぶん私のワークライフバランスに対する意識が切り替わっていないからでしょう。
そこで、ここ最近(っていっても本格的に在宅を基本にしたのは10日間くらいですが)、このストレスを少しでも軽減し、ワークライフバランスをとるために私が心がけていることを書いておくことにしました。「え? そんなことが?」というようなことです。仕事ではZoomで会議や取材をするとか、テレワークの方法を実践するとかありますが、それは専門の方に任せることにして、私は「ライフ」つまり、日常生活における意識変革の話です。

1)保存食を作る。
幸いにして、食品の供給は滞っていません。でも毎日買い物に出かけると無駄なものも買ってしまいがちだし、買いだめなんてとんでもないと以前から考えているので、保存食といってもあらたに何かを買うことはさけています。
使う食材は、毎週生協で届く食品のみ。新鮮なうちに食べられるのはたかが知れているので、使いきれない食材を最低でも一週間は食べ回しができるようにある程度調理して、保存しています。安くなった甘夏やいちごでジャムも作りましたが、ジャムってそんなに食べられるものじゃないので、いまいちおもしろくないし、役立たない。
だから精力を傾けているのはもっと日々の食卓に登場しやすい「保存食」です。(保存食とはいわないか?)
アイデアは以前もここで紹介した「賢い冷蔵庫」(瀬尾幸子著・NHK出版)と、「ごちそうマリネ」(渡辺麻紀著・河出書房新社)からもらっています。下ごしらえにプラスアルファして保存しておくことで、食卓のバラエティを豊かにするし、何よりも「達成感」が即座に得られてうれしいし、新しい味の発見もあったりして楽しい。外食をするのがむずかしい今こそ、レシピを増やして、気分を豊かにしたいです。

2)手紙を書く。
きっかけは、高齢者施設で一人で暮らす母にコロナウィルスのために会いにいくことができなくなり、やむなく手紙を出したら、思いの外喜んで、それまで険悪になっていた親子関係がわずかながら好転したことでした。
スマホに乗り遅れて、ガラケーの電話とショートメールだけがかろうじて使える母から、早朝深夜かまわずかかってくる電話に私はこの1年ほど悩まされてきました。しかも、自分が電話をかけたことも電話がかかってきたことも半日たつと忘れてしまうので(履歴の見方がどうしても覚えられない)、「なぜ電話をくれないのだ?」という電話が毎日続く、という笑えない状況で、親子関係は悪化する一方。
それがわずかながら好転するきっかけを作ってくれたのが、手紙でした。以前から手紙は送っていたのですが、手紙を送ったよ、としつこく電話で繰り返しいわないとポストを見にいかないし、ポストから取った手紙をどこかに置いたまま忘れてしまい、手紙なんかもらっていない、と言い張ってまた親子げんか。
でも、コロナウィルスのために外出が禁止になり、施設の体操教室や麻雀クラブがおやすみになって、いよいよすることがなくなったために、ようやく母には手紙を取りに行って読む、という余裕が生まれたのです。
来週、小学校に入学するお孫からも手紙をもらうようになりました。まだ鏡文字も多いし、どちらかといえば文字よりも絵で伝わってくる情報のほうが多いのですが、それでも手紙をもらうととても嬉しくて、すぐに返事を書いてしまいます。
そういうわけで、久しく忘れていた「手紙を書く」という楽しみを見直しています。
メールができる人にも、手紙を書くことでまた新しい関係が築けていきそうな予感もあります。

この2つはいずれも小さなことですが、私にとっては在宅が楽しくなって、ストレスを感じないでいられるための方策なのです。
なぜストレスを感じないでいでいられるか、というと、「効率」とか「時間短縮」とかを考えるのをやめた行為だからです。ぱぱっと効率よくできることを、しない。役に立つことを第一に考えない。少なくともライフ=生活においては、効率、時間短縮、生産性をかかげないことで、ストレスが減って、かつ家にいることが楽しくなるのだと思います。

COVID19に感染して苦しんでいらっしゃる方はもちろんのこと、感染症や病気だけでなく、経済的なこともふくめた先行きの不安を抱えながら過ごしていらっしゃる方には、まだ春は遠いと感じられていることと思います。
でも、COVID19の感染はいつか必ず終息します。それまでの間、私にできることは、在宅で過ごすこともふくめて、私個人ができる感染予防対策を十分にとって、いま苦しんでいらっしゃる方々、そして医療従事者の方々に祈りと感謝を捧げつつ、日々をたいせつに過ごしていくことだと考えています。
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(先日のなごり雪が降った日の桜風景。ある意味、今年らしい桜だったのかもしれません)

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