読む快楽

活字中毒患者です。朝15分読まないと起き上がれない。最低1時間読まないと眠れない。夢中になって読んだ本を教えずにいられない。おもしろい本、 常時募集中!

いま、W杯に向けて南アフリカの本を翻訳しています。映画にもなっているので、DVDをお取り寄せ中。見たら感想書きますね。

それはともかく、資料にあたらねばならないこともあり、アフリカ関連本を読んでいるのですが、いや~まずいなあ。だんだんアフリカに行きたくなってますよ、元子さんは。困ったなあ。南アフリカは行かないつもりだったんだけれどなあ。そそられるなあ>アフリカ。

今年は1月1日から休まず仕事をしています。日曜のきのうも研究発表してきたしね。その前の連休はひたすら取材とインタビューだったしね。来週の週末は撮影だしね。ちょっとやけくそ気味。

だからよけいにアフリカが私を呼んでいるような気がしてなりません。

スワヒリ語かな、つぎの語学研修は。

 

「この世界の片隅に」(上中下)

こうの史代 アクションコミックス

 

昭和29年生まれの私は、当然ながら平成よりも昭和のほうを長く生きているわけで、平成になってからの日本の、というか、自分の浮かれっぷり、おごりっぷりが鼻についてなりません。「もう私ったらこんなこと言っちゃって(やっちゃって)、何様?」と思うことが一日に一回くらいある。つまらない仕事はしたくない、だの、ギャラが信じられないくらい少ない、だの、家事は義務だからしかたなくやっている、だの、メシはつくってやっているんだから文句を言うな、だの、将来(老後)に希望がもてない、だの、若者がたるんでる、だの、生きるのが面倒になってきた、だの、まあ、よくもそれだけ言えるものだと自分がいやになります。

夜、ふとんのなかで自分のゴーマン発言・態度を思い出して自己嫌悪に陥ったとき、こっそり(?)取り出すのがこのマンガ。こうの史代さんのマンガは「夕凪の街、桜の国」で感動したのですが、「長い道」を読もうと思いつつ手が出ないまま、ヴィレッジバンガードでふと手に取ったのがこの3冊。あの戦争を知らない戦後昭和生まれの私には、がつんとくる内容でした。

生きていることがどれだけありがたいことなのか。人を思いやることがどれだけ人間の尊厳を支えているか。人生、うまくいかなくてあたりまえ、と思う謙虚さで人はどれだけ救われるか。

もうひとつ。今ばかり見ること、今しか知らないことのおそろしさ、を思い知らされます。過去を知ることで、人は視野が広くなり、自分にも他人にもやさしくなれる強さが手に入るのだな、と主人公のすずさんに教えられます。今(と未来)ばかり追いかけていると、視野狭窄に陥って、今がとても生きづらいものになってしまう。3年ほど前から、個人的なテーマが「昭和とはどんな時代だったのか?」ということなのですが、今年もこのテーマを深めていきたいな、と思います。

こういうマンガがベストセラーになってたくさんの人に読まれていること、それだけで、日本はまだまだ大丈夫と思えます。

ついでに。広島と岡山に親戚が多い私は、広島弁がなつかしくてうふうふしちゃいました。

3月半ば締切の本を抱えています。

厳しい。

飲み会も、遊びも、すべて断って、毎日がんばらなくては終わりそうにない。

そういうときの救いは、眠る前の「逃避の読書」。

いまはなぜか山本周五郎です。

今頃気づいたけれど、山周さんの作品って、どれも気持ちが休まらない内容なんですね。

人情ものも、ちっともほっくりしない。

敗者がみじめに負けていき、勝者もなぜか高笑いできない、という勝ち負け相殺の物語。

ま、そういうところが好きさ。

逃避にはならないけれど。

で、いましゃかりきに訳しているのは南アフリカのサッカーの話です。

ネルソン・マンデラさんとか出てきます。

なぜ、アフリカで最初のW杯が南アフリカで開催「されなければならなかった」のかがよくわかります。

さ、がんばろう。

 

初仕事

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 年末、仕事納めぎりぎりにゲラが出て、5日締切というので正月から仕事しました。やっと今終わった。1週間かかってしまったのは、年末年始でおせちつくったりしていたせいですね、きっと。昨日と今日は1日10時間近く座り続け、ごはんも食べずに原書とゲラと辞書とネット(情報確認)を交互に見ていたのですが、しだいに焦点が合わなくなり、何回も目薬をさし、マッサージをし、ときどき体操をしなくてはなりませんでした。年をとっちゃったなあ、とほほ。

 つぎに出る本は

『人はなぜSEXをするのか?──進化のための遺伝子の最新研究』

シャロン・モアレム著 アスペクト刊

 です。

 女は男の何に魅かれるのか?

 実は女は、草食系男子と肉食系男子を使い分けている?

 モテル男とモテナイ男のちがいはどこにあるのか?(あくまで進化の観点から見て、ですが)

 なぜ生殖しない同性愛者が淘汰されずに残っているのか?

 たとえ人生を棒にふるとわかっていても浮気をしてしまうのはなぜなのか?(実は浮気の遺伝子というのがあるらしい)

 まあ、そういうことが書かれています。あくまでも進化生理学者の観点から説明される、最新セックス事情です。

 性感染症を専門に診ているお医者さんでもあるので、とくに感染症の病状にまつわる描写がコワイ! ゲラを読みながら、ひぃぃと叫びたくなりました。みなさま、感染症にはご用心。「知識があれば、必ず予防できる」と著者も強調しております。

 さて、そろそろ限界です。

 寝よう!

新刊&セミナーのお知らせ

新刊 「サッカーと独裁者」

アフリカ13か国の
「紛争地帯」を行く
スティーヴ・ブルー
ムフィールド著
実川元子訳
白水社
英国人の著者は
2006年より特派員と
してケニアに在住。ア
フリカ25カ国を取材し
た。多くの宗教、部族
が共存する複雑なア
フリカ事情を理解する
手段として、著者はサ
ッカーを通して取材し、
有力者や市民たちから
多様な本音を聞き出す
ことに成功した。グロー
バル化と民主化運動に
よって生まれ変わろうと
する新生アフリカの深部
に分け入ったルポ。

新刊 「MESH」

「メッシュ
すべてのビジネスは
<シェア>になる」
リサ・ガンスキー著
実川元子訳
モノがあふれて片づけら
れず、使いたいときにす
ぐに出てこない。
最近モノよりコトのほう
が重要になった。
ソーシャル・ネットワー
クもふくめコミュニティ
のつきあいをたいせつ
にしたいと思う。
そういう人にはぜひ読
んでいただきたいのが
この本。
「モノ」より「つながり」、
「使い捨て」より「借りて
まかなう」それが私たち
の生活だけでなく、地球
だって救う。
人間関係から環境問題ま
で、今問題になっているこ
との解決の糸口が見つけ
られ、未来に少しだけでも
希望が持てます。

新刊 「菊とポケモン」

アン・アリスン著
実川元子訳
世界中で人気を集める日本
のアニメやマンガなどのポッ
ップカルチャー。その人気は
どうやってつくられたのか?
米国民族学者が戦後から
現代にいたるまで、子ども
の想像世界を形づくるキャ
ラクターや玩具を歴史的に
追いかけ、グローバルな
人気を獲得した謎に迫る。
米国の大衆文化との比較
が興味深い。

新刊 「サッカーが勝ち取った自由」

チャック・コール著
マービン・クローズ著
実川元子訳
2010年サッカー・ワール
ドカップが開催される南アフ
リカ共和国は長く人種差別
政策、アパルトヘイトが敷か
れていた。圧政と闘い、投獄
された男たちは、生きるため
未来への希望をつなぐため
にサッカーリーグを結成する。
スポーツで自由を勝ち取った
男たちの知られざるノンフィク
ション。W杯のもう一つの真
実が見えてくる。

新刊 人はなぜSEXをするのか?

人はなぜSEXをするのか(小).jpg
「人はなぜSEXをするのか?」
シャロン・モアレム著
実川元子訳
アスペクト
なぜ浮気をしてしまうのか?
絶対不可欠のモテ要素とは?
「生涯の伴侶」を見つけるた
めに必要な感覚は?
私たちの何気ない選択に実
は自然の力が働いている。
気鋭の進化生理学者が遺
伝子、脳、身体、心理のあ
らゆる面から性の謎を解
き明かす。

新刊 英国のダービーマッチ

英国のダービーマッチ(mini).jpg

「英国のダービーマッチ」
ダグラス・ビーティ著
サイモン・クーパー序文
実川元子訳
白水社
英国8都市のライバル関係に
あるサッカークラブ同士で行
なわれるダービーの歴史を背
景に、クラブや市の関係者、
サポーター、ファンから一
般市民のダービーに寄せる
思いを描きだす。ナショナル
ではかれない「ローカル」
の発想を知るうえでも
好著。
motoko
 人生でたいせつなものは本とサッカーと料理とファッションに教えてもらった、などと言ってみたいモノカキの日常

PROFILE

 職業はモノカキ/翻訳業。書いていきたいテーマは「女」「子ども」「衣食住」。得意技はなんでも一晩寝ると忘れること。
since2000.5.19.
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